〜届け! 子どもたちの心へ〜


「学校の授業の中で、『どうぶつたちへのレクイエム』の写真や文章を、教材として使ってもいいですか?」。最近、全国の学校の先生方から、こんな嬉しいメールが届くようになりました。どうぶつたちの小さな命の尊さ、自分よりも弱いものをいたわり思いやる気持ち、家族である犬や猫とともに暮らすために守らなければいけないこと、そして日本のどうぶつたちが置かれている現実…。現代を生きる子どもたちに伝えてほしいことがたくさんあります。ここでは、これまでに『どうぶつたちへのレクイエム』を使って授業を行って下さった先生たちからのメールや指導案などをご紹介します。全国の先生方、このページを参考に、ぜひぜひ、子どもたちに伝えてください。お問い合わせメールはこちら(写真展事務局)へ→ site_animal1122@yahoo.co.jp (いただいたメールは拙HP「お便り紹介」コーナー等でご紹介させていただく場合がありますので、「掲載不可」「匿名希望」などご要望がございましたら、その旨も合わせてお書き添えの上、送信ください)

23)人間の心が変わらなければ…(2007.4.12.)

はじめまして、私は高校で教師をしております。
家庭では2人の子を持つ母親であり、2匹のチワワを飼っております。
こちらのサイトは数年前から知っており、いつか本校でも写真展が出来ないものかと考えておりました。
しばらく担任業が続き、私個人の考えている写真展が出来ない状況でしたが、
今年度は、副担任となり、文化祭で「有志の催し」で活動したいと考えています。

私の家で犬を飼いだしたのは、母親が忙しく帰宅が遅く、子ども達が「寂しいから犬を飼ってくれ」
と言いだしたからです。今では犬のいない人生は考えられません。
家族で赤ちゃんのように可愛がっています。
それからネット上で犬のことを色々知る機会を得ました。
動物たちの「光と影」殺されていく犬や猫たちの多さ、動物の商品化、ペットショップの問題、
殺処分、それを助けようとするさまざまな団体や個人活動家の人たち。

私も何かできないかと、里親会に物資を送ったり、寄付をしたりするようになりました。

昨年は学校の協力を得て、文化祭の売り上げ金を広島ドッグパーク支援のために送りました。
でも、「犬は好きだけど」、「だから何」と考えている人が多くて、
(先生方でもそうでした)人の心を動かすのも難しいし、
お金や物資を動かすのはもっと難しいのを実感しました。

わたくしが少し努力しても根本を変えなければ今の状況は続くのだ・・・・
殺されていく犬や猫たちを無くすのは、「人間の心が変わらなければならない」、
子ども達や近隣の人たち、先生方に「命の尊さ」を知ってもらい、
少しでも今の状況を変えられる手助けが出来ればと考えております。

命を救う活動応援しております。きっと私のように何かできないかと考えているけど、 行動に移せない人もたくさんいると思います。どうぞこれからも引き続き活発な活動を期待しております。

           (埼玉県立YM高校 尾崎先生)


22)優しい言葉がたくさん書かれていました(2007.3.24.)

2月にパネルを授業で使わせて頂こうと思い、申込書をお願いしたのですが
都合で話が流れてしまい、この「命」の授業は出来ないかと思ったのですが
希望が通り、授業をすることが出来ました。
パネルは急なことだったので、申し込めず、
本やサイトの画像を使わせて頂いたことをここでお詫び申し上げます。

子どもたちには、動物好きの子も多く、動物収容所のことも知識として知っていました。
今回、同じ「命」なのに全く違った運命を辿ってしまうのも、
そんな運命を変えることが出来るのも「人」だということに焦点を定めたので
ガス室で苦しんで死んでいくことをひと言だけで済ませたり
ボタンが押せるかどうか等の本当は伝えないといけないことなのかもしれない箇所は
削りましたが、授業しながら、私は時折涙をにじませてしまい、
子どもたちも同じように悲しい顔をしながら、でもしっかりと話を聞いてくれました。

アンケートの中には
・今飼っている動物たちを大切にする。
・動物の保護施設を作ってあげたい。
・大人になったら、保健所に連れて来られた犬をいっぱい連れて帰って大切に飼ってやる。
といった、優しい言葉が多数書かれていました。

今回、たまたま来ていたテレビ局の方が、この授業の様子を撮して帰られました。
人も、動物も大切に思える人が、この本や多くの動物愛護団体の方々の努力によって
沢山増えますよう、教員としてこれからも出来ることをしていきたいです。

                    学校法人おかやま希望学園
                     養護教諭:匿名さん


21)「いのち」を真剣に考える良い機会になった(2006.2.22.)

 (No.20 に掲載した柏谷先生からの投稿です)先日は,パネルを貸していただき,誠にありがとうございました。
 4日間の展示であり,主に授業としてしか,ゆっくりと見ることができないにもかかわらず,小学部・中学部ともに授業内で時間を設け,見に来ていたようです。児童生徒にとって,言葉で表現することは難しくても,担任の先生から「(写真を見て,児童生徒が)かたまっていたよ」という言葉を何度も聞きました。また,期間中,学校内で工事が行われていたのですが,工事の方も腰を屈めてパネルを見ていました。子どもたちだけではなく,大人にとっても,「いのち」を真剣に考える,良い機会になったのではないかと思います。
 今回,計画書の作成から,起案,費用の工面と,なかなか大変で,展示前日には他の先生方に助けられながら,夜遅くまで展示作業を行っていました。正直,大変でしたが,子どもたちが「絶対,見に行かなくちゃ」と言っているのを聞き,真剣な表情でパネルに見入っている姿を見ると,企画して本当に良かった,と感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
 写真集については図書室に置くことになりましたが,生徒の入れ替わりが激しいのが現状です。これからも,多くの生徒に見てもらい,考えてもらうために,常時,パネルを展示しておきたい気持ちが大きいです。

 また,以下の2人分が,年末に行った道徳の授業の感想です。今現在は,うち1名が転出し2名が転入してきており,また違う雰囲気のクラスになっております。授業の中では,感想を書き始めたものの,鉛筆が長い時間止まっていたことが印象的でした。また,自分が感じた授業のテーマを書く場面では,何度も消して書き直していました。

テーマ「動物を愛する人達に問う」
感想「罪もない動物達が自分達,人間が動物を捨てたりする事によって,死んでいくと知ったとき,とてもいやな気持ちになったけど,そういう動物を飼ってあげようと思いました。」

テーマ「小さな命の行くさきをしる」
感想「今にも外を元気にはしり出しそうな,犬や猫がたくさんいました。このプリントの中に,子猫を4ひきつれてきた女性がいました。不妊手術をうけさせるのはかわいそうだと言いました。私は,つれてきた4匹の子猫を殺す方が,よっぽどかわいそうだと思いました。小学校のときに,帰るために校門を出たところに子猫が何匹か入ったダンボールがありました。そういう人には,ならないです。」

 また,お世話になるかもしれませんが,そのときもよろしくお願いいたします。今回は,本当にお世話になりました。
               (拓桃養護学校 中学部 柏谷雄輝さん)


20)本の中の「事実」との出会いは衝撃でした(2005.12.21.)

はじめまして。
宮城県立拓桃養護学校で中学部1年A組の担当をしています、
柏谷雄輝と申します。
このたびツタヤで表紙の瞳に見つめられ、
「どうぶつたちへのレクイエム」を
見つけました。その晩に一気に読みましたが
ボロボロと涙がこぼれて止まりませんでした。
自分自身,普通中学校から養護学校に転勤し、
「知らない」ということは「悪」ですらある、と感じていたことが多く、
この本の中の「事実」との出会いは衝撃的でした。
次の日、中3の生徒が「読みたい」と言うので本を貸すと
「みんなにも知ってもらいたい、多くの人に知ってもらいたい」と言われました。
もともと道徳の授業で扱おうと思っていましたが、
展示写真の貸し出しを行っていることを思い出しました。
来年度の文化祭で展示を、とも思いましたが、
本校は諸事情により生徒の転出入が激しいので、
来年度には全く別の顔ぶれになってしまいます。
今の生徒にも知らせたい、と思い、展示写真の貸し出しを希望いたします。
また、今週中に私のクラスの生徒が転出します。
その前にこの本を用いた道徳を行いたいと思っています。
つきましては、「どうぶつたちへのレクイエム」の中の
写真と文章を使わせて頂くことを、どうぞご承諾下さい。
生きた資料には、それだけで「力」があると思っています。
よろしくお願いいたします。


19)心に響く授業にしたいと思います(2005.11.25.)

群馬県で小学校4年生の担任をしていますKと申します。
「どうぶつたちへのレクイエム」を書店で偶然見つけまして、
ぜひ、道徳の授業で使わせていただきたく、
ご連絡しました。

学校公開の授業参観でラストポートレートの3枚を
導入に、展開の部分で収容施設につれてこられた3枚を
提示する予定です。
教材提示装置でテレビに映すか、B4くらいのサイズに拡大してみせるか
検討中です。
道徳の授業公開は、ずっと敬遠してきましたが、
よい資料にも出会ったので、思い切ってやってみようと思います。

児玉さんのHPで紹介されていた授業案なども参考にさせて
いただき、心に響く授業をしたいと思います。
よろしくお願いします。

             (匿名希望 Kさん)


18)道徳の時間、子どもたちの真剣な表情が印象的でした(2005.10.12.)

はじめまして。突然のメール失礼いたします。
私は愛知県で教員をしております、川合と申します。
3月にこの本「どうぶつたちへのレクイエム」に出会い、
子どもたちに授業したいと考えて おりました。
そんな中、先日の道徳の時間に授業をいたしました。
その際の授業プランを私のHPにアップしたい
と考えているのですが、いかかでしょうか。
下記に 添付いたしますのでご検討いただければ、と思います。
よろしくお願いいたしま す。

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「動物 の収容施設から責任について考える道徳の授業」

〜収容施設に 連れてこられ る動物たちからペットを飼うことの責任について考えました。

<授業内容>

◆動物の収容施設の写真を提示する。
 〜檻の写真に子ども達がざわめく。

◆説明 ここは動物の収容施設です。
    毎日、たくさんの動物たち が連れてこられます。
◆発問 さて、ここに連れてこられる動物たちはどんな動物たちなのでしょうか
 〜3択を提示する。挙手にて確認する。
◆説明 ほとん どが首輪 をしています。つまり、人間に飼われていたのです。
 〜収容施設に連れてこられた動物の写真を3枚提示する。テンポ良く進める。
◆説明 この犬は 「年老いたから」と言って置いていかれました。
    一時期流行したシベ リアンハス キー、この犬も「大きすぎる」、「手におえない」という理由で置いていかれました。
    この犬のお腹には赤ちゃんがいます。赤ちゃんができたから、という理由でも置いていかれるのです。
◆発問 これらの動物はどのよ うになってしま うと思いますか。予想してみて下さい。ノートに書きます。
 〜3人に指名する。他に意見があれば挙手にて発言させる。
  「里親に渡される」という意見と「殺される」という意見が半々だった。
◆説明 一部は里親といって新しい飼 い主に渡されますが、 ほとんどは殺されてしまうのです。
    去年一年間 で犬は16万4209 匹、猫は27万5628匹。合わせて約44万匹もの動物た ちが殺されました。
    一般的に薬で痛みを知らずに死んでいくと考えられ ていますが、そうではあ りません。このボンベに入っているガスを吸い、もがき苦 しみながら死んでいくので す。
    みんなにこのボタンが押せますか。
 〜ショックだったようで教室 が静まりかえる。少し間をおく。
◆説明 ちょう ど今頃のように暖かくなると子猫 がたくさん持ち込まれます。
    この子 猫たちも袋に入れられガスを吸い、 死んでいきました。
    この写真を見 た子どもの感想です。読みます。
 〜収容施設にある慰霊碑の写真を提示する。
◆説明 今日登場した動物たちは、もう この世にいません。
 〜全員が真剣な表情に なり、にやけている子すらいない。
◆指示 授業の感想を書きなさい。
《参  考》 児玉小枝 著:『どうぶつたちへのレクイエム』(日本出版社/2005)

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本を読み、以上のように授業を組み立てました。
子どもたちの真剣な表情が印象的でした。
うっすら涙を浮かべている子もおりました。
ありがと うございました。


17)子どもたちの心に強く響いたようです(2005.6.17.)

熊本県三加和中学校の前田と申します。児玉さんの「どうぶつたちへのレクイエム」を道徳の教材として使わせて頂きました。授業の中で子どもたちに写真展の話をしたところぜひ見てみたいという声が上がり今回このメールを送ることにしました。写真と文章は、子どもたちの心に強く響いたようです。感想の中にも「いのち」についてあらためて考えたことが多く書いてありました。写真展を実施させて頂く場合の要項など教えてください。


16)「どうぶつたちへのレクイエム」を使って授業を…(2005.6.15.)

僕は将来、獣医or教師を夢見る受験生です。

保健所の事情を知ったとき、自分には何が出来るのか?と考え、小学生くらいの小さな時に、保健所の実態を知り、その中でたくさんの動物が死んでいることを知れば、衝撃が走り、その衝撃が大人になっても残り、保健所に捨てようなどと思う人にならないのでは無いかと考えました。

そしてその保健所の話をする中で、君たちには何が出来るのか?捨てられるとはどういう事か?捨てられた犬や猫の末路を教え、自ら何かを彼らの為にやってあげたいと思えるようにできるのではないか?

そう考えて自分は教師では無いから、小学校に授業をやってくれないかたのんで見ることにしました。その授業とは「どうぶつたちへのレクイエム」を使わせてもらい、まず保健所の実態を知ってもらおうというものです。

そしてその授業のなかでアンケートをしてもらい、子供達が何を感じたかを教えてもらいました。みんな真剣にかいてくれていてとても嬉しかったです。そして何より授業を行ってくれた先生方にも感謝してます。

以下は、子どもたちが書いてくれたアンケートです。五年生と六年生の両方だったのが、時間の都合で六年生だけになりましたが、想像してたよりみんな真剣に書いてくれたようでした! 質問は「どうぶつたちへのレクイエム」を読んであなたはどう思いましたか?何でもいいので感じたことを書いてください」というものです。

*とてもかわいそうです。今まで自分の知らないところで、こんなにかわいい犬とか猫とかが死んでいるなんて思いませんでした。どうして殺されるの・・彼らにはなんの罪も無いのに、捨てた主人の気持ちがよくわかりません。
*子供がお腹の中にいるのに殺されてしまう犬の写真をみて、すてた飼い主にとても腹が立ちました。あと、炭酸ガスで殺されてるなんて知らなかった。とにかくかわいそうでした。
*とにかくかわいそうだと思いました。何もしてあげられない自分にも腹が立ちました。もし自分が捨てられてオリの中に入れられたら、とても寂しいし、主人がとてもにくいと思う。あと柴犬の子の写真で涙が出てきてとてもつらかったです。
*とてもかわいそう。人間のしてる事だけど、とても恥ずかしい事だと思いました。捨てるなら飼うなって捨てた人に言いたいです。
*子猫は殺されるために生まれてきた訳じゃないのに、麻袋に入れられて窒息死されるなんてひどすぎです。私も猫をかっているので捨てた人が本当に許せないです。犬だって死ぬのがわかってると思うし、飼い主が捨てた理由もわかってると思いました。とくに年を取ってる犬がとても寂しそうにこっちを見てる写真がとても辛かったです。
*ポメラニアンの写真がとてもかわいそうで涙が出ました。死ぬまできちんと見てあげるのが、飼い主の義務だと思いました。
*そばにいてあげたいっておもいました。
*生きてるのは人間だけじゃないのに、どうしてころされなきゃいけないのかわからない。悪いのは人間なのに。僕にもなにか出来ることが会ったらやってあげたいって感じました。
*最初かわいいとおもってたけど、これがみんな殺された動物たちだとわかったら、とても悲しくなりました。なんでこんなかわいいのに殺されてしまうんだろうと思いました。みんなもっと生きたいと思ってると思います。飼い主がとてもムカつきました。
*本当にかわいそうだし、見てるだけで辛かった。最低限の義務すら守れない飼い主は動物を飼う資格はないと思います。
*捨てるなら飼うな。
*涙が出てきそうだったけど、本当にかわいそうです。いつかこの動物を助けてあげたいです。
〜以下「とてもかわいそう」「涙が出た」「辛い」など多数でした。

次に「今あなたに出来ることは何だと思いますか?」という質問では・・・

*学習発表会で保健所の事の劇をして、みんなに教える。
*図工の時間にポスターを作る
*写真展をなんかの行事に合わせてやってみる。
*捨て犬、捨て猫の里親捜し
*生き物を大切にする。
*犬とか猫を飼いたいときは、保健所にいって引き取ってあげる。または飼いたいひとがいたらすすめてあげる。
*本(動物たちへのレクイエム)を周りに広める
*募金する etc…

誰もふざけて書いている様子はなく、とても嬉しかったです。まぁでも基本的に男の子っぽい子は真面目に書いてる人が少ないですね・・・w でも、ちゃんと真剣に書いてるとは思います。
反省点。「今日の授業を受けてみてどうでしたか?」という質問を入れるべきだったかも・・・。どんな気持になったかはとてもよくわかったけど、今日の事がどういかされるのかなぁ?なんてかなり知りたいです。

あまり上手く書けないんですが、僕は捨てる人はとにかく自分をその動物の立場に身をおかない。捨てられてどれだけ辛いのか、それを犬や猫の立場に立てば容易にわかることですが、そんな簡単なことが出来ていないんだと思います。捨てる人は言います。「仕方なかった」「やむ終えない」、でももしあなたが捨てられたとき「やむおえない」「仕方がない」理由なんでしょうか?

それは人間に対する思いやりにもつながると思います。相手の立場に立つことが僕はとにかく重要だと思います。それをいかにして伝え、実行してもらえるか、僕はこれからも、このようなことをやらせてもらい、僕自身学びながら、これからも機会があれば続けていこうと思います。

とても今はいい気分です。

                            (mukiさん)



15)私のクラスで思いがけずに…(2005.5.6.)

小枝ちゃん、久しぶり〜♪

忙しいかい?? 最近、また新聞やテレビで小枝ちゃんの姿をよく見るので
会っていない感じはしないけど・・・・。

そうそう、先日、私のクラスで思いがけずに
小枝ちゃんの本のことで盛り上がりました。

そこで、子どもたちから「先生、直接、お話聞きたいよ〜」と、言われました。
本当にそんな機会ができれば、嬉しいよね〜。
とにかく、それ以来、本の購入者が続出です。

やっぱ、最近はペット飼っている子どもが多いのよね〜。
しかも、聞いたことのない種類の犬の名前が出てくるし〜。
興味はあるみたいだよ〜。

また、メールででも、お話聞かせてね〜。   

           (短大時代の友人(小学校教諭)より)


14)教師の立場でないと、できないことがある(2005.2.25.)

2ヶ月間続けた写真展を終わりました。((11)でも紹介)

2ヶ月間続けたことによって、多くの人にみてもらえたし、
何回も繰り返し見る子もいました。
動物愛護法再改正を求める請願署名も思っていたよりも集まりました。
動物愛護に関する本もたくさんの生徒に読んでもらえたので、
大成功でした。

生徒の感想です。

「とても悲しくてかわいそうです。
これから、こんなことがないようになってほしいです。
私も犬を飼っているので、犬のかわいさをよく知っています。
だからこそ悲しいです。」

「とてもかわいそうです。
私は犬を飼ったことはありませんが、なんとなく伝わってきました。
写真を見るだけで、悲しさや苦しさが伝わってきました。」

「うちも犬を飼っているのですが、
世界にたくさん生きている犬の中に
こんなかわいそうな犬たちがいるなんて
見て見ぬふりはいけないと思いました。」

「動物がかわいそうだと思った。
人間は増えすぎても殺されないのに、犬はどうして殺されるのだろうか?
生類哀れみの例とまではいかないでも、もうちょっと動物保護に努めてもいいのではないだろうか。
動物と人間、いつ共存するときが来るのだろうか。」

繰り返し見ることによって、心に深く残った子もいるようで、
長期間の展示も効果的だと思いました。
身近な大人である教師(私)が、動物愛護に興味をもっている姿を見て、
関心をいただく子供たちもいました。
学校で写真展を開くことの意義を改めて感じました。

今回は、私にとっても大きな意味を持つ写真展となりました。
保護活動はなかなかできないけれど、
私の立場(教師)でないと、できないことがあるのを知りました。
小さな一歩だったかもしれないけれど、
動物たちや子供たちのために役立てたことをうれしく思っています。
貴重の機会を与えてくださり、本当にありがとうございます。
いつかパネルをお借りしての写真展を開きたいと思っています。

                    (富山県 中学校勤務 I先生)


13)子どもたちの純真さを大切に育てたい(2004.12.17.)

先日は「ラストポートレート」の写真をお貸しいただき、
ありがとうございました。
11月29日に、教室・廊下壁面に写真を掲示しました。
児童・保護者・先生も、それぞれ見て、感想をもったようです。
道徳の授業として、死を飼い主に看取ってもらう老犬と、
保健所のオリの中で死を待つ犬の写真を2枚見せ、
二つの生命について話し合いました。
写真の力は大きく、読み物以上に、子どもたちの心に響いたようです。
幼い子どもたちなので感想はつたないですが、素直な心を持っており、
真剣に生命について考えておりました。
この純真さを大切に育てていきたいと思います。
            (I小学校 S・K先生)


12)高校でのパネル展の感想文(2004.11.14.)

写真展で生徒たちが書いてくれた感想をお送りします。

・保護しても,殺さずに飼い主を探す方をしてほしい。

・僕は動物が好きです。愛らしい容姿やかわいらしい仕草,動物
大好きだ。オリの中の子たちと,飼い主にたくさんの愛情をも
らって生をつきようとしている子たちの顔がぜんぜん違いまし
た。オリの中の子たちの顔を見ているとあまりにもかわいそう
で,そんな子たちにどうすることもできない自分が情けなくな
ります。動物も生きています。大切にしたいです。

・できたらこの写真の動物を全部救えたらよかったのにと思いま
した。

・私も犬を飼っていたことがありましたが,この写真を見て,と
ても悲しい出来事だと思った。

・あんまりにもかわいそうだった。

・かわいい犬がいっぱいいた。犬の表情がぜんぶ違って見えた。

・オリの外から撮られた犬や猫を見て,改めて保健所などという
中味が分かったような気がしました。簡単な理由で捨てられて
いくこの命たちは,もっと責任を持って大切にしていくべきだ
と思いました。


・この写真は,パオの物語という本の中にあり,とても印象に残
っています。犬たちの寂しげな表情を見てとても心が痛みました。

     (宮崎県立都城農業高等学校・川越宏之先生)


11)学習発表会でたくさんの人に見て頂きました(2004.11.7.)

はじめまして。
私は、富山県にある中学校に勤めるIといいます。
図書室の担当をしています。

ホームページのフォトギャラリーの写真と言葉を印刷して、展示したいと思っていま
す。許可をいただけないでしょうか。

写真集「どうぶつたちへのレクイエム」には胸を打たれました。
うちも犬を3匹飼っていますが、
そのうち2匹は、動物管理センターの「里親探し」でもらってきました。
そこにいた犬たち、猫たちの姿が今でも忘れられません。
子犬は全てもらわれたそうですが、成犬や子猫はそうでなかったそうです。
かわいそうな子を減らすためにも、
この現実を生徒にも知ってもらいたいと思いました。

写真集は店頭では品切れだったため、出版社に問い合わせて譲っていただき、
学校の図書室に入れました。
また、私の担当する図書委員会では、学期に2回テーマを決め、特集を組んでいます
が、2学期の後半は、「どうぶつたちへのレクイエム」にすることにしました。
動物愛護に関する本を特集するとともに、
HP「どうぶつたちへのレクイエム」のフォトギャラリーのページを印刷して、
2ヶ月ほど図書室前の廊下に展示したいと思っています。
写真をお借りして、簡易パネル展をひらくことも考えたのですが、
できるだけ長期間展示し、少しでも多くの生徒、教員、保護者に見てもらいと思って
います。
フォトギャラリーの写真と言葉を印刷して、展示できたらと思っています。
写真はもちろん、展示に適したA4サイズの写真画紙に印刷する予定です。
ご検討いただけませんか。よろしくお願いします。

<2通目> お返事ありがとうございます。

写真使用の許可をいただき、ありがとうございます。

写真はできる限り画質にこだわり、いい状態で展示しようと思っています。
出典として、本とHPの両方を記すつもりです。

写真展は10月の後半から行う予定なので、
これからじっくりと準備をするつもりです。

<3通目> 10月末から、写真展を開催させていただいています。
写真は画質を落とさない程度に拡大印刷し、
写真の下にHPの言葉をつけながら、展示しました。
「どの写真も悲しそう」と言いながら見つめる生徒がいる一方で、
「かわいそうすぎて見られない」という生徒もいました。
その子には、こう話しました。
「この犬たちはこの後、みんな殺されちゃったんだよ。
かわいそうだからといって、目を向けなかったら、何も変わらないんだよ。
かわいそうだからこそ、ちゃんと見て、
どうしていけばいいかを考えることが大切なんじゃないのかな」

今日は学習発表会で、たくさんの方に見ていただきました。
以下は生徒・保護者が書いた感想です。

「今日、写真を見て思わず涙が出てきました。
捨てられた動物は、小さくて、とても無垢な瞳をしていて、
とてもかわいくて・・・」
3年女子の生徒が写真の前でぼろぼろ泣きながら書いたものです。
この後は涙でかけなくなったそうです。

「本当に知らないことばっかりで、かなしくなりました。
ペットは飼っていないから、あまりなんにも思っていなかったけど、
これを見て、本当のことを知ることができてよかったと思う。
犬や猫たちの悲しい顔が、すごく心に残った。
もっと、こういうことに興味をもって考えないといけないと思った。」
2年女子の感想です。

「犬や猫は人間のおもちゃじゃないんだと、飼い主に腹がたった。
自分も犬を飼いたいと思っているが、この写真を見て
絶対にこんな飼い主にならないようにすると固く誓った。
もう犬を兄弟のように思う。
犬や猫を捨てた飼い主も、犬や猫の気持ちを味わえばいいんだ。
今は動物は人間と同じように扱われていないから、
平気で動物をいじめる人間は少なくない。
だから、早く動物も人間と同じように扱われる法律ができてほしいと、この写真を見て思った。」
数日前に「Dear,こげんた」という本を読み、深く感動しました。
今からでも何かしたいと思い、
こげんたちゃんのHPにある、動物愛護法再改正の署名をおいておきました。
この生徒は署名もしてくれていました。

保護者からの感想です。
「私は動物ボランティアに所属していまして、
児玉さんの写真展を以前、市内でやらせていただいた経験があり、
今回、学校で展示されているのを見て嬉しく思いました。
なぜなら、大人もそうですが、もっと子どもたちにも見てほしいと思っていたからです。
動物たちの何かを人間に訴えかけている瞳に胸がしめつけられる思いがこみ上げてきます。
どうかに本校に限らず、いろんな学校で写真展をやっていただけたらと思っています」

11月半ばには授業参観、12月半ばには保護者懇談会もあり、
生徒だけでなく、保護者に見ていただく機会がもう少しあるので、
12月末まで、展示しておこうと思っています。

このような写真を撮り続け、写真展を開き続けておられる児玉さんを
すばらしいと思います。

「明るい老犬介護」読みました。
アークのカレンダーも3部購入しました。
1部は自分のクラスに掲示しようと思っています。


10)子どもたちの心に何かが残っているはず(2004.5.25.)

お元気ですか。
私は以前、児玉さんの写真をお借りして写真展を奈良の小学校で
開かせてもらった森本です。。
私、妊娠しましてただ今産休中なので、仕事を離れ、ゆっくり時間ができたので
児玉さんのHPを久しぶりに見ていました。
いろんな方面で活躍されていて、すごいなあ・・・としみじみ思いました。

私は、あの写真展を開くことで、準備や企画とか大変だったけど、
本当にやってよかったな、と今でも思います。
きっとあの企画にかかわった子どもたちや写真展を見に来てくれたたくさんの
子どもたちにとって、心のどこかに必ず何かが残っていると思います。
私自身、児玉さんの写真やそういう関係の本が店頭に並んでいるのを
見るたび、あ・・・と気にとめて見ています。
その「あ・・・」が大切やな、と思うのです。

きっかけがないと人は興味を持たないし、気がつかずに過ぎてしまうものだと思います。
児玉さんの活動が、あらゆるところで命の大切さの種をまいていると思います。
忙しい日々の中では、いつもいつも考えるわけにいきませんが、
ちょっと時間ができた今、改めていろんな事を考えている森本でした。。。

                       (森本みほさん)


9)写真の前で女の子が抱き合って泣いていました(2003.4.25)


昨年末、勤務している中学校でレクイエムの写真を
展示させてもらったということをご報告しましたが、
兼務しているもう一校でも、先週からこの学年末まで
展示させてもらっています。
前回の写真展は、たくさんの子どもたちが見てくれた
ようです。アンケートなどは置かなかったので、見てどう
感じたかというような、子どもたちの反応を直接的な形で
知ることはできなかったけれど、あの写真の犬たちが、
一人でも多くの子どもの心の片隅に残れば、展示した
甲斐はあったと思っています。先生たちも、
「こんな状況とは知らなかった」「胸が詰まった」と、
一様に温かい反応でした。
学校というのはなかなか特殊な世界で、今回は手順に
ミスもありましたが、ひとつ、何よりもうれしいことがありました。
展示している最中に、私の後ろを何人かの生徒が
通ったのですが、職員室に道具を取りに行って戻って
みると、写真の前で女の子が二人で抱き合って泣いて
いました。ひとりが泣き出したのを慰めているうちに、
もうひとりも泣き出したらしいのですが、その大泣きして
いるコというのが、家でも学校でもどうしようもない困った
コで、担任の先生もそのコにはノイローゼのようになって
いるとのことでした。彼女がそんな風に泣いたということに
みんな本当にびっくりしたようです。
これだけでも、展示してよかった・・・と思いました。
私自身も、このコたちの写真には慣れるということが
ありません。初めの頃は、この写真の、その時の哀しさと
言うか、連れて来られてこれから殺される哀しさだけで
胸がつぶれていましたが、今は、生まれて、かわいい
仔犬時代があって、ここに来る日まで、どんな風に扱われ、
どんな思いをしてきたんだろうと、その時までの1匹1匹の
毎日が思われてなりません。


8)生徒に「命の重さは人も動物も同じ」と伝えたい(2002.12.21)

はじめまして。岐阜県在住のももと申します。
HP拝見しました

実は最近可愛がっていた猫を
亡くし、悲しい思いをしました。
その猫が「捨て猫」だったということもあり
次に猫を飼うなら不幸な命を救いたい・・と考えていました。
そして思い切って「保健所」に電話をしてみたのです。
そしたら・・、3匹いると言われ結局期限付きの命であることを
考えた時に、3匹の中から1匹を選ぶことが
できずに3匹とも引き取ってしまいました・・。
幸いなことに2匹は素敵な里親さんに
出会い、残りの1匹は我家で迎え入れることになったのですが。
しかし、殺処分される子達は毎週のようにいるわけで・・・・。
「全ての命を救うことはできない」
この現実に本当に辛く悲しくなりました。

しかし、私は教員という立場を生かして
生徒に伝えることができる・・。
生徒に「命の重さは人も動物も同じ」であることを伝えたい。
そして人の考えかたを変えることによって
身勝手な人間を少しでも減らしていきたい・・と思うのです。

自分にできることを精一杯実行したい。

また死んでいく子たちの分まで
家で飼っている子達を大切に命尽きるまで
一緒に生きていきたいと思います。

決意表明のようになってしまいましたが
1人でも多くの人間が「人間のエゴによって
動物を不幸にしていること」に気がつき
一匹でも多くの動物が
生をまっとうできる社会になることを切望いたします。

(ももさんよりの2通目)2003.1.26.

先週、生徒達に動物愛護の授業をおこないました。
その生徒の感想と、私自身の授業を終えての感想をお送りいたします。
一読していただければ幸いです。

命の輝き〜日本のペット事情から〜3Iの感想

・ 人間は自分の楽しみだけに犬や猫を飼い、つまらなくなったり飽きたりしたら捨てるなどして、すごく自分勝手だと思いました。

・ 人間がどれだけの命を犠牲にして生きているのかが分かった

・ 動物虐待に対して法律が厳しくなる中で、なぜ動物実験は許されるのだろかと心が痛いです。現代の人は何に対しても冷たいです。裕福になったせいかな。

・ ちゃんと責任をもって飼うべきだ

・ 家にも犬を飼っているけど、ただ飼うだけじゃなくて自分の家族として大切にしないといけないとつくづく思いました。ペットを飼う時は、本当にちゃんと飼うことができるのか真剣に考えて飼うべきだ。動物たちを傷つけることのない世の中になってほしいです。人間は自分たちのことばかり考えすぎだと思いました。

・ 動物を飼うなら、最期まで看取ってあげられる人だけにしてほしい。無責任な人がいるからこんな事実があると思うから

・ まずは事実を知ることが大切だと思った。お金を出して動物を飼うこと自体が間違っているのかも・・。

・ 生きているということは同じなのに、人間じゃないから人間の代わりに実験台にされるなんて・・、悲しくなった。事実を知らないから、人間は命はもちろん物も大切に出来ないのだと思います。

・ これから動物を飼う機会があったら、保健所に行ってみたい。

・ 少しでも殺処分が少なくなるといい

・ 自分に今出来ることは「今飼っている動物を大切にすること」だと思いました。

・ 犬や猫も責任を持って飼ってくれる人に飼われたいだろうな

・ 一日にこんなにも多くの犬猫が殺されていることに驚いた。

・ 捨てる人はもっと動物の気持ちを考えるべきだ

・ 犬や猫も私達と共に生きているんだと思った

・ 本当に何ともいえない腹立たしい気持ちです。同じ人間として恥ずかしい。同じ命を持っている生き物なのに・・・。でも、この状況を受け止めなくてはいけないと思うし、助けてあげたいって気持ちはあるけど全ての犬や猫を引き取るわけにいかないし、だから自分が今できることや今日先生に言われたことをしっかりこころに留めて、これから少しでも今の状況からいい方向へ変わるように努力したいです。

・ 全ての動物を大切にしていきたい

・ すごい悲しいことだと思った。動物を飼う人はこういうことを頭に入れて最期まで育てていかないといけないと思った

・ 犬も猫もみんな、私達と同じように生きているのに、なんで人間が自分勝手にそんなことをできるのかと思いました。悲しいし悔しいで

授業を終えて・・

今回、このような授業を行うにあったて私自身も現実を知るのが怖く、そしてまた知るたびに胸をいため、悲しく、辛く、悔しい気持ちでいっぱいになりました。どうして無力な動物たちが私達の犠牲になっているのか・・。そして、それを知っても何も出来ない自分の無力さが重くのしかかってきました。「どうにかして不幸な動物を救いたい!!」毎日のように繰り返される「殺処分」。収容されている動物たちを保護し、新しい飼い主を探したいけれど、今の私には場所も時間も金銭的な余裕も、何もかもが足りません。そしてまた、保護できたとしても、保護できる数も限られています。「全ては救えない・・・」。絶望の底に落とされたような心境にもなりました。

しかし、問題の根本は「人々の身勝手さ」「モラルの欠如」にあるのです。それを改善していかない限りこれからも殺処分は行われ続け、保健所の煙はとまることはないのです。

とにかく現状を伝え、そして命の重さを知って欲しい・・・。次世代を担う君たちにこの現状を伝え、人として思いやりのある、人の気持ちがわかる人間になって欲しい、その一心で授業を行いました。

 人間は確かに1番能力が高い動物です。それゆえに文明を発達させ、便利で豊かな生活を築き上げてきました。そして、「人間は万物の霊長」という錯覚まで起こしているのではないでしょうか。1番上に立つ者だから、他者の命まで奪っていい!という権利があるのでしょうか?それは人間の思いあがりに過ぎません。人間も他の生き物と同等の「一介の生物」です。お互いに協力し、共存していかなくてはならないはずです。そしてまた、人間には「想像力」があります。この「想像力」を生かして、他の生き物や人の気持ちも想像して欲しいのです。殺処分される子達がどのような気持ちでガス室に行くのでしょうか?

動物たちの声が聞こえますか?他者の「心の痛み」があなたにはわかりますか?

 どうか、人として他の生き物や他の人の「心の痛み」に敏感であってください。人の気持ちを思いやれる人でいてください。この地球には私達人間だけが住んでいるのではありません。同じ地球に住む仲間として動物のことも考え、「地球規模」の考え方を持ってください。今、家には2匹の仔猫がいます。1匹は、授業で話したように「へその緒がついたまま捨てられていた兄弟」の中で一匹だけ助かった子です。それからもう一匹は岐阜の保健所から連れてきた子です。2匹とも死を目前にした命でした。それが、今は家中をはねまわり、飛びまわり、ゴロゴロいって側によってきます。「生きている」のです。室内犬にしている我家の犬とも仲良しで、一緒に寝たり、ご飯を分けあったり・・。犬や猫ですらお互いを大切にしているのです。

 今、私の夢の一つはこの高山に動物保護団体や保護施設をつくることです。世の中の考え方を変え、動物たちも住みやすい社会に変えていきたいと思います。そして何より「命の重さは人間も動物も同じ」ことを多くの人に再認識してもらいたい。

みんなもどうか、この授業で感じた気持ちをいつまでも持ち続けて欲しい。そう願います。



7)1)でご紹介した安岡先生からの追加報告です(2002.8.20)

4.殺処分

 子どもたちと動物管理センターの見学に行ってきました。
子犬の譲渡会がにぎやかに行われていました。運良くもらわれていった子犬もたくさ
んいました。譲渡会に持ち込まれる犬は捨て犬ではありません。飼い主が貰い手をさ
がして持ち込むのです。
貰い手がいなければ持ち帰りです。しかし、いつまでも飼い主が現れない子犬がいま
した。うちのクラスの女の子が気に入ってずっとだいていた犬でした。受付のときに
書いた名前は偽名でした。要するに捨てに来ていたのです。譲渡会終了後、この子犬
は別棟へ連れて行かれました。4日後は処分されるのです。
 獣医さんに無理を言って、誰も訪れることのない別棟を見学させてもらいました。
捕獲されていた犬は4頭。4日間のいのちです。入ったばかりの首輪つきの小さな柴
犬は元気で、ふいの参観者にしきりにしっぽをふって愛想をふりまいていました。
 しかし、明日、殺処分予定の犬は元気なく隅っこで横たわっていました。目に生気
がありません。炭酸ガスによる処分機も見せてもらいました。機械化されていて実に
無機質です。自動的に焼却され、骨粉にされ一部は肥料にされるそうです。無責任な
飼い主は地獄に落ちるぞ!日常生活の中の悲しい、隠れた一部分を子どもたちとしっ
かり見てきました。物悲しい一日でした。

5.実際に行ってみた譲渡会
                  7月13日 りこさんの日記から

 今日はついに動物管理センターの譲渡会に行くことになりました。先生もあわせて
9人。ちょうどいい人数でした。動物管理センターには思っていたよりたくさんの人
がいました。柵の中に入った犬がたくさんいました。猫やウサギもいました。みんな
札をつけていてピンクの札はメスで、青の札はオスでした。私はオークションみたい
なものを想像していたけど、実際は市場みたいにガヤガヤしていて、決めるのもジャ
ンケンでした。ちょっとたつと、犬も客もどんどん減っていきました。そして、もら
われない犬が何匹か残りました。人気のある犬は取り合いなのに、人気のない犬は一
人ももらい手がないのです。すごくかわいいのに・・・。私たちもみんなもらってや
りたかったけど、みんなすでに犬を飼っていて無理です。私は犬アレルギーです。犬
は好きなのにアレルギーがあるなんてくやしいです。アレルギーさえなければあの犬
たちを救えたのに・・・。最後の望みはゆんちゃんでした。お母さんに連絡したけ
ど、だめでした。結局、来月の譲渡会にお母さんと一緒に行くことになりました。ゆ
んちゃんはずっと泣きっ放しでした。私もちゃんと今まで勉強してきたけれど、実際
こういう場面に出会うと、どうしても涙をこらえることができなくなりました。犬た
ちがかわいそうだと本当に思いました。
 途中で獣医さんが特別に別室で話をしてくれました。首輪がついている犬でもほと
んどが捨て犬だそうです。だから、首輪がついていても他の捨て犬同様に扱われるそ
うです。首輪に名前や電話番号、住所などを書いておけば連絡してもらえるから、そ
ういうときのために首輪にちゃんとつけておかないといけないなと思いました。その
後、お願いして動物管理センターの収容室の中にも入れさせてもらいました。写真
(「動物たちへのレクイエム」)では見たことがあるけれど、実際に見るのは初めて
で、緊張しました。最近は収容されている犬は少ないらしくて、今日は4匹しかいま
せんでした。でも、一匹明日殺される犬がいました。みんな一匹一匹に「収容 月 
日 期限切れ 月 日」というボードがあって、鉄の檻にはられていました。4匹し
かいないのに殺さなくてもいいのに!と思いました。4匹しかといってもここだけで
4匹もの命が絶たれるのだから、全国ではすごい数だろうし、かわいそうです。写真
と同じようにみんなさみしそうな目をしていて、涙でうるんでいました。そばを離れ
るとキャンキャンなくので離れがたい気持ちになりました。私たちは見なかったけ
ど、先生は後でガス室を見に行ったそうです。ほとんど機械作業で、まず犬を追い込
んでいくと、穴に落ちるようになっていて、ガス室で窒息死させ、そのままボイラー
室で火葬され、骨は砕かれてゴミとして、あるいは肥料として出されるそうです。見
られなかったのが残念でしたが、話を聞いただけでウワーッと思いました。私だった
ら、飼い主に捨てられ、動物管理センターに連れて行かれ、暗い牢屋みたいなところ
に押し込まれてさみしい思いをして、最後に機械で無理矢理殺されるなんてたえられ
ません。
 今回の譲渡会では生まれたばかりの子犬が多かったけど、生まれた子犬を飼いきら
ないのなら何で最初から避妊手術をしてやらなかったのかなあとも思いました。最初
から、もらわれるか殺されるかのために生まれてくるのなら何で2,3万円が払えな
いのでしょうか。本来あるはずのものを取り除くわけだから、病気をしやすくなるの
かもしれません。でも、私は犬は飼えないけれど、飼える人や飼っている人は避妊手
術をやってあげてほしいです。
 びっくりしたことがありました。譲渡会で残った犬は持ち込んだ飼い主が持って帰
らないといけないのに、置いて帰った飼い主がいたのです。電話番号もうそを書いて
いました。信じられません。あの子犬は殺されてしまうのでしょうか。本当に信じら
れません。小さいぬいぐるみみたいな犬を捨てるなんて。最初から捨てるつもりで来
ていたなんてひどすぎます。そんな人には犬を飼う資格がありません。それと、お金
を出してまでペットショップで犬を買った人がいれば残念です。その人の手で譲渡会
の犬が一匹でも救われたかもしれないのに。私たちは処分された犬や猫たちの慰霊碑
に手を合わせてお祈りしてきました。ここで殺された犬たちは今度はいい飼い主の所
へいくといいなあと思いました。動物管理センターでは悲しいことがたくさんあった
けど、勉強になったこともたくさんありました。

6.幸せな一日
7月13日 さきえさんの日記から
 
 今日の朝、早起きして動物管理センターへ行きました。着いたのは9時頃でもう人
がたくさん並んでいました。思ったよりたくさん人が来ていたので、もらえないかも
しれない・・・とか思ってしまいました。うちはオスを飼うので青の札をつけている
犬を集中して見ていました。途中からお父さんも来てくれました。先生達とも会っ
て、一緒に見たりしました。私と弟とお母さんとお父さんで一人ずつ好きな子犬を選
んで第四希望まで決めました。家族で話したときは柴犬にするときめていたけど、私
は白い子犬が気に入ってしまいました。私はその犬がいるケージの前に立っていると
係員の人が「この犬がほしい方?」と言いました。その12番の青い札をつけた犬が
持ち上げられました。ほしい人は四人いて、一人はあきらめました。三人でジャンケ
ンでした。お姉さんが勝ち、私とおばさんは負けてしまいました。くやしかったで
す。弟の方へ行ってみました。たくさんの人がいました。弟は八人でジャンケンで
す。柴犬の赤ちゃんでとてもかわいかったです。大人気でした。私やお父さんは、
「こりゃ、こんな人数じゃあ勝てんね。負けそうやね。」とか「勝てよ。がんばれ
!」とか心配しながら応援しました。そして最後の五人になったとき、弟はグーをだ
して勝ちました。「やったー!」と弟は大声を出してうれしがっていました。家族み
んな笑顔で、その瞬間とても幸せでした。私の人生の中で一番うれしかったです。子
犬の名前はタロ君になりました。これからも仲良くしていこうね。

7.「動物たちのレクイエム」パネル展
    パネル展に来てくださった人たちへ 長尾小学校6年2組一同より

今、はってあるのは児玉小枝さんという人が動物管理センターに入れられている捨
て犬や捨て猫をとった写真のパネルです。無責任な飼い主によって捨てられた犬や猫
たちです。
私たちは5年生の時、学校の横の川でカルガモの赤ちゃんを拾ってきて飼い始めま
した。
でも、扱いまわしてちゃんと育ててあげなかったので、わずか三日間で死なせてしま
いました。そのことをきっかけにして、わたしたちは命のことについて考え始めまし
た。そのとき、動物管理センターのことを知りました。私たちは最初、罪のない犬や
猫を殺すなんて動物管理センターの人達はひどいとおもっていました。でも、そうい
う人たちの仕事を勉強して、いやいや殺していることや、悪いのは前の私たちみたい
に動物管理センターの人たちは悪い人たちだと思っている人や、犬や猫を捨てる無責
任な飼い主だということに気づきました。
 そして私たちは、児玉さんやマルコさん、動物管理センターの人たちなどいろんな
人たちと知り合いになって、今も命のことについて考え続けています。動物管理セン
ターにはそういうかわいそうな犬や猫がたくさん入れられています。犬は4日間たつ
と殺されてしまいます。猫はその日のうちに殺されてしまいます。安楽死で眠るよう
にしてではなく、炭酸ガスによるちっそく死で殺されるのです。無駄に死んでいく動
物のことを考えてください。ゆっくりパネルを見てください。このパネルは大切なも
のなので、傷を付けたり落書きをしないで下さい。
 
●パネル展感想ノートより
(大人達の声)
・公園で子どもを遊ばせていると、どこからか声が!
「パネル展があっているので来てくださーい!」
「ただでーす!!」
女の子が4人(6年生)が説明しながら見せてくれました。お茶もありがとう。
本の著者とも親しくなれたそうで、有意義に過ごしているようで、さすが6年生!夕
方で子どももいてゆっくり文を読めなくてごめんなさい!がんばってね!

・動物は(特に犬は)大好きなのに今はどうしてあげることもできなくてくやしいで
す。愛情がなければ生き物を飼うことはできません。一人一人がもっともっと意識を
持ちたいと思います。6の2の皆さん、がんばってね!たくさんの人たちに知っても
らえるといいですね!

・捨て犬、捨て猫問題に関わり、今後どうすればいいのかを考えています。先生と一
度お目にかかり、お話を伺いたいと思います。動物管理センターのしつけ教室も手
伝っております。ご連絡していただけないでしょうか。

・私も犬3匹、猫4匹飼っています。このパネル展を見に行きたいと思う気持ちと、
見たくないという気持ちと半々でした。でも、子ども達が取り組んできている事を考
えたら、来らずにはおられませんでした。ただ、人間によって殺された犬猫たちの写
真は見れませんでした。(ごめんね)今度またパネル展があったとして、幸せになっ
ている動物たちの写真が部屋全体に飾ってある事を希望し、願っています。

・展示されている写真を見て、やはり動物はかわいいなあと不謹慎にも思いました
が、可哀想で終わるのではなく、どうすれば現状がよい方へ向かうのか考え、自分に
できることをやらなければならないと思いました。これからもがんばってください。
私も私なりに捨てられた動物のために自分が何ができるか考えていきたいとおもいま
す。

・犬や猫の優しそうな、悲しそうな瞳に涙が出ました。私も2匹の猫の里親になって
います。人間の無責任さに怒りを感じました。もっと多くの人びとにアピールした
い。よい写真展をありがとうございました。

・人間の無責任さをつくずく感じ、動物たちに申し訳なく思います。捨て犬や捨て猫
は処分されると聞いていましたが、こんなに多くの数の犠牲があるとは知りませんで
した。この写真展を見ていっそう動物をかわいがろうと思いました。知人にも無用に
子どもを生ませないように伝えていきたいと思います。とてもよいものをみせていた
だきありがとうございました。

・大事にかわいがられていたはずの犬や猫がある日食べ物も水もないところに捨てら
れていました。人間の身勝手な心です。中央公園にもよく捨てられた、生まれたばか
りの犬や猫がいます。このパネルの動物たちの悲しそうな目、そして捨てられた動物
たちのかぼそい鳴き声に心が痛みます。みなさんが協力している姿にはうれしくなり
ました。小さな動物への心が人間同士の心へとつながっていくのでしょうね。ありが
とうございました。

・おりのなかの動物たちは何を考えているのでしょう。怖いけれど聞いてみたい気が
します。動物の虐待が時々報じられますが、このパネル展に関わった子ども達は決し
てそういうことはしないでしょう。

・うちの犬や猫たちも、もとは捨てられた犬や猫なので、とても人事ではありませ
ん。子どもも首輪のついてない動物を見ると、「飼ってやりたいねえ。」って。私た
ちと同じ命。みんながそれに気づいて、写真のような悲しい状況を生まない世界にな
るといいなあ。うちのこたちもずーっと大切にします。パネル展をもっとたくさんの
人に知って貰いたいね。

・犬や猫の瞳がとてもせつなくて、胸に迫ってくるものがありました。北九州は橋ば
かり造ってないで、もっとこういう問題にもしっかり目を向けてほしいなあと思いま
す。少しでも早く、犬や猫たちと人間が一緒に幸せに暮らしていけるような日が来る
ように。自分勝手な人間がいなくなりますように・・・。

・娘につれてきてもらい、目の前の写真を見て胸が痛くなりました。家にいるダルメ
シアンの姿とだぶりました。あの娘は幸せだと思いました。心ない人たちに少しでも
犬や猫の気持ちをわかってもらい、最後まで慈しんでみてあげてほしいです。

●児玉小枝さんへ

・動物たちへのレクイエムのパネルありがとうございました。パネル展は大大大成功
でした。いろんな人の感想もいただきました。ノート一冊分くらい。でも、感想の中
に、「犬を殺す人は悪い!」なんて書いている人がいました。ぼくはその人に「殺す
人がいけないんじゃなくて犬や猫を捨てる人がいけない!」ということを教えてあげ
たいです。今回は本当にありがとうございました。またこれからもこの一年間よろし
くお願いいたします。(龍)

・パネルありがとうございました。教会や福祉センターなどにはらせてもらいまし
た。多くの人が来てくれるようにと、パソコンでポスターなども作りました。パネル
展にはたくさんの人が来てくれて、中には見るたびに泣いている人もいました。捨て
犬や捨て猫のことが見に来てくれた人たちに伝わりました。感想ノートも作りまし
た。小さな子にも見てもらい、捨てたらいけないということがわかったかなと思いま
した。その子が大人になって犬や猫を飼うとしたら、パネル展のことを思い出して最
後まで責任もって飼ってくれればとてもうれしいです。パネル展を見てくれた人たち
が他の人に教えてあげて、捨てられた動物たちをなくすために心がけてくれたらいい
です。
 私たちは動物管理センターに行ってきました。おりのなかに入れられた犬たちを見
て、思わず涙が出てきました。まだ入れられて間もない犬は人なつっこくて、何でこ
んなにおとなしい犬が捨てられるんだろうと思いました。パネルを貸してくださり、
本当にありがとうございました。(沙織)


6)今の教育に必要なものは「本物」(2002.8.5)

「先生たちのレクイエム」拝見させていただきました。
今の教育に必要なものは、「本物」だと思います。
命を考えるときも、読み物やいろいろな資料なども必要ですが、
子供たちの心に直接響く「本物体験」、「本物の事象との出会い」が
最も大切なものだと考えます。
その点で、児玉様の訴えは本物の「具体的事実」として子供たちの心に響きました。
前のメールで書いたと思いますが、子供たちはこのHPをきっかけにして、
実際に保健所を取材したり、今後どうしていったらいいのかという、夢が広がりました。
そして、その夢を(まだまだ現実的には甘いものではありましたが)
学習発表会で地域の人に訴えることができました。
児玉様のHPの写真を活用させていただき、ステージに映写させていただきました。
学習発表会後の保護者や地域の方々からのアンケートからいくつか紹介いたします。
「スライドの犬の目を見たら涙が出ました。犬の気持ちを演じていた男の子達すごい!」
「実際に保健所を取材して動物の保護の状況を見聞して劇にしていたのには感銘しました。」
「捨てられたペットのことを考えてすばらしいですね。
もっとペットを飼うことにみんな自覚をもってほしですね。」
「命の大切さをもっともっと知りましょう。
一人一人が何に対しても責任をもつことが大切ですね。
悲しそうな犬の顔に涙が出ました。」
「命という根本的な大切さを考えさせられました。
一人一人が生物の命の大切さを思いやって生活していけば
きっと人間同士や動物に対しても思いやる旭川(社会)が実現できると思います。」
「動物愛護の学習のため調査を元にアイディアを募って
旭川の役割を提案できてとてもよかったと思います。」
「感動しました。私も犬を飼っているので大切に育てようと思います。」

子供たちが自ら学んだことを発信したことで、それを見た大人たちが心を動かされました。
これは命の現実という本物の力だと思います。
それを子供たちの素直で澄んだ心で受け止め、その訴えがさらに次の心を動かす力になる。
「命」という誰もが持つ普遍的なものを通して
大人も子供もそれぞれ共に学びあうこと。
むしろ、大人こそ学ばなければいけないことを教えられたのだと思います。
パネルにつきましては、今回の子供たちは卒業をひかえ残念ですが間に合わないと思います。
また、来年の取り組みの中でまたお世話になるかもしれません。
その際は、ぜひよろしくお願いいたします。
児玉様の取り組みに敬意と感謝を表するとともに、
また今後のさらなるご活躍を期待しております。
本当にありがとうございました。失礼いたします。
                   (旭川市立陵雲小学校 教諭 里村 徹さん)


5)子どもたちに命の大切さを教えて行きたい(2002.2.15.)

(1通目)はじめまして。
どしゃ降りの中捨て犬を見つけ、家に連れてきました。
それから、捨てられた動物のことなどにすごく関心を持ちました。
小学校の教師をしているので、どうぶつたちのレクイエムを紹介し、
命について子供たちと何度か考えました。 
このたび、我が家の犬を紹介したホームページを作ろうとしています。
いろいろな人にかわいそうな小さな命のことを
知ってもらいたいと思っています。
ぜひリンクお願いしたいと思います。       
                       (宮本信吾さん)

(2通目)リンクの件、ありがとうございます。
どしゃ降りの中拾われたゴンタはとても元気です。
ホームページ
http://www.jtw.zaq.ne.jp/cfaqj102
に元気なゴンタの姿を載せました。
これからも、子供たちに命の大切さを教えていきたいと思っています。
今後ともよろしくお願いします。


4)子どもたちの心は大きく揺さぶられました(2002.2.15)

はじめまして 福井県敦賀市の矢尾克彦といいます。
小学校の教員をしています。
現在小学2年生を担任しています。
先日,道徳の授業で生命尊重にかかわる授業をしました。
その中で資料の一つとして
どうぶつたちのレクイエムのHPを活用させていただきました。
小学2年生なので冒頭の写真だけを見ていたのですが、
子どもたちの心は大きく揺さぶられました。
話している私のほうも涙ぐんでしまいました。
写真を見せてあげたいと思いますので、
貸し出しをよろしくお願いいたします。


3)ある生徒の言葉をきっかけに…(2002.2.14)

愛媛県の松山市立雄新中学校に勤務している金本琴代といいます。

11月下旬ごろ、クラスの生徒が児玉さんの写真展を松山コミュニティーセンターで見
て、「もっと動物について考えていきたい」と私との交換日記に書いてあったので、
ぜひクラス全員で考えてみたいと思い、道徳の授業で学習することにしました。
ところが、その授業が1月29日に公開授業として行うことになり、年末の慌しい時
期に資料や授業案を作成しなくてはいけなくなりました。
1年生ということもあり、児玉さんの文章をより生徒にわかりやすく、また道徳的価
値を「生命の尊重」という点に絞って考えていきたいために、話の内容をイギリスと
比較しながら生徒たちが考え実践できる範囲に改作しました。

まだまだ資料も授業案も「たたきだい」なのですが、御覧いただいて了承いただけれ
ばと思います。気になる点があれば、遠慮なくおっしゃってください。3学期明け
に、道徳部会で資料と授業案は検討されるので多少改善されます。しかし、その前に
やはり作者の児玉さんの承諾が必要だと思いましたので、資料を添付しました。
  ↑授業の内容など詳細の資料については後日ご紹介させていただきます。


2)動物との共生を考える授業をしたい(2002.2.14)

 新潟大学教育人間科学部附属新潟小学校の教員を
しております浅野秀之と申します。
 一つお願いがありまして、連絡させていただきました。
 それは、児玉様の写真集の写真、文章を、小学校の
授業で活用させていただきたいのです。
 小学3年生で、動物との共生を考えるのがテーマです。
 訴えかける写真、文章は、小学生にも、強い印象を残
すだろうと思いました。
 ぶしつけに失礼とは存じますが、よろしくお願いいたします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 心強い御連絡、本当にありがとうございます。
 授業の詳細は未定ですが、せっかくの機会です。ホーム
ページを活用させていただき、しかもそれを公開させていた
だき、全国の私の研究仲間にも伝えていきたいと思いました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 児玉さんのHPからデータの一部を引用させていただき、小学校
の授業でそのまま使えるように、私どもの学校のHPに載せま
した。
* ぜひご覧ください。そのまま授業で追試できるワークです。
  「総合的な学習の時間」にぴったりです。ぜひ追試してください。
◎ 「動物の命」を考える(児玉小枝氏「どうぶつたちへのレクイエム」)
 研究会で紹介しましたので、多くの参会者がありました。
そのなかのどなたかが、ご自分の教室で子どもに見せてくだ
さるのではないかと期待しております。
 子どもは食い入るようにスクリーンを見つめておりました。
犬や猫の悲しそうな顔、処分される数の多さに、とてもびっくり
していました。自分も「里親探し」をしたいなどという子どもも
現れました。
 本当に有り難うございました。もしよろしければ、研究会の
資料なども、後日お送りさせていただきます。


1)子どもたちと「いのち」について考えています(2002.2.14)

突然のメールで申し訳ありません。今、子どもたちと「いのち」についていろいろ
と考えています。そのなかで、児玉さんの写真集と出会ったり、動物保護管理協会の
方々に手紙を出したりと勉強を続けています。児玉さんの写真集をいまクラスで回し
読みしていますが、子どもたちの感想を勝手ながら紹介いたします。まだ数名しか
回っていないので少なくてすみませんが。今子どもたちと一緒に調べたり、考えたり
していることがありますが、分からないことがあるので教えていただければ幸いで
す。失礼な質問があったらお許しください。
       (北九州市立長尾小学校5年2組担任 安岡正彦)

↓「動物たちへのレクイエム」を読んで(子どもたちの感想)

●私はこれを読んで思ったのは、人はなぜ動物を責任を持って飼えないのかというこ
とです。かわいそうとかいうけど、やっぱり責任感がないから犬や猫を保健所に連れ
て行き、ころしてしまう。昔、神戸で大震災があった時、犬を飼いたくても手放さな
くてはいけなかったり、なつかないからといって逃げてもさがさない人がいたそうで
す。私たちが一番考えないといけないのは、小さな命でも大切にするということだと
思います。
 私は一匹の犬の死体を見て、それから動物保護管理センターまでいって、頼んで写
真をとらせてもらうなんてすごいなあと思いました。管理センターってどんなふんい
きなんですか。管理センターに行ってみて思ったことは?犬や猫をすてる人や捨て犬
・捨て猫を少しでも少なくするために自分たちにできることはあるのでしょうか?
(琴美)

●私はこの本を読んでハッと思ったのは、犬たちのかわいそうな目をしているところ
です。その目を見ていると、犬たちが「助けて・・・だれか助けて」と悲しんでいる
ようにもみえました。そしてそんな悲しい目をして死んでいってしまうなんて、かわ
いそうだなあと思いました。でも、私には何もできません。何も助けてあげられませ
ん。とってもなさけない気持ちになりました。(美奈)

●今日、「動物たちへのレクイエム」がやっと私に回ってきました。私はペット
ショップなどで犬を買いません。というか、「ペットショップ」というもの自体がな
いほうがいいと思います。日本は動物を輸入するのではなく、まず捨てられた動物の
里親になる、そして捨てないということが大事だと思います。新しい、かわいい犬な
どばかり何万円ものお金で買い、あきると捨てる・・・。命はそんなに安っぽいもの
ではありません。お金で買えるような物ではありません。人間を殺すとすごい罪にな
るのに、なぜ動物は捨てても、殺しても罪にならないの?人間はえらいとえばって
も、あたりまえの「命を大切にする」ということができていないなんて最低です。日
本もイギリスのようになればいいのに。動物も人間も命の重さは同じ。命はどんな動
物だって、虫だって尊いもの。これだけ感じていても私にはあの犬やネコを助けるこ
とができない・・・。でも、考えを強めていけば、必ず分かってくれるはず。私は写
真を見て悲しくなりました。あの犬たちは自分はあと少しの命だと分かっているんだ
ろうなあ。犬もネコも人間の言葉が話せたら・・・。発展した人間の能力で動物の言
葉が分かれば・・・。あの犬たちの心の内を分かってあげたいです。
 あと、処分は安楽死と誤解して何度も子どもを産ませては捨てに来る人もたくさん
いるそうです。たとえ安楽死だったとしても、意味のない死をふやすことはまちがっ
ている。「ほとんどは炭酸ガスによるちっそく死なんだよ。」とその人たちに教えた
らどんな反応をするかな。何も知らずに勝手に思い込んで、意味もなく産ませるなん
て、その子犬や子ネコたちに悪いとは思わないのかな?命をあずかる、命を育てると
いうことをもっと自覚してほしいです。
この本の中で写真展があって、その来場者の感想文をのせていました。小学生なのに
いい文を書いている人がたくさんいました。私は児玉さんやいろんな人といっしょに
いろいろ考えていきたいです。(梨子)

●私は一番にこの本を借りました。本の帯に書いてあるとおり、「この子たちは殺さ
れるために生まれてきたのではありません。」殺される犬(ねこ)はいつもみんな目
がさみしそうな感じです。目がしょぼんとしていて、もう自分が殺されるということ
が分かっているのかなあと思いました。犬やねこは全然悪くないのに。たぶん心の中
で「何でころされるのだろう?」とか「何もわるいことしてないのに・・・」とか
思っているんだと思います。だからといって、動物管理協会の人たちが悪いとは思い
ません。捨てる人が悪いんだと思います。それに、自分たちがかっている犬だけかわ
いがるなんてちょっと変です。犬を捨てる人がいなくなればいいのに・・・。(夢
華)

●この本の写真の犬やネコはすごくさびしそうな顔をしていました。私の家で飼って
いる犬と児玉さんがとった写真とはぜんぜんちがいました。あんなさびしそうな目を
した犬は見たことがありませんでした。私が大きくなって犬を飼うなら一つでもいい
から命を救いたいので、保健所に行ってみたいと思います。ガス室で最後の時を待つ
犬やネコがちぢこまってふるえていたという文章を読むと、いつか不幸な動物がいな
くなるといいなあと思いました。写真だけでも児玉さんの伝えたいことが分かりまし
た。生き物は人間の手によって幸福になることもあるけど、その反対に人間の手に
よって不幸になることがよく分かりました。(沙織)

今回お送りしたのは、「動物たちへのレクイエム」に出会う前の取り組みです。

先日の早朝、ネコが家の前でひかれていました。内蔵が飛び出し、原形をとどめな
いほどのひどさでした。思わず目を背けたのですが、カラスまで飛んできて、内蔵を
ついばんでいました。二車線道路の真ん中でしたが、片づける勇気がわきませんでし
た。でも、時間の経過と共に、車にひかれてさらに無惨な姿になっていきます。市の
関係機関に連絡して、早く何とかしてあげなければと思いました。まず、保健所に連
絡しました。それはうちじゃない、動物保護協会だと言われ、電話すると、それは清
掃事務所の管轄の仕事だと言われました。清掃事務所に電話すると、土日は休みなの
で月曜日になるとのことでした。月曜日の早朝にはもはやぞうきんのようになってし
まっていました。しかし月曜日の午後にはきれいに片づけられていました。仕事につ
いて子どもたちに考えさせたいと思いました。

  『わすれられないある出来事』
                     やすおか まさひこ
 もう10年前のある日の出来事です.
 以前つとめていた学校に、おとなしい犬がまよいこんできました. 首輪はしてい
ませんでした.どうみても子どもたちにかみついたりするような犬ではなかったので
すか、学校側は子どもたちの安全を考えて、犬の首にロープをくくりつけて、つない
でおきました。
各教室では、犬の持ち主を知らないかと、先生たちか子どもたちにたずねました.
 昼まえでした.印刷の用事で一階におりてきたやすおか先生は、ぐうぜん思いもか
けぬ場面を見てしまいました.
 動物保護管理協会の方々がその犬をつかまえ、軽トラックにのせて
つれていってしまいました. 首にワイヤーをまきつけられ、「キヤン」
とひと泣きしました.      
 その時、やすおか先生は、心の中でこう思いました。
 (あとで、話します.)
■その場にみなさんがもしいたとしたら、どんな気持ちがしたでしょう.
ちょっと想像してみてください。

↓このプリントを勉強の導入で使いました。みんなに感想を書いてもらい、授業参
観でまず読んでもらいました。

●今日の授業さんかんで命のことを勉強した。先生が前に見た犬のことや動物保護管
理協会の人のこと、そこで働いている人のことを勉強した。思ったことなどを発表し
た。でも、犬をつかまえていたときの現場を見た人がいて、一週間待つから飼う人を
見つけておいでと言ったのに来なかったくせに、町であったときに「イヌトリ」なん
て言うなんて、ひどいなあと思った。私たちは動物保護管理協会の人はひどいと思っ
ていたけど、それはまちがいかもしれない。(ゆか)

●今日、授業参観で犬の話があった。感想を言いました。ぼくが最初感想を書くと
き、犬がかわいそうだし、協会の人はひどいなあと思っていました。でも、池元さん
の新聞を読んで、ぼくは飼い主こそが悪いという考えに変えました。犬が41万頭、ネ
コが30万匹殺されているなんてざんこくです。動物を飼っている飼い主は責任を持っ
て育てたら、犬やネコが殺されなくてもすむのにと思います。(たかひろ)

●今日の授業参観の夜、お母さんに今日の話をいろいろした。ヤスチンの家のあたり
のネコの話をしたとき、お母さんが「あっ、それ、お母さんもあるよ。中央公園で
ね、死んだ黒ネコをみたんよ。それでね、保健所に電話したら、車でひかれてないん
だったら、ビニールぶくろに入れて、ゴミ置き場においておくようにいわれ、お母さ
んはしかたなく黒いビニールぶくろにネコと花を入れて、空気でふくらませて、ゴミ
ぶくろの上においておいたんよ。なんかいやな気分やったー。」
 私はやっぱりそんな時だったらやだよなあと思った。自分だったら片付けていただ
ろうか。この勉強をしてよかったと思った。
                      (まき)

↓「仕事について考える」(子どもたちの感想)

●今日は、先生が見た出来事について話してくれました。10年くらい前、何も悪
さをしない犬が動物保護管理協会の人たちにワイヤーで首を引っぱられて、トラック
にのせられていったそうです。そんな人たちはお仕事だから仕方がないと思いまし
た。犬やネコの幸せな場所は、大切にしてくれる飼い主のもとだと思います。私は家
の人にたのんで、そんな犬を助けてあげたいです。すてる人がいるからこんな事に
なってしまいます。犬が自分だと思って大切に育てればいいなあと思いました。たっ
た一つの命なんだから・・・。 (さおり)

●ころされるのはかわいそうだけれど、ころすほうも悪い・・・と思っていたけど、
ころす人もいやだってことを知りました。楽しく、うれしくてころしているわけでも
ないのに、見知らぬ人に「イヌトリ」とか「イヌゴロシ」などといわれてかわいそう
です。 (りゅう)

●ほとんどの人がかいぬしとか協会の人がひどいと言っていたけど、本当は人間自体
が悪いと思います。人間が動物の数を減らしているんだから、もしかしたら犬とかネ
コはいなくなってしまうかもしれません。ぼくは人間自体がひどいと思いました。 
   (たくお)

●先生が「感想を言ってくれる人?」と言いました。でも、だれも手を挙げませんで
した。お母さん達がまだ10人ぐらいしか来ていなかったので、言おうかなあと思い
ました。ぼくはお母さんの人数が増えるときんちょうするから、勇気を出して一番最
初に手を挙げました。でも、やっぱりきんちょうしました。          
(としや)

●先生が「感想言える人!」と言って、手を挙げようかなあと思ったけど、はずかし
くて手を引っ込めてしまいました。そしたら田端君が手を挙げました。田端君が発表
してきん張がとけて、私は手を挙げました。お母さん達が見ていて、そう思ったらド
クドク心臓の音が大きくなって、みんなにこの音が聞こえてないかな・・・と思いま
した。言い終わると気が楽になりました。早く言ってよかったと思いました。今度は
こんなふうに発表する時は一番に言おう!
                       (りこ)

●犬とか命のことについて考えました。保健所(?)に連れられて行ったり・・・。
私のお母さんも来ました。お母さんは帰ってから、犬の話ばかりでしていました。お
母さんが来てくれたのはうれしいけど、犬のもらい手は来てもらえないなんて。涙が
出そうになった、犬の写真を見て・・・。               (あみ)
 
犬は収容されて4日目に、猫はその日のうちに殺処分されていること、その処分方
法は安楽死などではなく、炭酸ガスによる窒息死であること。
犬414506、猫307626.これは全国で殺処分されたいのちの数です
(1995年度)   「どうぶつたちへのレクイエム」(児玉小枝著)より

↓「仕事について考える」安岡正彦

 子どもたちに自由に発表してもらった後で、解放新聞にのっていた記事を紹介しま
した。そして、感想を言ってもらいました。
 「ざんこくだ」とか「ひどい」といった初めの感想から、どんな思いで仕事をして
いるかを知ることによって、動物保護管理協会の人たちに対する思いが次第に変わっ
ていきます。
 実はぼく自身がそうでした。
 申し訳ない限りですが、犬を捕獲する場面を偶然見た時に、反射的に思い出したこ
とは、小学校時代に母親が言っていた「犬とりの人はむごいつかまえかたするよ。」
という言葉でした。
 「ワイヤーで首を絞め、電柱にたたきつけたんよ。」
 おとなしい犬を連れて行く姿に、母親がえがいたイメージをだぶらせていました。
だからぼくも「かわいそうなことをするなあ。」、「つかまえられるのならどこかに
逃がしてやればよかった・・・。」とトラックの後ろ姿を見ながら思っていました。
 後日、別の犬がまたロープにつながれていたとき、こっそり昼休みに山まで逃がし
に行ったこともあるし、なぜすぐに電話をするのか、かわいそうではないかとくって
かかったこともありました。
 でも、新聞の記事を読み、深く深く恥じ入りました。
 ぼくがしていたことは、結局はワンワン泣いて犬を連れて行くなと抗議しておきな
がら、自分では何もせず、後でひどい言葉を投げつけた女の人とたいしてかわりがな
いことに気づかされたからです。
 今まで一度たりとも、犬やネコを捕獲する仕事にたずさわる人たちの仕事への思い
や大変さを想像してみたことさえなかったのです。
 狂犬病の恐れのある野犬をつかまえるのは体を張った命がけの仕事だろうし、暴れ
る犬に手荒なことも必要な場合もあるでしょう。たとえば、電柱に打ち付けて犬を気
絶させることも、自分の身を守るためには仕方のないことでしょう。
 ぼくは無知(知らないこと、知ろうとしないこと)こそ、差別への第一歩だという
ことを身にしみて感じました。みなさんはどうですか?


↓今日のメールの文章はすべて子どもたちによるものです。今、絵本に今までのクラ
スでの出来事や取り組みをまとめています。以下の文章は、あるグループがまとめつ
つあるテーマの一つです。まだ出来上がっていませんし、子どもたちのイラストや写
真もまだ入っていませんが・・・。(やすおか)

動物保護管理センター

1.私たち5の2はカルガモの子どもを学校の横の川で偶然見つけて飼い始めまし
た。でもわずか3日間で死なせてしまいまい、とても悲しい思いをしました。そのこ
とがきっかけで、「いのち」の勉強を始めました。と同時に仕事のことも勉強を始め
ました。道路でひかれた犬やネコのこと、捨てられた犬やネコのこと、「犬取り」な
どとひどいことを言われている動物管理センターの人たちのことも勉強し始めまし
た。私たち文集係は動物管理センターのことをまとめることとなりました。

2.まず、先生が持っていた「動物たちへのレクイエム」という本をみんなで読みま
した。本の最後に著者の児玉さんのホームページアドレスが書いてありました。さっ
そく先生が感想文を送ってくれました。すると、何と児玉さんから返事が来ました。

>  私は一匹の犬の死体を見て、それから動物保護管理センターまでいって、頼んで

> 真をとらせてもらうなんてすごいなあと思いました。管理センターってどんなふん

> きなんですか。管理センターに行ってみて思ったことは?犬や猫をすてる人や捨て

> ・捨て猫を少しでも少なくするために自分たちにできることはあるのでしょうか?
> (さとみ)

(質問への返事)
福岡や岡山や大阪など何ケ所かの管理センターや保健所取材に行ったけど
雰囲気は、それぞれの施設によってまちまちです。
でも、共通して言えるのは、動物たちのオリのある部屋のは、
どこも暗くて淋しい感じがしたことです。
犬や猫も、とても怯えていたり、震えていたり、悲しそうだったり…
ずっと信じていた飼い主に裏切られたんだから、当然だね。
それでも飼い主を信じて、「むかえにきてくれるかな…」
と思って、じっと待っている子たちもいました。
そんな動物たちを見ていたら、私も悲しくて悔しくて涙が出ました。
私にとって犬や猫は、家族の一員だからね。
その時に思ったのは、
「この子たちを捨てた飼い主は、自分がこの子たちを殺した、と自覚していない
けれど、明らかに、捨てた飼い主が、この子たちを殺したんだ」
…そう思って、何とか、その人たちに、この子たちの最後の思いを届けたい、
そう思って、写真を撮りました。
捨て犬や捨て猫を少しでも少なくするために私たちにできることは
たくさんあるよ。資料を添付するから、読んでみてね。
まず最初に大切なのは、「真実を知る」こと。
みんな、「保健所に連れて行けば安楽死してくれる」と思い込んで
いるけど、それは間違い。
「保健所に連れて行ったらガス室で苦しみながら殺される」…それが真実。
その現実を、まずは自分が知って、周りの人に伝えるのも大事なことだよ。
そのために、私の写真展「どうぶつたちへのレクイエム」の写真パネルを
貸し出ししているから、それを使ってパネル展を開いて、みんなに
伝えることもできるかもしれないね。
それから、もしも捨て犬や捨て猫を拾った場合、自分の家で飼えないのなら
里親が見つかるまで、どこか(誰かあずかってくれる人の家とか)で
保護しながら、里親(飼ってくれる人)を探してあげることもできるよね。
他にも、自分たちにどんなことができるか、琴美ちゃんも考えてみてね!
                           児玉小枝より

> ●私はこの本を読んでハッと思ったのは、犬たちのかわいそうな目をしているとこ

> です。その目を見ていると、犬たちが「助けて・・・だれか助けて」と悲しんでい

> ようにもみえました。そしてそんな悲しい目をして死んでいってしまうなんて、か

> いそうだなあと思いました。でも、私には何もできません。何も助けてあげられま

> ん。とってもなさけない気持ちになりました。(なみ)

(質問への返事)何も助けてあげられないなんてことはないよ。
なみちゃんへのメールにも書いたように、私たちにできることはたくさんある。
一人の意識が変わることで、1つの命が救われるんだよ。
私も、自分にできることから1つずつ始めたことが、今の活動に結びついたんだよ。
一人の力は偉大です。さあ、今日からなみちゃんも、できることから始めよう!
                             児玉小枝より

3.児玉さんとはこれからも連絡が取れるようになりました。いろんな人と知り合い
になれるといいなあ。私たちは北九州市動物管理センターにもメールを送ろうと考え
ました。そして、みんなで質問を考えてみました。
  
   動物管理センターの方々へお聞きしたいこと

 1. 犬や猫は一日に何頭くらいくるのですか。
 2  どのくらいもらわれていくのですか。一日にどれくらいの人が    犬や
猫を見に来るのですか。
 3. 一つの部屋に犬を何頭ぐらい入れているのですか。ケンカしま    せん
か。
 4. 捨て犬は通報がなくても首輪がなかったら連れて行くのですか。
 5. 一日で部屋がいっぱいになることはありますか。
 6. 保護している間の食事などはどうしているのですか。
 7. 仕事は好きですか。どうしてこの仕事を選んだのですか。
 8. 仕事上で危険な目にあったことはありますか。
 9. 犬や猫を捨てる飼い主のことをどう思いますか。
10. 犬や猫の処分はどのようにするのですか。
11. 安楽死などの方法はあるのですか。
12. 供養などはどうしているのですか。お骨などはどうしているの    です
か。
13. 捨てる人がいなくなるにはどうしたらいいのでしょうか。
 
 その質問を送ったら、今度は北九州市動物管理センターで働いている獣医師さんが
返事をくださいました。ていねいにわかりやすく説明してくれていました。

北九州市動物管理センターに勤務しております獣医師です。
それでは、ご質問に回答させていただきます。

>  1. 犬や猫は一日に何頭くらいくるのですか。
    平成12年度にセンターで引き取られた数は、犬が1.833頭、猫が4.557匹
   です。
    1日平均だと、犬が7頭、猫が18匹位になると思います。 

>  2  どのくらいもらわれていくのですか。一日にどれくらいの人が犬や猫を見
に来るのですか。 
 
    犬の場合、飼い主に返した数は、平成12年度、99頭です。
    猫は、直接保護することがありませんので、飼い主に返すケースはありませ
ん。
    それ以外に希望者にお渡しした数は、犬は、67頭ですが、猫はありません。
猫が無いのは、センターに引き取られるほとんどが、まだ目も開かない子猫で、親猫
がいなければ育たないからです。
    また、「子犬を欲しい」という問い合わせは、1日2〜3件あります。

>  3. 一つの部屋に犬を何頭ぐらい入れているのですか。ケンカしませんか。
    10〜20頭入れております。
    しかし、特に気の荒い犬や小型犬、子犬は個室にいれますので、ケンカはほ
とんど起きません。    

>  4. 捨て犬は通報がなくても首輪がなかったら連れて行くのですか。
    北九州市では、条例(決り)で、犬はつないで飼わなければならないことに
なっています。
    そのため、放れていれば首輪の有無に関係なく保護します。
    もちろん、飼い主さんからの連絡があればお返しします。

>  5. 一日で部屋がいっぱいになることはありますか。
    センターには大型の部屋が5つと、個室が5つあります。
    そのため、全部が1日でいっぱいになることはまずありません。
    
>  6. 保護している間の食事などはどうしているのですか。
    大人の犬は、普通のドックフードを与えます。
    子犬は、子犬用の柔らかいドックフードを同じく与えます。
    また、休みの時も守衛さんがいますので、エサを与えてもらっています。

>  7. 仕事は好きですか。どうしてこの仕事を選んだのですか。
    「本当に好きか」と聞かれれば、「はい」とは言いきれません。
    ここは、「動物の被害から人を守る仕事」と「動物の権利を守る仕事」があ
ります。
    これは相反する部分が、かなりあり悩むこともあります。
    しかし、基本的には動物が好きだから獣医師になったのです。
    
>  8. 仕事上で危険な目にあったことはありますか。
    犬を保護するときにかまれた人は何人もいます。
    また、私自身もケガをした犬猫の治療をするときに、かまれたり、引っかか
れたりしたことはあります。
    しかし、それは我々にはどうということはありません。
    1番イヤなのは、犬を保護しているとき、周りで無責任に「かわいそう」と
   いわれることです。
    たしかに、そのとき犬は大きな声で鳴きますので、そういう気にもなるで
   しょう。
    「そこまで言われるなら、連れて帰って飼いますか?」とお聞きすると、ほ
とんどの方が「それは出来ない」と言われます。
    それなら、何も言わずにいて欲しいのです。
    
>  9. 犬や猫を捨てる飼い主のことをどう思いますか。
    無責任だと思います。
    動物を飼うというのは、その動物の命に責任を持つと言うことです。
    一時期の感情、たとえば子犬、子猫を見てかわいいなどで飼うことは、良い
とは思いません。
    半年もすれば、大人になりますし、力も強くなります。
    また、犬は上手に飼ってやれば10年以上生きます。
    その間ずっと世話をしてやらなくてはいけません。
    もし、みなさんがこれから動物を飼おうと思われているなら、そこまでしっ
かり考えられてください。

> 10. 犬や猫の処分はどのようにするのですか。
    基本的には炭酸ガスで処分しますが、弱っている犬などは、注射で処分する
こともあります。

> 11. 安楽死などの方法はあるのですか。
    全国的に処分の方法は決められています。
    
> 12. 供養などはどうしているのですか。お骨などはどうしているのですか。
    年に1度、動物慰霊祭を実施しています。
    それ以外に、慰霊碑がありますので、お参りはセンターが開いてるときは自
由に行ってもらっています。
    また、その慰霊碑にお骨の一部は納めますが、残りは清掃工場に持っていき
ます。 

> 13. 捨てる人がいなくなるにはどうしたらいいのでしょうか。
    これは、本当に難しい問題です。
    最終的には、良い飼い主さんを増やすことだと思います。
    そうすれば、逆にそのような無責任な人は、居づらくなるでしょう。

 最後に私たち人間は、暮らしやすい生活を手に入れるために、多くの動物の命を犠
牲にしてきています。
 その恩に報いるためにも、出来る範囲で命を守っていきましょう。
 それでは、カゼなど引かないように、勉強がんばってください。

↓以下、子どもたちがまだ編集中です。
4.獣医師さんへの手紙
5.殺処分とは・・・
6.「幸せな捨て犬ウォリ」を読んで
7.Iさんの記事と感想をのせる

( なお、子どもたちの名前は仮名にしています。)

                          つづく・・・