QRSS ビーコンキーヤに要求される仕様書第1版(V1.09） 2010年4月2日 7L1RLL 1.目的この仕様書は，QRSSビーコンキーヤ（英語名：QRSS_Beacon_Keyer）を製作するための利用者要件及び機能について定める。 2.利用者要件 2.1 キーイング機能 2.1.1 Open collectorでグランドに落とす（最小電流：0.5mA，最大電流：2.4mA，） 2.1.2 無線機電圧：5V又は13.8V，耐圧：2500V（波高値），RF回り込み防止のため光結合素子（例：TLP521-1) 2.2 電文 2.2.1 識別符号（標準例：VVV 7L1RLL，7L1RLL，CQ 7L1RLL）標準最大桁数：12，最小桁数：1，送信文字種：英数＋”/”）繰り返し 2.2.2 CQ 識別符号（CQ 7L1RLL）繰り返し（de，kを省くのがQRSSの特徴。　　　時間節約が理由） 2.2.3 標準8電文切替 2.3 符号構成短点：0.1S(毎分40字相当),1S，3S，10S，30S，60S，90S，120S（Sは秒）８段切替長点：短点の2倍（省略時解釈値）又は3倍の選択時間精度：0.1秒程度（並級水晶(100ppm)，プログラム時間制御でよい） 2.4 繰返し最大回数及び休止時間 2.4.1 繰返し回数：無限大（key操作又は計算機キーイングまで継続） 2.4.2 6短点分の時間休止して繰返す。 2.5 Key操作短点：長点の比率1:3のkey操作は，在来のCW操作のとおりにできる。 2.6 切り替えスイッチ 2.6.1 電文切り替え：標準8選択 2.6.2 速度切り替え：標準8選択 2.6.3 QRSS，在来CW切り替え：2選択（1又は2との併用可） 2.7 電池（積層乾電池006P)運用（3端子入力７Ｖ～15V） 2.8 動作表示機能 2.8.1 LED表示（標準装備） 2.8.2 RS-232-C出力（標準装備）シリアル経由で親計算機画面に状態表示する。 2.9 送出電文 2.9.1 定型電文電文1: VVV____DE____#______$* 電文2: VVV____#______$* 電文3: #______$* 電文4: #______$* 電文5: VVV____#______$* 電文6: #______$* 電文7: CQ____#______$* 電文8: CQ________K#______$* 備考，, , #, $, * などの制御符号については，2.9.2機能符号参照 2.9.2 機能符号 2.9.2.1 QRSSビーコンキーヤのマクロ命令群：利用者の識別符号(callsign) ：移動標識付きの識別符号(portable) ：識別符号の4-6字目抜粋(suffix) 備考：（<，>）は，モールス符号表に存在しないものから選択した。参考：交信時のマクロ命令群の値の例：識別符号（例：7L1RLL）：ポータブル表示付きの識別符号（例：7L1RLL/1) ：識別符号の接尾語(Suffix）だけ（例：RLL） 2.9.2.2 制御記号群 #：電文終了LED点灯 $：電文終了LED消灯 *：繰り返し _：1短点時間分の休止備考：マクロ記号の記号（#，$，*，_）は，モールス符号表に存在しないものから選択した。 2.9.2.3 交信時の連続符号群（参考＝実装しない。） 2符号連続で送出しなければならない略符号の中で良く使う符号に次の6とおりがある。：字間隔のないKN（指定宛先以外割り込み禁止）：字間隔のないDO（本文開始記号）：字間隔のないSN（署名，本文終了）：送信の終了符号（AとRとを間隔なしで連結，相手未定の送信終了）：同一の電文の異なる部分を分離する符号（BとTとを連続）：通信の終了符号（VとAとを連結）備考：連結符号を生成するマクロ命令群の用途，，，，，，，などのマクロ命令は，在来のCW交信電文のとき使う。 2.10 入力端子設定（Aki-PIC877-V2コネクタ想定の場合）コネクタビット位置機能説明 CN-A-7?9， D０～D３，　電文切替　2進3ビットで8切替［左から4，2，1の順］ CN-A-10?12， D４～D６，送出速度　2進3ビットで8切替［左から4，2，1の順］ CN-A-13，D７，長点の長さ，２短点か3短点かの切替［open：3短点，gnd:2短点，open：high電圧(+5V)］ CN-S-14，D８　予約将来の拡張のため留保 CN-C-10：GND CN-C-11：Reset（通常，10kOhm経由＋5V, リセット時0V） CN-C-13：RS-232-CのRXD（計算機のTXD) CN-C-14：9V（積層乾電池006P) 備考：Aki-PIC877-V2のJP3を短絡すること。 2.11 出力端子設定（Aki-PIC877-V2コネクタ想定の場合） CN-C-1：LED 0（2^0）長点 CN-C-2：LED 1（2^1）短点及び長点 CN-C-3：LED 2（2^2）長点 CN-C-4：キーイング出力（+5v)，光結合素子フィラメント+入力へ CN-C-3：LED 3（2^3）電文終了 CN-C-9：5V出力（pullup用電圧） CN-C-12：RS-232-C，TXD（計算機RXDへ） 2.12 モールス符号表日本国無線局運用規則（施行日：平成19年法律第136号)別表第一号による。ただし，短点と長点との比率を1:2にした場合は，注第1項第1号を一線の長さは2点に等しい， 2符号の間隔は2点に等しい，更に，2語の間隔は6点に等しいと読み替える。 2.13 状態表示書式 2.13.1 RS232-Cに出力す表示用データ形式 9600bps,　8bit, 1stop，Xon/off機能なし，Parityなしプロトコル：半二重 2.13.2 制御信号の扱い DTR：ON受信で準備完了（電源ON）であれば，DSTをONする RST：送信したいデータがあるときONにし，CSTが返ってきてからデータ送出する。信号方向：通信機器側（モデム，NCUなどと同等)とする。参考：簡単な通信機器(QRSSビーコンキーヤ)側実装は，DTRとDSTとを短絡し，更に，RSTとCSTとを短絡するだけでよい（USB-RS232-Cコンバータ内でこう結線されていることが多い。）。 2.13.3 信号電圧 High:+3Vを越え，+15Vより低いこと。 Low：-3Vを越え，-15Vより（絶対値が）低いこと。禁止事項：EIA/ANSI-232-E（俗称：RS-232-C)は，+5V/0Vであってはならない。 2.13.4 符号系文字符号：ASCII（省略時解釈値）とする。制御符号：SP，CR，LF，（STX，ETX，EOT，NUL）だけとする。 2.13.5 表示例（参考ー仕様書の一部ではない。受信系によって表示方法が異なる。）設定コール：7L1RLL，　移動地:1，短点速度＝1秒，長点選択＝2，電文番号(ch)＝1(000b), 2(001b), 3(010b), 4(011b), 5(100b), 6(101b), 7(110b), 8(111b)，すなわち，=7L1RLL，=7L1RLL/1，=RLLの値が表示される。ここで，ch=電文番号，t=短点秒数，SW1＝長点長さ，=00h, =13h, =0Dh, =01h, =03hとする。 2.13.5.1 電文1("VVV____DE____7L1RLL＃______$＊") ch=0 t=1 sw1=2V V V ---- D E ---- 7 L 1 R L L #---- $* 2.13.5.2 電文2("VVV____7L1RLL#______$*") ch=1 t=1 sw1=2V V V ---- 7 L ---- 7 L 1 R L L #---- $* 2.13.5.3 電文3（"7L1RLL#______$*") ch=2 t=1 sw1=27 L 1 R L L #---- $*7 2.13.5.4 電文4("RLL#______$*") ch=3 t=1 sw1=2R L L #---- $* 2.13.5.5 電文5（"VVV____7L1RLL/1#______$*"） ch=4 t=1 sw1=2V V V ---- 7 L 1 R L L / 1 #---- $* 2.13.5.6 電文6("7L1RLL/1#______$*") ch=5 t=1 sw1=27 L 1 R L L / 1 #---- $* 2.13.5.7 電文7（"CQ____L1RLL#______$*"） ch=6 t=1 sw1=2C Q ---- 7 L 1 R L L #---- $* 2.13.5.8 電文8("CQ____7L1RLL____K#______$*") ch=7 t=1 sw1=2C Q ---- 7 L 1 R L L ---- K #---- $* 3. 作成及び使用の条件 3.1 無停止実時間動作器の性質から，プログラムは，必ず，無停止（Idle loopは動作と見なす）とする。ただし，故障，障害，電源offの場合を除く。 3.2 2次配布の条件 3.2.1 生成物を二次配布する場合，アッセンブラプログラム及び16進の目的プログラムの2者を一組で必ず提供する。 3.2.2 知的所有権表示プログラムなどの生成物には，著作権者名の表示を付けなければならない。利用者の追加部分は，これに追加した部分だけの部分知的所有権とする 3.3 無保証このプログラム及び（又は）QRSSビーコンキーヤの使用による保証は，現状を基本とし，如何なる欠陥，損害，仕様拡張も担保しない。以上