UNIX風の操作系Linux(読み：リナックス）の情報

1. Linuxの特徴
   • Linuxの核(kernel)部分は，1991年,リーナス＝トーバルズ（Linus Torvalds, 当時ヘルシンキ大学生，現在米国シリコンバレー在住） が開発し，数百人の無料奉仕活動に支持されて, 成長してきた。
   • 奉仕集団による無償提供が基盤
     保守に責任をもつ企業がない。ただし，提供業者は，出始めている。
     News group("comp.os.linux")によって，日々，改版，装置駆動プロ グラム提供などの情報が閲覧できる。
   • APIとして, 始めて(すばやく）, 国際規格POSIXを採用。
     今までのUNIXの２大潮流のSystem V(Solaris)でも，BSDでもない。
   • ハードデイスク容量800Mb以上の個人計算機(PC)で動作する。
   • GUIとしては，X-Windows(映像装置駆動プログラム依存）が動作する。
   • 小形で軽く安定に動作する（WindowsNT4.0との相対比較）。
   • 内部符号系は，EUCだが，データ符号として，JIS, SJなどとの 符号変換プログラム(euctojis,euctosjなど)を支援している。
     ただし，配布単位(distribution)によっては，異なることがある。
   • 核(kernel)の原始プログラムが公開されている。
2. Linuxの配付の状況
   日本国内で，組み直し，日本語入力及び表示に必要な定義などを追加した Linuxソフトウエア群として，CD-ROM+設置マニュアルの形式でJPY3000円程 度で販売されている。
   なお，個人計算機への導入は，配布単位によって，ハードデイスクを分割 して，多操作系の選択が可能な形(multi boot)で行えたり，OSを交換して しまうものまで幅が広い。複数OSが共存する配布単位では，Linux側からは， Windows95/98用のファイルなどを見ることができる。
• Dabian GNU/Linux
  1993年以降，奉仕活動としてソフトウエアが作られ，GNUプロジェク トの一環として，Linuxとその周辺プログラムが配布されている。 この特徴は，ソフトウエアの数の多さ，日本国語対応，パーケージ 単位の保守及び版数管理などがある。インターネットサーバ構築用 の道具類も豊富である。
  入門書例：武藤健志著：”Debian GNU/Linux徹底入門”，CD-ROM 4枚付，株式会社翔泳社発行，JPY4,800+Tax。
  応用書例：沼畑弘喜他著：”Debian GNU/Linuxインターネットサー バー構築入門”，CD-ROM 3枚付，主婦の友社発行，JPY4,000+Tax
• Slackware
  日本語処理追加済。ただし，実装時に画像LSIによっては，X-Windows が立上げにくい場合がある。鍵盤定義ファイルなどは，定義しなおす まで米国DOS/V式101鍵盤だから，Red Hatから抜粋利用した方が，106定義 を省略できる。
  無償ソフトウエア（GNU C, Perl, Tclなど）が付いている。
  入門書例１：WalkingLinux推進委員会編：”Walking Linux", CD-ROM １枚付， アスキー出版局発行，1996年。
  入門書例２：鈴木哲雄著：”だれでもできるLinuxネットワーク”，JPY2,500+Tax, オーエス出版社発行，1999年。
• Red Hat
  日本国内で組み合せて販売されたCD-ROM版では，日本語処理追加済。 鍵盤106定義の一部抜粋して，Slackwareと組み合せ利用できる。
  入門書例１：林 雅人著：”日本語Redhat Linux5.2入門キット”，CD-ROM 3枚付，JPY3,500+Tax, （株）秀和システム発行，1999年。
• Palmo Linux
  Palmo Linuxは，配布Slackwareを改良した配布単位の一つである。その主な 改良点は，次のとおりである。
  A)日本語の導入プログラム付。
  B)日本語Mule,日本語TeX，日本語版Netscape Navigatorなどが収録。
  C)日本国内だけに普及している計算機金物にも対応している。特にPCカードに 対応しているので，ノート型計算機に導入しやすい。
  入門書例：小島，小山，川井，木村共著：”Linuxインストールキット第２版”， CD-ROM ３枚付，JPY2,400+Tax，（株）トッパン発行，1999年。
• ubuntu
  ubuntuは，Debian系の配布で，MS-Windowsをマルチブートストラップができる。筆者は，2010年現在，このubuntuを使っている。
3. Linuxの応用の動向
   
   • サーバに採用すると表明したシステム開発者(例：HP)が増加している。
   • DBソフトウエア製造者のオラクルは，Oracle 8iも支援と表明
   • WinowsNT(server)より, 多利用者の操作系として，安定していて， 軽いという評判
   • IBMは，ApacheをLinuxへ移植と発表している。
4. Linux関係のWEB一覧(順不同）
   
   • Linux標準化団体LSB(Linux Standard Base)(米国)
   • Linux配布先Red Hat(米国)
   • Linux維持サービスのLinuxcare(米国)
   • Debian配布版の団体(Debian GNU/Linux，米国)
   • 支持計算機製造者の一つHP(米国)
   • データベースソフトウエア提供のOracle(米国)
   • Linuxコンサルタントのパイングループ(米国)
   • Linux向けGNU開発道具提供のシグナス(米国)
   • グループウエアサイボーズ代理店（日本国）
   • Windows APのLinux移植道具Twine
   • Linux向けJava 2開発キットの提供者Sun
5. Linux news group
   Linux関係のニュースグループ及び利用者集団は，次の配下にあります。
   
   • comp.os.linux(英語）
   • Debian JP Users ML
   • Japan Linux Users Group
   • GNU's Not Unis!
6. Linux研究会の会員の募集
   貴方の経験談，知識などの情報を,若鳥まで 提供ください。この提示内容の改善に，反映していきたいと思います。