| 有限会社設立記 | |
最終更新日:8/15/1999 |
| はじめに | |||
昨年(1998年)6月末にて27年勤務したコンピュータ会社を退社し、情報技術コンサルタントとして独立しました。当初はまず個人事業として開業し、その後丁度1年で有限会社を設立しました。これら手続きは基本的に自分で調べて行いました。自分自身の記録のため、また同様なことを考えている方の参考のためその経過を以下にまとめます。
T個人事業
入社以来ソフトウェア開発の技術畑の仕事をしていましたが、会社設立に関する知識はほとんどゼロでした。退社2年前96年夏頃からある出来事がきっかけで独立を考えるようになりました。それから2年後98年春丁度プロジェクトの切れ目があり、次のプロジェクトが始まる前のそのタイミングで決断しました。
入門書を開くと会社には合名、合資、有限、株式の4種類あり長所、短所の比較がなされています。合名、合資は最近はほとんどなく有限、株式は会社規模の違いで決めればよいようです。私の場合は個人のコンサルタント業を考えていましたので、特に法人化し有限会社にする必要性もさしあたりないので個人事業で始めることにしました。
開業届
7/1/98
個人事業は開業届を税務署に提出するのみで手続きは簡単です。住所は大田区蒲田なので蒲田税務署に@個人事業の開廃業等届出書とA所得税の青色申告承認申請書を提出します。控え分も含めそれぞれ2通作成します。用紙は事前に一度税務署に出掛けて貰ってきました。
次に大田都税事務所にもB個人事業税の事業開始等申告書を提出します。こちらは簡単で、その場で記入・提出しました。
(何故1ヶ所で事務手続きが終了できないのかなと思いました。)
記帳指導
開業届を提出するときに記帳指導希望に○印を付けておくと間もなく税務署から税理士を紹介されます。税理士の事務所を訪ねレクチャを受けます。会計ソフトを購入すべきかどうか尋ねましたがその税理士さんは仕組みを理解しないで会計ソフトを使うことには反対で、私の場合日々売上がある訳でもない簡単なケースなので単純にEXCELで十分であるというコメンドでした。
決算・確定申告
決算書作成は自分でやるとなるとかなり面倒ですが、担当の税理士さんからEXCELシートを頂いたおかげで何とかクリアできました。EXCELの入力は、あるセルの値はどのセルとどのセルの演算結果であるか分かるのでそれを確認しつつ行い勉強になりました。
U有限会社
個人事業で1年間やってきて当面そのままでも良いかとも考えていましたが、企業から仕事を受注する場合個人では口座の登録が困難です。どこかの下請けになるか法人にするしかありません。この際比較的手続きの簡単な有限会社を設立することにしました。
手続きは個人事業のように簡単ではないし、資本金の他手続きにお金も掛かります。申請書は、日本法令の有限会社設立登記 申請・届出様式集/解説書・記載例つき【登記60-A \4,500】で作成しました。司法書士に依頼すると簡単ですが今回も自分で調べて行うことにしました。
なお、法務局は順次コンピュータ化を進めていて、出張所が対応済かどうかで前記申請書も異なります。自分が本社とする管轄の出張所がどうなっているか事前に確認が必要です。99/6末現在大森出張所は未対応です。
類似商号調査
法務局大森出張所【7/12/99城南出張所に移転】に出掛け、自分の考えている商号と類似のものがないか調べます。壁一面の書棚にある台帳を開いて調べます。原始的、時間の無駄、...何故コンピュータで検索できないのか...
印鑑証明
蒲田区役所で個人の印鑑証明を3通取ります。
蒲田区役所はJR蒲田東口駅前にあり、とても区役所とは思えない華麗なビルで、職員の対応も良く快適です。
定款
様式集に雛型が添付されていて空欄を埋めていくと定款が完成します。
定款の作成には次のnishikawa.netのホームページを参考にしました。
http://www.nishikawa.net/teikan.htm
6/28/99
定款2通、個人の印鑑証明を蒲田公証役場に持参します。1通は控えとして承認後貰います。費用は4万円の印紙(公証役場に用意されていることを電話で確認しました)と手数料5万円、謄本1,000円計91,000円です。特に何も聞かれず簡単に終わりました。
資本金払込
6/29/99
銀行に承認済定款を持参し、資本金を払込みます。定款はコピーを取って返して貰います。
登記に必要な出資金払込金保管証明書を受領します。
銀行の手数料は\7,500+消費税=\7,875でした。
登記終了後登記簿謄本、法人の印鑑証明を再度銀行持参して法人名義の通帳を作成します。
登記
様式集に従って登記申請書を作成します。
7/1/99
法務局大森出張所に提出します。提出時はチェックはなく、6万円の印紙を貼って受け付けのポストに投函するのみで、作成時の苦労に比べてとてもあっけないものです。また、受取証のようなものも貰えずやや不安です。結果は何時頃分かるのでしょうかと受付に尋ねましたが、「前に書いてあるとおり補正日は7月13日です」とそっけない回答で、確かに投函口に書いてありました。「謄本が必要なら今申請しておけば補正日に受取ることができる」と教えて貰い、申請書を提出しました。(1部印紙千円)
ところで大森出張所は7月9日で閉鎖、7月12日から目蒲線鵜の木の城南出張所に移転すると告知されていました。(大森出張所周辺には司法書士の事務所が沢山ありますが、彼等もこれから鵜の木に移転するのかなあ...と帰路やや他人事のように考えていました。)
補正日
7/14/99
補正日まで特に連絡もなく、その翌日7月14日地図を頼りに新築の城南出張所に出かけました。受付で確認すると特に問題もなく、7月7日付けで登記簿謄本もできています。
法人の印鑑証明を貰おうとしましたが申請書が見当たらず尋ねたところ、申請書は各自売店で5枚100円で購入することになっているということです。(私の他にも申請書を探している人がいましたが、始めての人は申請書は当然備え付けられているものと考えると思います。『印鑑証明申請書は売店で購入すべし』と掲示すべし。)
銀行口座開設
7/16/99
登記簿謄本、法人印鑑証明を持参して法人口座を開設します。
開廃業届
蒲田税務署と大田都税事務所に個人事業の廃業届と有限会社の開業届を提出します。
@開廃業届−都税事務所
7/15/99
都税事務所の開業申請は設立15日以内なので急いで提出しました。事業開始等申告書用紙は事前に一度都税事務所に出掛けて入手しておきます。こちらの方は記入は簡単です。(7月1日開業なので15日までに提出しなければならないのですが、補正日が7月13日なのであまり余裕がありません。)
個人事業の廃業届(個人事業税の事業開始等申告書(廃業))も同時に提出します。
A開廃業届−税務署
蒲田税務署に提出する資料はかなり面倒です。
最初の問題は給与の額です。個人事業の場合は決算時に精算すればよいのですが、例え自分ひとりの会社であっても法人にする以上月額固定で給与を支払う形にしなければなりません。また、その額は原則1年間変更できません。つまり年間売上目標、経費等の正確な見通しが必要です。給与が多過ぎれば会社は赤字ですが、個人にはそれなりの所得税が掛かります。少な過ぎれば法人税が増えることになります。
7/28/99
8月から給与を支払うことにしましたので、その前月つまり7月後半に下記申請書一式提出しました。用紙は事前に一度蒲田税事務所に出掛けて入手しておきます。
・法人設立届出書
【添付書類】
-定款写し
-登記簿謄本写し
-株主等の名簿
-開業時の貸借対照表
-法人(設立時)の事業概況書
・青色申告の承認申請書
・給与支払事務所等の開設届出書
・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
・個人事業の開廃業等届出書(廃業)
・所得税の青色申告の取りやめ届出書
給与自動振込み申請
給与の自動振込みを銀行に依頼します。同一支店に口座がある場合の手数料は1回50円でした。
【記:8/15/99】
| 手続き役所等 | 項目 | 手数料 | 提出先 |
| 大田区役所 | 印鑑登録 | 50 | |
| 印鑑証明 | 300*3=900 | 公証役場、法務局 | |
| 蒲田公証役場 | 定款認証手数料 | 50,000 | |
| 定款用印紙 | 40,000 | ||
| 謄本 | 1,000 | ||
| 銀行 | 出資払込金保管証明 | 7,500+消費税=7,875 | 法務局 |
| 城南法務局 | 登録免許税 | 60,000 | |
| 謄本 | 1,000 | 銀行 | |
| 印鑑証明書交付申請書 | 100 | ||
| 印鑑証明 | 500 | 銀行 | |
| 合計 | \161,425 |
法務局城南出張所
東京都大田区鵜の木2-9-15
東急目蒲線鵜の木駅徒歩3分
蒲田公証役場
東京都大田区西蒲田7-5-13(森ビル5F)
蒲田駅西口徒歩3分
蒲田税務署
東京都大田区蒲田本町2-1-22
蒲田駅東口徒歩10分位
大田都税事務所
東京都大田区西蒲田7-11-1
蒲田駅西口徒歩10分位
nishikawa.net
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サイバーウィング
曾根宏道、奥野卓司著、「実践起業家養成講座」、ダイヤモンド社、\2,800
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