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《北京之春》第68期−99(1999年 1月)より

“米国漢藏協会”設立宣言




【編者註】世界人権宣言が採択されて五十年目にあたり、“欧州漢藏協会”と“米国漢藏協会”が相次いで設立されました。“漢藏協会”は世界的な組織で、中国の著名な民主活動家 魏京生氏等によって発案され、ダライ・ラマ、チベット亡命政府及び海外在住のチベット族亡命者たちの賛同を得たものです。本誌(訳注:《北京之春》)は、ここに“米国漢藏協会”の設立宣言、及び“欧州漢藏協会”の消息をお伝えするものです。今後も引き続き “漢藏協会”の活動状況をお知らせしていきます。




  漢族とチベット族はずっと隣り合って暮らしてきた。長い歴史の流れの中で衝突したこともあったが、漢藏両民族はそれ以上に長い間、互いに尊敬しあい友好的に仲睦まじく生活を共にしてきたのである。

  しかし今世紀初め、とくに中共がチベットに侵攻してからというもの、漢藏両民族の関係は大きく変わってしまった。中共がチベットを占領したことによって、チベット民族とチベットの言語、文化、宗教が育んできた伝統はこれまでにないほどの重大な損害を被り、中共の統治下においてチベット人たちは自由と人権を失い、無残にも踏みにじられたのである。中共はチベット民族を被征服民族とみなして残酷な圧政と分割統治を行い、また差別と民族同化政策を行ってきた。これに対して、チベット民族の自由と人権、民主を求め、宗教、言語、文字という民族固有の伝統文化を消滅から守り発展させていこうとする闘いもまた絶えることはないのである。

  中共のチベットにおける統治、その下劣さはただチベット人を抑圧するにとどまらず、同様に自らの同胞を威圧し人民を欺いたという責任にある。さらに愚民政府を推し進め、マスメディアの利用を独占し、実際の政治とイデオロギーにおける必要性から、歪曲或いは捏造し、ひいては悪意によって改変したチベットの歴史、宗教文化等に関するいわゆる知識を民衆に植え付けたのである。民衆はただ一つの情報源に頼っているために中共のこうした宣伝を鵜呑みにし、これについて正否の判断力もほとんど全くない状態である。このため大部分の中国人はチベット問題に無関心であり、チベットの歴史、その独特の宗教文化、そして中共統治下のチベット人たちの境遇と彼らの自由を求める闘いについては、まったくなにも知らないか、或は偏見に惑わされているのである。

  一方、現実的な原因によってチベット人もまた中国の悠久の歴史、その輝かしい文明、そして中共統治下における漢族人民の苦難等についてはあまり知らない。とりわけ亡命チベット人たちに至ってはなおさらそうである。中共のチベットに対する統治はチベット人に空前の災禍をもたらし、数十万のチベット人が国外に逃れ、四十年の長きにわたる亡命生活を余儀なくされている。この四十年間、中共の正義にもとる支配下でチベット人たちは辛酸を嘗め尽くし、かくして彼らの中共に対する強烈な不満、ひいては敵視さえ生み出しているのである。

  中共統治に対するチベットの民族全体としての不満と抵抗がくすぶり続ける中、中共が主として漢人から構成されていること、さらにチベット人の漢族の歴史と現状に対するあまりの認識不足から、多くのチベット人の間で中共を漢族と同一視し、中共に対する排斥と不満が時に漢人に対する排斥と不満へと発展し、果ては中国の輝かしい文化等に対してもある種の拒否反応を示すほどになってしまっている。中共当局はこうした現象に逃れ得ない責任を負っているどころか、むしろそれを利用しようとこの問題に手をつけることなく、わざとこの現象を拡大させているのである。

  中共のこうしたチベット人に対する高圧的な統治と漢人に対する欺きと洗脳は、さらに言論報道の自由がないために漢藏両民族の間のあらゆる正常な交流の道を閉ざしているのである。もしこのような状態がそのまま発展していくに任せれば、両民族とも中共の暴虐きわまる統治を受けていながら、チベット人はことの真相を知らないために中共への不満をすべての漢民族に向け、また、漢人は洗脳されてチベット人の情況が理解できないということから、ことは重大な民族問題へと発展し、民族間の敵対感情を引き起こし、果ては衝突するということにもなりかねない。しかも民族間相互の敵対感情は重大な結果を引き起こし、双方の人民にとって少なからぬ禍をもたらすことは、東欧の強権社会が崩壊した時すでにあまりにもはっきりと示されているのである。

  漢藏両民族がいつまでも隣り同士として生活していかなければならない以上、我々は上述したような現象を黙って見過ごすわけにはいかないのである。

  人々の幸福はすべてに勝る−このことは近代国家もしくはあらゆる政治形態が依拠している原則である。漢藏両民族が子々孫々未来永劫にわたって友好を保ち、平等で仲睦まじく暮らしていくために、東欧で起こったような民族衝突の悲劇を将来引き起こさないために、我々は次のように考える。即ち、両民族間の歴史、文化、宗教及び民族固有の精神性等の各方面における全面的な交流を盛んにし、それを通じて相互の理解と信頼を深め、自由、人権の尊重、民主という原則のもとで互いに受入れ合い尊敬し合うようになれば、最終的にはチベット問題の合理的解決に結びつくであろう。このようにいかなる破壊的な結末をももたらすことのない効果的な準備をすることはすでにきわめて急を要することであり非常に重要なことなのである。


  こうした理由に鑑み、我々は漢藏協会を設立することにした。

  “漢藏協会”は志を同じくする人々による組織であり、チベット、漢民族間の交流を取り持つことを主な仕事とし、他のいかなる組織にも属さない独立したものである。

  チベット問題の複雑性に照らして各自の異なる意見を尊重し、人権と自由の尊重を原則として、漢藏両民族が友好的に仲睦まじく暮らしていくために或いはチベット問題の合理的解決のために尽くしたいという方、及び漢藏両民族固有の文化、伝統、宗教を理解しようという志のある方々が、そのチベットに対する見解の如何を問わず個人として協会に加入されることを我々は歓迎する。


  【連絡先】
ワ シ ン ト ン: Bhuchung Tsering
International Campaign for Tibet
Washington DC. 20006
TEL : 202-7851515
FAX : 202-7854343
E-mail : Ict@peacenet.org
ニューヨーク :
74-14 Woodside Ave. Emhurst, NY 11373
TEL : 718-4761929
FAX : 718-4761602
P.O.Box 778253 WOODSIDE NY 11377
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