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3年程前、都内の病院にいました。
退院してから、自宅療養もあと5日で社会復帰!となった日に突然容態が急変して、お腹の激痛で日中我慢していたものの限界に達し、夜中の12時に救急で運ばれました。

でも当たり前だけど救急外来では用なさなかった。
自分の担当医が来るまで待たせて欲しいって言ったのに、“盲腸かもしれません。それであれば他所の方がいい”って、他の病院へ行く手配をしようとしていました。
『そんなはずないでしょ!今までここにいたんだから、すぐカルテ探して確認してよ!!!』
この世のものとは思えない激痛に声も出なくて心で叫んで、最後まで粘りました。 でも全然効かない痛み止めの点滴も2本のみ。
朝に先に内科が手配され、担荷で内科の外来のベッドに運ばれたが、待っても待っても医者はなかなかこなかった。


<信じられない行為>

やっと来た内科医師は採血した結果を見て「何もないはずなんですけどねえ。ほんとに痛い場所はどこ?」と。

朝一番で主治医の予約を機械でとって受け付けてくれた友人が、内科からあわててカウンターに行くと、「名前呼んでもいなかったのでダメです。やり直してください。」と取り合いません。何度も頼むと「急ぐなら自分で先生に言いにいけばいいでしょ。」と、予約票を奪い取ってゴミ箱に棄てたのでした。
この行為信じられますか?

2時間待った挙げ句にこれで、ようやく自分の主治医にたどり着く。
痛いのが嫌いで大袈裟な私を知っているせいか、先生は「治療は終わっているから、他かなぁ。先に外科行ってみて。」と言って、カルテ持って自分で外科に走りました。
そこまではよい。
ところが外科に行ったら、超音波も再度の血液検査も何もないと言い張り、そのうち、まるで見せ物のように医師が入れ代わり立ち代わり10人くらい順番に往診にきました。
屈辱的。誰も信じてくれず、「便秘してない?」とか、「何がどう痛いの?ホントに痛いの?」と全員がそんなのばかり。
苦しい時間はどんどん過ぎるだけ。
その1ヵ月近く前まで入院していたんだから!「あほ、便秘だなんて〜〜!!」失礼だよね。

どうにもならず、主治医が調べるよう外科から回されると、緊急オペでなんと外来には医師が一人もいない事態が発生していたのです。
私の運は切れた!と思いました。(^^;;


<待っても待っても>

外来でひたすら待つ患者が数人。みんな心配して中を覗いてくれたら、4つのドアのどこをあけても医師はいなかった。
あともう少し待ってください。と看護婦が来たのは、午後の4時。

救いの主は、病棟から降りて来た、外来診療がまだ浅い28歳のサブちゃん先生(人気者)
採血なんかはそこでもう3回目でした。
サブちゃん先生は、「まずいです、水がたまっているようだ。どこか病室空いているところ探しますからすぐにお腹あけましょう。いいですね?」と。
彼ひとりが判断をくだしたものでした。
何がなんだかわからないまま、「どうでもいいです。早く楽にして」と言ってた。


<再び病院へ戻る>

『緊急入院』という声が響き渡った時、対応の悪い受付のお姉ちゃんが真っ青になって走っているのがわかりました。あの時断らないで相談してくれたら。
本人もそう感じたでしょう。でもそれは後の祭りですね。

産科の一日3万円のお部屋しか空きがく、そのまま入りました。
そして、6時から助教授から詳しい症状と手術の説明があり、あけてみないと分からないので、この後にすぐ手術は行うとの発言。
前準備の注射など打たれ、オペ室のあく時間を待ち局所麻酔して9時ちょうどにオペが開始。
前日から実に30時間、痛みと闘い一睡もせぬまま。
オペの間かなり激しいやり取りがあり、聞こえる私はびびってました。(割愛)
おまけに途中で局所麻酔が切れそうだからと、すぐに全身麻酔をされ「1、2、3」と数えさせられました。(笑)
約3時間後終了。気づいたら看護婦が顔をパンパン勢い良く叩いていて、意識が戻ったのがわかる。

術後も一向に腹水が止まらずに1週間観察室で動けず過ごしました。水が止まらないのでドレーン(管)が抜けず苦労。(^^;;
水が減った頃にはドレーンとお腹が癒着しはじめるくらい日数がたってました。抜く時凄く痛かった(笑)その後1ヵ月また病院生活が。

最初の入院の時は状態から、可能性の低いPDTに賭けた。最後まで、2回目は原因不明だと通されたけど、PDTで何かミスがあったのではないかと今になって思う。
最後に書類で今回は病名“腹膜炎”原因“不明”とあったのを見つける。
退院の説明の時担当看護婦のSさん、「あの時すぐ手術できてよかったです。本当に。貧血の数値がひどいものでした。あのままだったら危なかったんですよ。」としみじみ。
その時初めて膝がガクガクして震えた。(笑)
今はぴんぴん。信じられないくらい普通ですけどね。

人の辛いこと、身体や心が痛いこと、少しは分かってあげられる人になれると思う。 一緒に頑張って、仕方なく消えてしまった人たちの分も優しく!
でも、その前に日々のことにはもっと強くならなくちゃね。。


さいごに:
完璧なんてあり得ないと思う。でも、もっと気持ちの分かる医療を目指して欲しい。関わるすべての人には心から思うのです。

 

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