Macの中で、さまざまな計算をしているのが『CPU(中央演算処理装置)』です。このCPUは、コンピュータの速さを決めるもののひとつとはいえます。 Macで使われているCPUには『68K』『PowerPC(601、603、604、607=G3)』の2種類があります。 68KというのはMacの誕生時から使われていたもので、608030、908040と呼ばれるものがあります。68Kは『CISC(シスク)』と呼ばれるタイプで、いろいろな命令をたくさん詰め込んであるものです。これに対しPowerPCは『RISC(リスク)』と呼ばれる新しい技術に基づいて作られてたCPUです。命令を少なくし、その分高速な処理ができる構造になっています。 この2つは基本的には別のもので、プログラムも全く違います。PowerPC専用ソフトが68KのMacでは十分に力を発揮できない理由がそこにあります。 現在PowerPCには3系統あります。一つは「省電力と低コスト」を中心に設計された603系、「高性能」を優先した604系、そしてG3(ジェネレーション3)の名を持つ高速の607系。 そのCPUでは、『種類』と『クロック周波数』によって処理速度が違ってきます。同じ種類のCPUの場合、クロック周波数が大きいほうが速度も速くなります。例えば、100MHzのものと200MHzのものとでは、200MHzのもののほうが2倍速いと考えられます。ただし、処理速度が速くなると、様々な部分でロスがでてくるため、クロック周波数が2倍でも実際は1.7〜1.8倍程度と思ったほうがいいでしょう。CPUの種類による違いは、特別決まった法則はなく、個別に「これとこれではどちらが速いか?」というのを調べるしかないとのこと。 603e/100Mhz(私の使っていたPerfoma 6260)と604e/200MHzを比較すると、後者の方が1.3倍程速いという結果がでているといいます。 さて処理速度を速くするというと、思いつくものがあります。それは、アクセラレータカード。これは、高速なCPUを取り付けたカードで、これを装着すると確実に速くはなりますが、動かないソフトがあったり、時にはサウンドや通信関係が正常に動かなくなるなどのリスクもあります。 しかしそれよりも先にやってみたいことがあります。それはメモリ(RAM)の増設。Macはメモリが多くなれば速くなるマシン。また二次キャッシュと呼ばれるメモリを取り付けることのできるタイプであれば(P6260は既に内蔵)つけてみましょう。これだけでも数パーセントは、速くなります。あとは高速で大容量のハードディスクがあれば、更によし。 それでは、68KマシンはPowerMacにすることはできないのでしょうか? これには、アップルコンピュータが行う純正アップグレードがj必要ですが、残念ながらすべてのアップグレードサービスは終了していますので、無理かと思います。しかし、サードパーティーが販売しているアップグレードカードを利用したり、改造サービスするショップが登場したりしていますので、保証外のリスクを覚悟するのであればお試しあれ。 |