10.冬に行う土の準備

花壇でもコンテナ栽培でも、立派な花を咲かせようと思ったら、1年に1度は土づくりをする必要があります。そして冬こそが、土のリフレッシュに最適の時期!
「もう花壇に苗を植えちゃったけど・・・」という方でも間に合う、「インスタントリフレッシュ法」も紹介します。

なぜ冬に土のリフレッシュをするの?

土は生きています。腐葉土や堆肥などの有機物や石灰を入れて軟らかくした土も、1年の間に粒が細かくなり、硬くなってしまうので、再びふかふかの土にするためにリフレッシュする必要があるのです。
このために一般には「天地返し」といって、土を掘り起こして有機物などを入れる作業を行います。

天地返しには次のような効能があります。

●掘り起こすために表面の土と中の土を入れ替えることができ、その結果、肥料の偏りなどを改善することができる。

●同様に掘り起こすことで、土がふくらんで軟らかくなる。また、土を寒さにさらすため、風化作用でさらに軟らかくなる(冬の間に2〜3回繰り返すとさらに効果的)。

●土の中で越冬している害虫のさなぎや卵、病原菌などを寒さに当てて、殺すことができる

●細かくなった土に有機物を入れることで、通気性が増し、排水を良好にすることができる。

苗を植えてしまった花壇はどうする?

しかし、土を掘り起こすといっても、「もう花壇にはパンジーの苗や春咲き球根などを植えつけてしまった」という方も多いのではないでしょうか。
もちろん、そのような花壇でも、年に1回の土のリフレッシュは不可欠です。そこでおすすめなのが、腐葉土と土のリサイクル剤、苦土石灰を入れる、「インスタントリフレッシュ法」です。
これは、株と株の間のわずかなスペースでも部分的にリフレッシュできる方法で、簡単に通気性や排水性を高めることができます。また、天地返しに比べると浅いとはいえ、表面の土と中の土を入れ替えることができますし、有機質である腐葉土を混合することで土を軟らかくして、根が張りやすくなるようにできるのもポイントです。
苗の植えつけ時に元肥を入れ忘れてしまったという場合は、この機会に入れることもできて、植えたままになっている宿根草などにも効果的な方法です。

花壇の土のインスタントリフレッシュ法

1.使う改良資材は腐葉土と苦土石灰と市販の土のリサイクル剤。腐葉土1リットル当たり苦土石灰3g、リサイクル剤一握りを混ぜておく。

2.表土には雑草のタネなどが混ざっているので、株が植えられていない部分の土をスコップやレーキなどでかき、厚さ2cmほど取り除く。

3.株の部分はそのままにして、深さ10〜15cmほどの溝を掘る。

4.準備した改良資材を溝に入れる。量の目安は5〜6cm程度。

5.溝のまわりの土と改良資材をよく混ぜる。

6.掘り上げた3.の土を戻して軽く混ぜ、たっぷりと水を与える。葉についた土などは水で流しておく。

*** 土づくりになぜ石灰が必要なの? ***

石灰類(消石灰や苦土石灰など)は主に酸性の強い土を中和させる目的で、土の酸度調整用として使用しますが、ほかにも大切な働きがあります。
それは、細かい土(単粒)を粒状(団粒)化する働きで、これによって、通気性や排水性の高い土質に変えることができるのです。
この働きは、腐葉土や堆肥などの有機物を混合するとさらに促進されます。

*** よい腐葉土と未熟な腐葉土の見分け方 ***

市販されている腐葉土は品質の差が大きいため、購入するときの見分け方を知っていると安心です。
まず避けたいのは、十分に腐りきっていない未熟なものです。未熟な腐葉土は土の中で発酵し、このとき、植物の生育に必要な肥料のチッ素成分を奪ってしまうのです。これらは原型を残した葉が多く含まれ、やや茶色な感じなのが特徴です。
良質な腐葉土は広葉樹の落ち葉が完熟したもので、葉の断片は1〜2cm程度で黒い色をしています。松葉などが含まれているものは粗悪品で、論外といっても過言ではありません。
なお、色が黒くても非常に粉っぽく細かいものは、堆肥などで増量している場合があり、使用しても通気性の改良にならないものがあるので注意してください。


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