お次は 「河内家るぱん」さんの
七度狐」です。


迫力のある「河内屋るぱん」さん登場。

気の合いましたふたりの男、お伊勢参りをしようやないか、と大阪を出発し、
やがて伊勢街道は伊賀上野へとさしかかって参りました峠のことでございます。
おい、清やん、ハラ減った、なんぞ食うか。

あぁ、ちょうどええわ。あそこに飯屋があるなぁ
と、入った店で飲み食いしたあげくにそこから持ち出したすり鉢を、
途中でもういらんとほうりと投げてしまいました。
ここで拍子の悪いことに、草むらの中で昼寝をしておりました
年古くから住む狐の頭に当たりました。
これが一度人間に仇をされると七度化かして返すという、
妖狐「七度狐」。  ムクムクッと起き上がったかと思うと、後足でスックと
立ちあがり、二人の旅人を ギンッ と睨みつけ、
悪い奴な、ようも稲荷の遣わしたる狐にものを投げよった!
    思い知らさん、今に見よ!

と、ユラユラッとその姿が揺らぐと、森の暗がりの中に溶けるように
その姿が消えて無くなりました...
一度仇なしたものには七度たたるという七度狐、旅人清八と喜六の
運命や如何に!
皆さん、涼しくなりましたか。


お次は、「里山寄席のあとがき」です。


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