本文へジャンプ
 

2006年の暮れに、
谷当工房の皆さんから、こんな話が持ち上がりました。「最近、石窯がブームになっているね。何とか作ってピザを焼いて食べてみたい!。パンも焼けるかも知れない。炭焼き窯を作ったときの耐火レンガもあるし作ってみよう。」
すぐに話がまとまりましたが、どんな具合に作れば良いのか、わからないので、まずは参考本や資料を集め検
討に入りました。




 



平成19年1月13日(土)

資料をもとに検討し、
内側直径70cm、高さ45cm、の
ドーム型にし、窯の入口は
横40cm高さ25cmの半円形と
決めました。
このドーム型は、ピザを焼くときに
熱の対流で効率よく焼けること、
入り口は熱が逃げにくく直径35cmのピザも出し入れしやすい様にと
考えました。

右の画像は、レンガを積み重ねてのシミュレーションの様子です。








平成19年1月13日(土)

まず、
谷当工房との位置的なバランスが重要と考え、場所を設定しました。

そのために、バラの木を少し移動させました。


その場所を埋め戻し、水平にした上で
コンクリートの板を敷き詰め基礎としました。








平成19年1月27日(土)

石窯は、
薪を燃やしたり、灰の始末や、
ピザの出し入れ等の、扱いやすさを考え1mほどの高さに作ることにしました。


その高さまでは、
コンクリートブロックを重ねていきます。


その際、薪の収納スペースをとるために、前面はブロックでふさがない構造としました。


また、強度を保つため、ブロックは鉄筋を縦方向と角にいれ、さらに水平をとって、4段積み重ねしました。


最上段は、コンクリート板を4枚のせ窯の本体を置く台としました。









平成19年2月17日(土)

いよいよ、窯の本体作成に取り掛かります。

まず、窯の床の部分を作ります。


この床部は、
耐火レンガを使用し耐火セメントで
1段目、2段目と
積み重ねていきます。




この床の部分にピザをおくことになりますので、

水平をとりながら慎重に作業を進めていきました。










最後は見事なまでの出来上がりとなりました。

この上に、ドーム型の本体がのります。




すっかり、夜も更けてしまいました。








 

平成19年3月3日(土)

窯の本体のうち、入り口に当たる窯口の作成を開始しました。

一番大切な部分ですので、
きれいなアーチができるよう
半円形の木型を作りそのうえに
耐火レンガを乗せることにしました。


木型を作成後、イメージ確認のため
レンガを置いて出来上がりをシュミレーションしてみました。


いよいよ、木型にそってレンガと耐火コンクリートを積んでいきます。

レンガとレンガの間の耐火セメント部には、間隔が狭まらないように、石の代わりにかわらを割ったかけらを使用しました。

アーチの下部は、レンガが水平ですが
上部はレンガを立てて、その間に耐火セメントを入れます。ここが難しいところです。

みんなで協力!。





アーチ部の仕上げも念入りに
行いました。









 

平成19年3月3日(土)続き

今度は、石窯本体のドーム作りです。



まず、1段目を積んでいきます。









内径70cmの寸法を測り、耐火レンガを水平に耐火セメントでつけていきます。










1段目が終わり、2段目に入る様子です。












3段目以降の耐火レンガを積むにあたりドーム状の木型が必要でしたが、ここでは竹細工のように竹を編んで型にしました。この周りに新聞紙を張りセメントが流れないようにとめる働きを持たせました。









 

平成19年4月15日(日)

いよいよドーム中央部を作成していきます。


2、3段目を積み上げています

耐火レンガを下のレンガとは位置を半分ずらし、かつレンガを傾けてドーム型になるように微妙に調整します



レンガの位置と、角度をご覧ください。







上部になるほど、レンガが立ち上がって角度がついています。







 

平成19年4月21日(土)

これから、ドーム型窯の最上部を仕上げます。

半径が狭くなっているので、耐火レンガを半分にカットし積み重ねます。

このとき竹で編んだドーム状の型が重要になります。重いレンガと耐火セメントを積んでもびくともしません。




最後のは半分の耐火レンガを2個入れ周りを細かいレンガと耐火セメントでうまくまとめて行きます。








細かい隙間も丁寧に、セメントを流しこみ最後の屋根を作りあげます。








最後は、表面をきれいに仕上げていきます。










 

平成19年4月21日(土)

完成した石窯をご覧ください。




これが、上から見た窯の様子です。















正面斜め右からの窯













後ろ斜めからの窯











正面からの窯











平成19年4月21日(土)
石窯完成の記念撮影です。
 この後は、窯を十分乾燥させ、その後最初の火をいれ、窯をやきしめていきます。


平成19年5月3日

石窯作成から約2週間自然乾燥させました。

その後、石窯の強度を上げるために
やきしめを行います。

この作業は、

窯を構成する、耐火レンガ、耐火セメント内の水分をさらに取り除き、

さらに強度を上げる作業ですので

通常の焚き火のように、強い火はおこさず、弱い火で少しずつゆっくりと暖めていきました。

朝からはじめ、5〜6時間の作業となりました。


右は、天井付近の煙突代わりの、
開閉式の穴になっています。



数時間後は、入り口付近も結構すすけてきました。












 

平成19年6月2日(土

今日の目的は、ピザの試し焼きです。

しかし、ピザを焼くにあたっての、火の取り扱いが決定していませんでした。

暖め方は、
1.石窯全体を250℃以上に暖めて余熱で焼く。
2.石窯全体を250℃以上に暖めて、窯の内部の周りに、オキ火をおき、石窯内部の温度が下がらないように焼く。
3.石窯全体を暖めるが、石窯内部に縦の足場を2個おきにその上にプレートを乗せ下から暖める。

石窯を暖める時間は、
1.薪をくべてどんどん焼く。このとき天井部の穴を開放する。空気の通りがよく、薪が燃えやすい
2.どんどん燃えて温まったら、穴をふさぐ。

結果

1.石窯の暖めに関し
(1)天井部の穴を開けて燃やしましたが、入り口から天井にかけて空気が通り抜け、石窯下部の奥側の薪がまったく燃えていませんでした。薪の入れすぎが原因と思われます。

9時に火入れ
11時30分 窯下部の温度が上昇せずを確認
11時30分から、薪を少量にし奥も暖める
13時 薪のオキ火の上にプレートを乗せピザを焼く方法に変更
15時、石窯内部にプレートを奥足場を置きプレートをおき、下から舞を燃やす     
上記の方法で、用意したピザ生地とトッピングでピザ試し焼きを実施しました。

下記の写真が、ピザの焼き具合です。後半になるほどピザらしくできていきました。





まだまだありますが

この続きは、後日掲載します。

 
最初は、焼き時間が短かったようです。