2001/04/06 -> 2001/05/02
2001/05/03 -> 2001/06/04
2001/06/05 -> 2001/06/21
"胎児よ胎児よ何故躍る 母親の心がわかって恐ろしいのか"
2001/05/03 楽しむために。
「ただ黙って本を読む。」
「『ハリー・ポッターと賢者の石』(J・K・ローリング、静山社)。
普通に面白かったです。人気の原因を分析するのは非常に楽だと思う。
例えば、子供、特に男の子ってアイテムに対する欲求が強いですが、
その点から見てもユニコーンの角が埋め込まれた魔法の杖だとか、非常に魅力的ですし。
大人も読めるってことに関して云えば、魔術文化というのか、
中世の魔法史に関してもかなり緻密に取材して書いてるという印象。
そっち方面には大して詳しくないですけど、実在の錬金術師の名前はちらほら出てきますし、錬金術の概説も(たぶん)正確ですし。
あれは物質の精気を操る学問ってことでいいんですよね?
映画化も決まってるそうですが、過去の名作に比べれば映像化を拒否するような要素が少ないぶん成功すると思います。
『ネバーエンディング・ストーリー』なんかはそのあたり無残なものだったんですけど。」
「『トップラン 最終話 大航海をラン』(清涼院流水、幻冬舎文庫)。
見つかったんで読みました。[トップラン 大後悔]で検索したら何件くらい引っかかるかなと思いました。
自作に対してナルシスティックなのはこの作家に限ったことじゃないので別にいいんですが、
それを作品の内側に織り込むのは止めてほしいです。
結局6冊通して読んじゃったわけですが、罵倒するほどつまらなくないです。
つまりある意味熱心なファンにとっては最駄作ってことですが。」
「黒死館は第三篇まで。面白いです。 エイリアス(alias)の意味が「異名」ってことは語源はエイリアンと同じなんだな、とか。 もともと京極堂の説教を200ページや300ページ平気で読める性質なので相性はいいのかも。」
2001/05/04 云うために。
「いやあ、なんて素晴らしい一日だったことでしょう! 書きたいことが沢山ありすぎて何から書いたらいいのやら! (←他人を苛立たせる書き出し式之三『あしながおじさん』流)」
「というわけで→C↓C←C↑Cの嶽花さんに誘われてオフ会に行ってきました。
オフレポートを書いたことがない上によく人を見る目がないと云われるし自分でもそう思うので信用しないで下さい。
あと、関係ないんですが、
集まる前に新宿の紀伊国屋で漫画版『バトル・ロワイアル』を立ち読みして吹き出す女子高生二人連れ原作ファン(推定)を見かけて幸せな気分になりました。」
「というわけで新宿アルタ前で待ち合わせ。 何故か嶽花さんは帽子を被っていると思い込んでいたので、 気付かずに目の前で携帯で喋りあうという失態を演じました。 自己紹介のときにサイト名を云うのは壊滅的に恥ずかしかったです。 それこそ久々に“壊滅的”を使いたくなるくらい。」
「嶽花さんはいい人だと感じました。 命の危険でもない限り本屋に放火することはできなさそうな。 “色でたとえるとして白と黒ならどちらに見えるか”と訊かれたので 「黒でしょう。でも“白、グレー、黒”の三択だったらグレーです」(文章は白っぽいが背景色が黒っぽいので) と答えたら五重否定文で誉められたような表情をしてました。 せめてインタネさんじゃなくイン殺さんと読んでください。 イメージカラーはウッドブラウン。」
「"FUNNY" GAMER'S HEAVENの石橋さんはいい人に見えました。 スタンドをお持ちだとしたら物質憑依型だと思います。 近距離パワー型ほど凶暴でもなく遠隔操作型ほど凶悪でもなく自動操縦型ほど分裂的でもないタイプ。 バーチャルボーイやヤングアニマルの話が普通に出るあたりが何だか納得でした。 イメージカラーはダークブラウン。」
「ヨルコワのココさんはいい人っぽかったです。 ネットも含めて初対面だったのにこちらの自己紹介のことなどをご存知だったので、 日記サイト圏は広いようで狭いなと思いました。 SMがお好きだと小耳に挟んだんですが、そういえば自称Mの女性を他に一人知っているので、 今度から二人の共通点で他人を測らせていただこうと思います。 イメージカラーはパープル。」
「犬の手の山崎さんはいい人だと思います。いや本当に。 “いい人を装ってるんです”と仰ってたのでますますそう思いました。 あまり話せなかったので残念。 イメージカラーはチャコールグレイ。」
「抹風のゴレさんはいい人気分でした。 “ドリアン(果物)のトゲの中には果肉が詰まっているんじゃないか”とファンタスティックなことを仰ってました。 それは“成長期以前のドリアンは皮に弱い部分が点在していて中身が充実していくにつれその箇所が内側からの圧力で膨れるが表面積が大きくなるため外皮が乾燥して丈夫なトゲになる” という意味なのだろうかと推論しましたが、 それを訊いてもどうしようもないので“空洞じゃないですか”と答えました。 たぶん互いが互いを天然と認識してたと思います。 一緒に歩いているだけで道端に中身の詰まった旅行鞄を見かけたりしました。 イメージカラーはダークイエロー。」
「いつになくセンテンスが長くてすみません。 ついこの前までまさか自分がオフ会に出るとは思ってもみなかったので非常に楽しかったです。」
2001/05/05 自衛のために。
「実際ね、二日続けてオフ会って頭悪いと思うのよ。 前の日は前の日で濃い面々でイン殺みたいな半分バキサイトが紛れ込むメンツじゃなかったし。 これは自虐でも何でもなくね、一番人の来るコンテンツがバキ日記だってことは“バキ者 and ネット者”人数、 ざっと見て月1万人くらいが潜在読者も含めた最大ヒット数なわけ。 どう間違っても日に1000ヒットとか行く筈がないのよ。 そういうマイナーであることを約束されたサイトの人間が数万・数十万規模のサイトの人と会うとね、 「なんでこの人イン殺なんて見てるんだろう」と思うわけよ。本当にね。」
「何の話だっけ。そう、二日続けてオフね。でね、今日は今日で濃いメンツなわけよ。 何とも名状しがたいんだけど強いて云えば佐藤さん - ふたばてい文化圏というか。 嶽花さんが佐藤さんに会いたいってアシュサポの掲示板に書いてそれで集まった人たち。 佐藤さん、ふたばていさん、元さらさらさん、 教授さん、で嶽花さんとイン殺。 密かに“この中で自分が一番まともだオフ”って呼んでたんだけどね。 だって全員そう思ってるもの絶対。洒落とかじゃなく真剣にね。 まあ自分だって思ってるけどさ。昨日ならいざ知らず、今日はね。」
「で、会ってみたら、まず根本的にこっちの扱いが人間じゃないのね。 要約すると“人間味がない”とか、 ついこないだウミセバがメールで云ってきたような話から入るの。 ふたばていさんは席に着くなり「イン殺さんて物食うんですか」とか始めるし、 教授さんは「充電ですよね」とか続けるし。 あの二人ってのは恐ろしく執念深いんだけど、自分がそうだから他人もそうだと勘違いしてるね。 アクセスログ見ながら笑うことなんて滅多にないっての。 UserAgent書き換えてるのとかトップページを七回Reloadするのとかが稀にいるくらいで。 笑うのはリンクコメントの方ね。」
「そんなことはいいのよ。でオフ会。
基本的に、嶽花さんが佐藤さんに話を振る → はぐらかされる
→ さらさらさんに助けを求める → 気違いじみたやりとり、この繰り返しなのね。
そして合間合間にふたばていさんが女子中学生とかについて思いのたけを語るの。
で、佐藤さんが余りにも取り付くしまがないもんだから、
嶽花さんがしょっちゅう「インタネさん助けてくださいよ」とか云ってくるのね。
そのときはまだこっちも佐藤さんが本物だって信じきってないから、
何か意表を衝く質問でもしてみたらいいんじゃないかと思ったわけ。
考えもしないことに直面したときどう対応するかでその人間の心が仄見えるって云うしね。
ブラックボックステストってやつ。みんな腹の中は真っ黒だから丁度いいじゃない。
で、試しに佐藤さんに「好きな数字は」って訊いたらみんな笑うのね。何だか知らないけど。
ふたばていさんなんか「普通ねえってそんなの」って云うし。
自分はその直後に「微分はいいね。あれはいいよ」とか語ってたくせに。
あるって普通。好きな数字くらい。やっぱり3かなあ。5になるとちょっと出来過ぎだしね。」
「まあそんな話はいいのよ。でね、ひどいことにみんなして訊いてくるわけよ。
「円周率は好きか」とか「円周率覚えたでしょう」とか。別に好きじゃねえっての。覚えたけど。
それで「100万桁までのテキストデータ持ってるから覚えてるのは少ないです」
って答えたらまた笑うのね。絶対ロクな小学生じゃなかったねあの連中。
ていうか円周率が100万桁あったら保存したくなるじゃない?
人にそういう気持ちがなかったらなんでギネスブックが売れるのよ?
佐藤さんは佐藤さんだから円周率覚えてたけど。そして暗誦してたけど。
あれでやっと本物かもしれないと思ったね。少し。
ちなみに円周率のデータはこれ。よく見たら一桁多かった。
(→π1000万桁のDownload)」
「そもそもね、あんなのがせっかく集まったんだから話なんかすることないのよ。 何か交渉系のゲームでもしてりゃ口きかなくても充分楽しいと思うわけ。 人が大学時代に書いた投稿小説を本名で検索かけて見つけ出して通販で注文するとか、 その手の壊滅的に無駄な労力に満ち満ちたメンツなんだから。 冗談でも何でもなく人のメールアドレスをサーチエンジンにかけたりしてるし。 だから七並べでもしたら滅茶苦茶性格が出ると思うの。 教授さんとか凄くえげつない戦術使ったりね。 さらさらさんは無理矢理5の次に8をつなげたり。 ふたばていさんは凄く回りくどいブラフをかましたり。 佐藤さんが途中で寝て嶽花さんが心底まいったり。 いや別に七並べなんかやりたかないけどさ。」
「佐藤さんはね、いやもうサイトはないんだけどね、 昔さんざんHTMLやらJavaScriptやら手書きしときながら「あたしインターネット分からないもん」とか云い放つわけね。 なんか質問には「秘密」とか云うくせに人の細かい仕草やクセを観察してるし。油断ならない人だと思った。 あと佐藤さんはもう亡くなってて妹さんが名前を騙ってるんじゃないかとずっと疑ってたね。云わなかったけど。 遺品の整理をしてるときにハードディスクの中からサイトとかICQの過去ログ見つけてそれを全部覚えてオフ会に出てきたとか。 でもゼロとか黄色が好きって云ったときは少し納得したけど。 普通真っ先にゼロとか云わないでしょ。まあ妹さんだとしても佐藤さんのだからね。」
「駄犬亡人炉の渡辺さんことピンハネさんこと三郎さんこと教授さんは邪悪だったね。 余り喋らないけど喋ることはことごとく邪悪。乙武君とかね。 あの人に限らないけどわざわざGeocitiesをメインに使う人ってときどき凄まじく悪意があるよね。 帰るときに教授さんの後姿を見ながらつくづく考えたね。 “自分が誰で何のためにここにいるのか”って。 だってあの人8時間くらいかけて帰るらしいんだもの。」
「ケガ村の村長さんというかさらさらさんは病気だね。 前から思ってたけど会って話すと特に。 ついこないだもリンク報告メールみたいなの貰ったんだけどね、いい意味で妄想にTPOがないのよ。 時と場所を選ばないの。どこから手をつけていいのかさっぱり。 一つ前の文と云ってることが矛盾してるんだもの。そういうとこ大好きだけどね。 あれの相手をしてた教授さんはやっぱり凄いね。 “彼氏の父親は見えない友達に豚の生肉を振舞って戦時中の話をする”って云ってるときに 「いや豚の生肉はヤバい」とか突っ込むからね。最悪だね。」
「それでアシュタサポテのふたばていさん。
もしかしたらまともな人かもしれないと勝手に思ってたんだけど、本当にサイトそのままの人だったね。
ブリタンのロバやスピノザや自由意志を持ち出して“教え子のお姉さんも可愛い”とか切々と語るのを見て実感した。
何かの防御のつもりなのか、最初からこっちに曲がったイメージを持ってるのね。
地球の重力とシャアの重力がどうこうの話を始めたから
「でもシャアにも重力はありますよね」って云ったら
「それは質量はあるから、でも重力を力と考えるのはニュートン的云々」
「確かアインシュタインから違うんでしたっけ」
「そう、相対性理論的には……、相対性理論とかお好きですか?」
とか話を投げ出して削れた質問を振るし。そりゃ嫌いじゃないけどさ。
どう見たってこの会話で真面目に答えてないのは向こうじゃない?
本当にあの人ほど頭の良さを無駄遣いしてる人も珍しいと思った。
あと向かいに座ってた佐藤さんと楽しそうにしてたのが微笑ましかったね。
もうちょっと性格が権謀術数に寄ってたら義理の妹を作る3ヵ年計画でも立ててたんじゃないの?」
「なんかもう滅茶苦茶な文体だね。 生身であれのオフレポは疲れるからつい技を使っちゃったよ。 信じないかもしれないけど楽しかったね。うん、楽しかった。 あと“イン殺さんが物食べるとこ見たい”って云われて臍曲げて料理に一切手ェ付けなかったから腹減った。」
2001/05/06 夜と昼のために。
「よくよく考えると色々な人にお礼を云わなければならない気がするんですが、 いくら感謝してもしたりない気もするのでまた今度にします。まあ、いずれきっと。」
「で。今後の人生で同じタイプを3人と見かけないであろう人たちと大勢会ったせいか、 漫画雑誌があまり出ていなかったせいか、それとも最近日記以外の文章を書いてないせいか、 いまひとつアイデンティティが不鮮明です。 というわけで自分の性格を示す一つの兆候として、最近使った検索キーを並べてみる。」
「あらあら。」
2001/05/07 退屈のために。
「たまに思い出しては行っている精神力トレーニング、“一つの音をイメージし続ける”。
つまり頭の中で適当な音をずっと再生しながら普通の生活を送るだけなんですが、
これが恐ろしく疲れるのでレッツチャレンジ。
精神的疲労で呼吸が乱れるという滅多にない感覚がたったの数分で味わえます。
いまのところ最高記録は5分くらい。
多分その気になれば更新できますけど、その気になりたくないです。本っ当に疲れるから。
つまりはこれも精神力の限界の一端というわけで。」
「なんて心からどうでもいい話題だろう。」
2001/05/08 意を得んがために。
「いつになく気になること。
電話帳を調べれば分かると思うが、横浜には“ブルーバード”という犬屋さんがある。
この店名がどうにも引っかかって仕方ない。
犬を売っているのにブルーバード? どういういわれがあるのか?」
「いつになく気になること・その2。
世間一般的には“ジャック”と云ったらどのジャックを指すのだろう?
すぐに思いつくのは豆の木のジャック、薬物を超えたジャック、
切り裂きジャック、『Jの神話』のジャック、鉄拳のジャックくらいか。
他にジャックと呼ばれる男はいるのだろうか?」
2001/05/09 自分のために。
「ジョジョネタ。他意なし。思いついちゃっただけです。」
チョコラータがネットウォッチャーになったのは、
面白いサイトを紹介するためではなく、
サイトの「閉鎖」や「痛み」を観察できるからだ。
いくつ閉鎖させたかは不明だが、ヤツがサイトの閉鎖を観察する時、
その好奇心は至上の幸福で満たされている。
ヤツはその時全てのサイトの優位に立っていると感じ…、
ネットの真理まで理解できたと思っている。
チョコラータの初心者時代を調べさせた。
14歳の時、ボランティアと称して とある登録式リンク集の評価を二年間行い、
YahooからCOOLマークをもらったことがあるが、
しかしその実は…、管理者たちに得体の知れない画像を送りつけるは、
神経に悪い議論を吹っかけ続けるは、
『誰も日記を読んでない』などの絶望的な言葉を掲示板に毎日毎日書き続け、
閉鎖にまで追い込んでいる……。
自宅のハードディスクには、その時の掲示板のやりとりを記録したテキストファイルが25番まで並んでいた…。
9つ閉鎖させたところでネットウォッチャーになる事をめざしたようだ。
2001/05/10 予想のために。
「予定通りバキ日記更新。」
2001/05/11 謎のために。
「何故か、ある朝目覚めたら“キドニーダガー”という単語にやられていた。 ラブストーリーは突然に。」
「なんとなく“キドニーダガー”と口ずさんでみる。 堂々と云うよりは少し物憂げに発音する方が好み。 シチュエーションとしては “あまり好きではないが立場上付き合わざるを得ない友人が 朝っぱらから無駄に高いテンションで挨拶してきたとき厭そうにぼそりと呟く” というのが理想か。」
「ヘイジョニー! 朝からシケた面しやがって! 調子はどうだい?」
「キドニーダガー」
「キドニー(kidney)は腎臓の意。
おそらくキドニーダガーとは脇腹からサクッと入れて腎臓の付近をえぐるためのナイフなのだろう。
よく“人を刺すときは入れてからひねりを加えると致死率が高まる”と云うが、
まさしくそういう使い方をするための刃物に違いない。(←妄想)
いいなあ、キドニーダガー。」
2001/05/12 贅のために。
「贅沢な読書とは?
それは、重くて面白い本を読みながら、
箸休めに軽くて面白い本を読むことである。」
「というわけで『黒死館』が第五篇に入ったので、
一休みして『獅子の門』(夢枕獏、徳間文庫)を三冊一気読み。
凄いな、読むスピードが体感時速にして6倍は早い。
『獅子の門』というか久我重明に関してはバキ日記にて。」
「それと、『黒死館』を倍の速度で読む方法を見つけました。
法水が「所で」って云ったらそれに続く数行を読み飛ばせばいいんです。
たぶんその読み方でも事件に対する理解はあまり変わらない。
で、読む速度は上がったかって?
『黒死館』をそんな風に読めるなら、とうの昔に年365冊ペースを達成してますよ。」
2001/05/13 おおもとのために。
「面白いことに、更新が滞りがちだというのに、アクセスは逆に増えてます。 そろそろ更新されると踏んで見に来てるんですか? それともオフ会関連でリンクされたからですかね。」
「唐突に最初の気持ちというやつを思い出したので、久しぶりにネットの話でもします。 本人は久しぶりのつもりなんです。最近はアクセスログがどうとか書いてないでしょう? 単にリンクされることに慣れたからですが。」
「近頃は面白いサイトを探そうという気が大して起きないですね。
もちろん人の文章を読むのは相変わらず好きですし、巡回も続けてるんですが、
前のように他サイトのリンクからどこかへ飛んだりすることは滅多になくなりました。
それが何故かと考えると、窮極的には“必要ないから”なんだと思います。
というのも、面白いサイトというのは常に何がしか動いているものだし、
動いていなくとも必ずどこかで言及されるわけです。
ある程度の数のサイトを巡回していればそれを見つけるのはたやすいし、
場合によっては向こうからリンクされることだってあります。
こちらとしては、それを見て、面白ければWWWCのリストに加える。
大体その程度で事足りるのですね。」
「またジョジョネタでアレですが、“スタンド使いは惹かれあう”という名言。
あれに似たことはサイト同士でも起こりますね。むしろ必然的に。
今のところ、巡回してるサイトというのは大きく分けてミステリ系、漫画系、テキスト・日記系に属してます。
ここに知り合いのサイトや一部情報系が加わるわけですが、
これらは全て“自分と共通点がある(と思っている)”サイトです。
趣味にしろ、サイトの形態にしろ、物事の見方にしろ。
たぶん誰もがそうだと思いますが。
そういう枠で見れば、ネットというのは意外に狭い世界ですから、
その中で自分にとって面白いところというのは当然限られてきます。
そして、こちらが向こうに気づくということは、向こうもこちらに気づく可能性があるということです。
そんな風にして、いつかどこかでリンクしたり、されたりするわけですよ。
巡回先の掲示板の常連だったとか、ReadMeの順位が並んでいたとか、
[久我重明]で検索して出てきたサイトの人だったとか、それは分かりませんけど。」
2001/05/14 動向のために。
「dokomo.co.jpからメールが来ていて少し面白かったです。 ロッチを思い出すなあ。 でもgoo.co.jpが裁判で負けたということは、 この愉快なドメインもそのうち消えちゃうんですかね。 世知辛い世の中だ。」
「『バトル・ロワイアル』の映画化が決まった頃の話。
ふとしたきっかけでbattle-royale.comが空いてると気付いたことがあります。
あのときは割と本気でドメイン転売に手を染めようかと考えましたね。
.com、.net、.orgを押さえておけばまず外れはしないだろうし、
あまり欲張らずに実費 + 数万円程度でYahooオークションにかければ何とか…。
まあ手続きが面倒くさくて結局やらなかったんですけど、
このあたりの“固有名詞とも云い切れない小説名”ドメインはよく狙って取っておけば
結構楽しげな小遣い稼ぎになるんじゃないですかね。
mohouhan.comやkataomoi.comなんか狙い目ですよ。
とリンク先を確認せずに煽ってみる。」
「あ。日本語ドメイン。」
「ちなみに、battleroyale.comはネットカジノになっているらしいです。」
2001/05/15 ルーツのために。
「ルーツはジャンプ。名はバンチ。」
「1970年代生まれが中核をなす日記系サイトにおいて話題沸騰確定のはずである新創刊誌コミックバンチ。 読みました。もちろん。」
「注目はやはり『蒼天の拳』(武論尊・原哲夫)ですかね。 中坊林太郎・阿弖流為テイスト全開なところが原哲夫のキレっぷりを示していて素晴らしい。 ここ数年で何かあったのかなあ? あと、必殺シーンが妙に卑猥で笑いました。セリフだけ抜き出したらとてもアレです。 それにしてもPhotoShopじみたフォントだ。」
「『リプレイJ』(今泉伸二)は原作の関係から注目してますが、
絵柄がマッチするかがまだ読めないので漫画そのものの評価は保留。
なお、ケン・グリムウッドの小説は時間ものの定番としてお勧め。
個人的には『夏への扉』より好きです。
作家自体は二作目の評価を見る限り一発屋だったようですが。」
「あとは『眠狂四郎』(柳川喜弘)がいい感じ。一般受けするかは微妙ですが。 北条司にはそれほど思い入れがないので…。」
2001/05/16 範のために。
「初めて補助輪を外して自転車に乗ったとき、一度も転ばずに乗れるようになったんですよ。 一説によると人の成長は“何度も転んだ末に自転車に乗れるようになる”ということを抜きには語れないそうですね。 多分その説はデタラメだと思いますけど、こういう“過去が現在を規定する”という論調には弱いです。 自転車で転ばなかったらこうなったのかもしれないし、 江戸川乱歩を読んだからこうなったのかもしれないし、 親を尊敬してなかったからこうなったのかもしれませんけど、 そんなこと今更云われたって仕方ありませんからね。」
2001/05/17 灰のために。
「は、そう来たか。バキ日記更新。」
2001/05/18 王のために。
男は天才であった。
男には夢があり、それは万人の認める天職であった。
男の悲劇は、そして喜劇は、彼がサトラレだったことにあった。
男の夢は、コメディアンであった。
男の才能は抜群であった。
発想の速度、タイミング、意外性、奥の深さ、全てにおいて超一流であった。
男の周囲に立つものは腹を抱え、口を覆って笑いに耐えた。
それはもはや芸すら超えた、人間性に起因する面白さであった。
男は危険であった。
男の超人的センスは行住坐臥あらゆる場面で発揮された。
男の周囲に立つものは思念波に反応しないために、
また反応をこらえていることそのものを隠すために尋常ならぬ努力を要した。
さながらそれはテロリズムであった。
誰もが男の前に立つことを恐れた。
男の才能が誰かの前で発揮されることはなかった。
畏怖されつつも、男は真摯であった。
自分より質の劣るものを侮蔑することもなく、
むしろその者の言葉を憶え、理解し、吸収し、成長した。
誰もが男の前に立つことを恐れつつも、誰もが男を愛さずにはいられなかった。
多くの者が、付かず、離れず、男のそばへ集まった。
男の周囲にいるだけで、誰もが笑い、誰もが楽しみ、誰もが意識の拡張を実感することができた。
紆余曲折の末、男はラジオのDJとなった。
知名度に付随するリスクのためにTV媒体への露出は行われなかったが、
雑誌連載、CM出演などを経て、やがて男の名は日本全国に轟くこととなる。
男の才能は、客の目の前で発揮されることこそなかったが、決して埋もれはしなかった。
男は真の天才だったからだ。
2001/05/19 役のために。
「やはり自分はここへ還るのか?」
「人が日記サイトを読むにあたって、一番『大切な』事は何だと思うね?
ジョルノ・ジョバァーナ君……」
「………」
「ブフ〜〜〜〜。何だろうねェ〜〜〜? 最も大切な事というのは?」
「『何が書いてあるか』……。……ですか?」
「ほう〜〜〜。君は何が書けるんだね? ジョルノ君」
(過去ログ提示)
「おっ! おお!」
「前のサイトをやっていたときに、ちょっと書いて来たんです。
もちろん次のサイトへ移るときに消しますけど…。
そのほかには…、コンテンツなんて…、大したものは…。
(あと、フォントいじりとかはできますけれど…)」
「オホホホ フフフ ハハハハハハ。ブフ〜〜、なかなかおもしろいな…。
だがね、最も大切な事というのは他にあるんだ。
それは更新だよジョルノ・ジョバァーナ君!
人が日記を読むにあたって最も大切なのは『更新』なんだ。
それに比べたら頭がいいとか才能があるなんて事はこのジオシティーズの広告バナーほどのこともないんだ…」
2001/05/21 効果のために。
「今回はミステリ系を二つ加えてリンク更新。」
2001/05/22 講釈のために。
「講義の時間。
つい最近どこぞで
「しずかちゃんと結婚しちゃったらセワシ生まれないじゃん! なに考えてんだあの野郎!」
という趣旨の意見を目にしたんですよ。
言及元がどこだったか覚えてないということは、
おそらく思い出す価値のないソースなんだと思いますが、
まあ藤子不二雄世代かつ昔からこういう性格だった身としては
「このド素人が!」との想いを禁じえないわけです。
というわけで語り。」
「この問題については『ドラえもん』第一話で公式説明がなされてます。 大意しか覚えてませんが、記憶を辿ってセワシのセリフを再構成。」
大阪から東京へ行くには飛行機、新幹線、電車、車、いろいろな方法がある。 それと同じように、途中のルートが変わっても結局ぼくたちは生まれてくるんだよ。
「このように明言されている以上、いまさらそれに気付いてあげつらう者には
「貴様らのいる場所は三十年前に通過している!」との定型文を贈る他に対処の必要性を感じません。
ただ、このセワシの説明を踏まえた上でそれに疑問を呈するというなら、
それはそれでなかなか面白い。
というわけでそちらへと話は進みます。」
「まずこのセワシの説明(以下「迂回説」)が正当かどうかという点について云えば、
誰が見たってそんな馬鹿な話はないわけですね。
先祖の結婚相手を変えるなんてのは額に入れて飾りたいくらい完璧なタイムパラドックスです。
ただ、迂回説を異とするためには“時間の流れは一直線・加えられた別ベクトルはそのまま影響を与え続ける”という“時間=ビリヤード”の仮定が前にあるわけです。
そしてこの部分を解釈しなおすことによって迂回説を補強し、
矛盾をなくすものとして“パラレルワールド論”や“時間修復力説”など、
色々と魅力的な屁理屈は存在するわけですが、長くなるのでそれはまた別のお話。」
「ところでこのサイトは別に科学考証を生業とするわけでも何でもなく、
むしろ面白ければ素手で自由の女神を叩き割ろうが拍手喝采という人生ナメきった態度を取っているわけで、
ということで『ドラえもん』の時間解釈を推察し論証することにはそれほど興味ないです。疲れるし。
そういう選択肢をひとつひとつ潰すような不毛もとい精力的な考察はふたばていさんの仕事だ。
というわけでビリヤードの仮定をそのままにセワシの自己破壊衝動について分析してもいいんですが、
このサイトは別にセワシ萌えでも何でもないので、話は『ドラえもん』の世界観矛盾に横滑りします。」
「さて、藤子(F)不二雄ワールドに共通の機構として“タイムパトロール”が存在することは読者の皆さんもご存じのことと思いますが、
各種時間系エピソード、特に大長編を経てタイムパトロールの活躍が重ねられるにつれ、
ファン、というか根性曲がった子供の間では一つの疑問が強まっていったわけです。
すなわち、「なんでドラえもんはタイムパトロールに捕まらないの?」。」
「長くなったので続いてみる。」
2001/05/23 楼閣のために。
「ろくでもない話を長々続けて申し訳ない。承前。」
「さて、既に述べたとおり、“時間 = ビリヤード”の仮定を認めるならば、 ドラえもんのレーゾンデートルそのものが既に時間犯罪であることは明白なわけです。 一匹の蝶を踏み潰したために世界が一変してしまうというブラッドベリの短篇もあるくらいで、 ドラえもんの跳梁を許せば、それこそバタフライ効果によって22世紀日本がどうなるか分かったものじゃありません。 大小の差はあれど、やってることは『のび太の日本誕生』に登場した悪役、精霊王ギガゾンビと同じです。」
「では、何故タイムパトロールはドラえもんを逮捕せず、むしろ彼らの窮地を救いに来るのか?」
「さてここでドラえもんに関するもう一つの謎を思い出してみましょう。敢えて。
それは、ドラえもんの収入源。
作中においてドラえもんは相当数の買い物をしています。
20世紀でこそ野比家の小遣いで生活している様子が伺えますが、
定期的に未来デパートへ買い物に行ったり、
新しいひみつ道具を仕入れたり、
あまつさえ巨大ロボットのパーツを注文したりしています。
あの資金がどこから出ているのかということは長年読者の間で議論されていた問題点なわけです。
いや、少なくとも自分の身近では。」
「ここで注目すべきは古銭売買の話。
(のび太が預けた期間100年の定期預金をドラえもんが未来で受け取り、
その資金で20世紀の古銭を買って利鞘を稼ぐ)
このエピソード中、ドラえもんは「古銭が値上がりして」と述べています。
ここから22世紀では過去の物体を未来へ持ち込むことが制限されていると推測できるわけです。
でなきゃそもそも古銭売買という商売自体が成り立ちませんからね。」
「勘のいい方は既にお気づきのことと思いますが、
ここから“ドラえもんとタイムパトロールの癒着”という一つの妄想が生まれます。
二者の緊密な結びつき。歴史改竄が見逃される理由。
それでいて保障されたドラえもん・セワシの存在。
禁じられた古品売買。ドラえもんの不可解な―そして比較的小額な―収入。
その全てを説明する仮説、“過去物資横流し疑惑”。」
「引っ張った割には大して面白くない結論ですね。 ただしかし、そうした観点からドラえもんを観察してみると、 『のび太の日本誕生』終盤にてギガゾンビと対峙したときのセリフ 「つかまえてタイムパトロールに引き渡してやる!」がなかなか愉快な含みを持ってくるわけです。 少なくともあの戦いは正義と悪の対立ではなく、 巨悪と結託した小悪党が大悪党を蹴落とす縄張り争いとして再認識されるべきであり、 今こそ物語の陰に隠蔽された要素を結びつけ、敗者の側から真実の歴史を(以下40KB略)」
2001/05/24 概想のために。
「元来ハイテンションなキャラが好きなもので。バキ日記更新。」
2001/05/25 沸くために。
「わ。三日も経ってる。」
「ビッグコミックスペリオールを立ち読みして居ても立ってもいられなくなったので
『犬・犬・犬(ドッグ・ドッグ・ドッグ)』(作 : 花村萬月・画 : さそうあきら、小学館ビッグコミックス)購入。
前々からそそられてたんですが、ここ4回くらいは飛び抜けて凄いです。
一週ごとに面白味が増してくるんですもの。
久しぶりにテキストを書こうか思案中。
ただ、コミックスは今のところ3巻まで出てるんですが、
揃ってる店が全くと云っていいほどないのです。
手近な本屋を3〜4軒廻ったんですが、1巻3巻しか手に入りませんでした。
早く2巻が読みたい…。」
「漫画を買った話をわざわざするということはつまり“貴方も読みません?”という婉曲な誘いなのですが、
ま、読めと云われて「はいそうですか」と読む人も少ないでしょうから、
『犬・犬・犬』の見どころについて簡単に。
一言で云って、作品のテーマは“悪”です。小説で云うノワール。ありふれてますね。
ましてや「主人公の感情欠落が見どころ」などと云われた日にはうんざりですね。
ジャンプ・マガジンで石を投げれば当たるくらい、今や“良心を持たないキャラ”は陳腐です。
が、しかし。異常なキャラそれ自体を作ることは、実はそれほど難しくありません。
難しいのは、そのキャラがどれほど異常なのかをストーリーの中で無理なく表現することです。
ストーリーを重視すればキャラの描きこみが希薄になるし、キャラに振り回されればストーリーが混乱する。
そこを如何に両立させるかが作者の手腕なわけです。」
「割と大きめの地雷を踏んだような気がしますが、今さら退くわけにもいかないので無視して進みます。
で、『犬・犬・犬』の素晴らしさは主人公・伊達賢(通称マヒケン)の人物造型にあるのです。
狂ったシーン、狂ったセリフ、はたまた狂った絵。漫画で気違いを表現する手法は様々ですが、
現在この漫画はそれを“主人公の外側”という方向から執拗に描き込んでいます。
スペリオールの連載では、ここ数週マヒケンは(ほとんど)行動していません。
かわりにマヒケン周囲の人間が彼のことを語り続けています。
このそれぞれの語りが痛烈に面白いんですよ。
これまた一筋縄じゃいかない脇役たちが、各々の人生哲学を総動員してマヒケンを表現するという。
そして間接的にマヒケンの株がどんどん上がっていくという。
これはもう物語中のクライマックスの一つと云っても過言じゃないでしょう。
その意味でお気に入りのキャラは組長と宮下道男。」
2001/05/26 過剰のために。
「過分に本を読むと感想書きにより多くの時間を取られる、 というのは、いわゆる書評系サイトの持つ原理矛盾だと思います。 重厚長大な本についての感想は軽薄短小な本についてのそれと比べて情報的にレアであるにも関わらず、 いや、それだからこそ、仕上がるまでに恐ろしいほどの手間暇を要します。 厚く、重く、濃く、時には半分も理解が及ばない本をやっとの思いで読み終えたうえ、 今度はそれを自分の言葉で語るわけですから。なんて気の遠くなる作業でしょう。 敬服しますね、そんな感想を無償で書き続ける方々には。」
「『小栗虫太郎集』(創元推理文庫)読了。」
「先に謝っておきます。ごめんなさい。未熟者ゆえこの程度のことしか書けません。 これでも生活というものがあるので、ここで気力を使い果たすわけにはいかないのです。」
「『黒死館殺人事件』は、面白いかと云われたら決して面白くはないです。
少なくともエンターテインメントではない、と思う。
字義通りのエンターテインメントとは“読者の知的好奇心を刺激するもの”のことだと捉えてるのですよ。
推理小説なら「どう殺したか」とか「なぜ殺したか」を推理しようとか、
或いは作中の知識を体系だてて理解しようとか、
そういう感情を読者に起こさせるものだと考えるわけです。
『黒死館』の衒学的知識には体系がありません。
強いて云えば“小栗虫太郎体系”ですが、
読者は小栗虫太郎ではないのでその関連が理解できない。
したがって知識の羅列は流す(というか流される)以外になすすべがない。」
「『黒死館』はイメージ化できない。
前提として説明なしに書かれている建築様式や服飾用語が分からない。
人名も分からない。薬品名も分からない。黒死館の間取りも分からない。
『黒死館』は筋を説明できない。
どれが仮説でどれが真実なのかも分からない。
前述の文を参照しようとしても行に埋もれて見つからない。
書いてある知識の虚実も定かではない。
結局何が起こったのか理解できない。
予言が成就したのかも分からない。
法水が名探偵なのかも分からない。
何もかも分からない。
そして『黒死館』を校正できる人間などいない。」
「ただ、決して面白くはないんですが、楽しくはあります。
稀代のindexerである小栗虫太郎が作り上げた作品世界に翻弄される楽しみ。
ときたま見つかる手の届く知識(ロンブローゾくらいは知ってます)を拾いながらひたすら文章に漬かっていると、
ふと妙な昂揚を感じることがあるんですよ。
背後に膨大な知識を含んだ索引の塊に触れているんだ、というある種の感動。
たぶんアレクサンドロスやセラエノの図書館を歩いたらこれと同じ感覚が起こってくるでしょう。
そう考えると、意外とHTMLフォーマットに向いている小説なのかもしれない。
語句は全て個別解説ドキュメントへのリンク付き。
画像・音声・動画も含めれば相当のものが出来上がりますね。
全部見る人間がどれだけいるかは知りませんが。」
「あと、下世話な話ですけど、法水麟太郎は探偵に向いてませんね。
木を見て森を見ないというか、木を辿って別の森に行っちゃうタイプというか。
大英博物館で連続殺人が起こったらまず物の役には立たないでしょう。
意味ありげな手がかりに惑わされてトンチンカンな犯人像をでっち上げるプロファイラーの原型を見た思いです。
なお、結局『小栗虫太郎集』には一ヶ月ほどかかったわけですが、
『黒死館』以外の短篇は実質3〜4日で読みました。」
「これで三大奇書は一応コンプリート。 順位などは付けるのも難儀なので、簡単に印象を。」
2001/05/27 使い勝手のために。
「ついに『国民クイズ』が復刊されるそうです。
情報元はOHP経由で行き着いたF & EROTICS SQUARE。
『国民クイズ』については2000/10/09の日記で少し触れてるのでそちらを。
良かったですね嶽花さん。」
「読書記録の書籍リンクが使いにくいのでちょいと改良。
必要は発明の母にして発想の父なり。
窓の杜のダウンロードサイト選択を真似て“ネット書店選択”機能を付けました。
これでいちいちisbn_t.cgiに飛んでから書店を選ぶ手間が省けます。
何でもいいからとりあえず書籍情報が見たい、というときに。」
2001/05/28 展開のために。
「手が回らないんですよ本当に。読みすぎた。」
「『悪童日記』(アゴタ・クリストフ、ハヤカワepi文庫)、一気に読了。
いまさらあれこれ云う必要もない名作ですね。
最後の一行がここまで鮮烈な話は久しぶりに読みました。
ひょっとして、乙一や殊能将之はこの文体に影響を受けてるんですかね?
(乙一は天然かもしれませんが)」
「『ジョジョの奇妙な冒険II』(荒木飛呂彦・宮昌太朗・大塚ギチ、ジャンプJブックス)も読了。これは駄目でした。 最悪とは云わないまでも、自分にとってのボーダーラインをいくつか一跨ぎにしちゃってます。 もともと偏愛する作品のジャンルミックスについては恐ろしく狭量ではありますが。『サトラレ』とか。」
「ええと、本来なら別ファイルでネタバレも交えてきっちり非難すべきなんですが、面倒なのでそれはリクエストがあったらやります。 原理主義者以外が読めばそれなりに面白いかもしれないし。 というわけで、以下、不満点のダイジェスト。」
「ヴェネツィアの地理やストーリーの流れなどはよく書けてると思うんですよ。 しかしそれは小説版ジョジョで誉められるべき点じゃありません。 恐らく作者は根っからのジョジョ者じゃないんでしょう。 全ての元凶はそこに集約されますね。要するに愛。 たとえ偏愛や狂愛であっても愛が欲しかった。」
2001/05/29 お月様のために。
「面白いニュース発見。
“火星からメール――徐々に近づく「惑星間インターネット」”。
宇宙とインターネットという組み合わせは個人的にかなり盲点。
考えてみればネットと云っても有線とは限らないのか。
しかし要求・応答だけで5分以上かかるから HTTP が使えないってのは愉快で愉快で仕方ないです。馬鹿だなあ。
これだから宇宙開発の話は好きなんですよ。素でセンス・オヴ・ワンダーに満ち満ちてて。」
「[惑星間インターネット]のヒット数を見た感じだと、
1年半前にもかなり話題になったらしいですね。
関連ニュース“ここまで進んだ惑星間インターネット構想”。
これの2ページ目で云われてる .sol ドメインも素敵炸裂です。
.earth や .moon を飛び越していきなり太陽系ですからね。
対になるドメインが必要になるのは何年後なんだか。
ああ、もし .moon が実現したらドメイン取ります。
darkblue.moon で。( HTTP なのか?)」
「ところで今週は『プラネテス』の週です。」
2001/05/30 相違のために。
「そこらを流していて日記分析というのを見つけたので、試しに回答してみる。」
「YES。書いている自分自身が既に読み手。 最低限その自分にとって読みやすいよう書く。」
「NO。ただしそれによって文章が終われなくなることは恐れます。」
「YES。自己満足すらできない文章を公開するほど怖いもの知らずではありません。」
「NO。明らかに嘘と分かる嘘か、虚実などどうでもいい嘘しか書かないから。」
「NO。強いて云えば“日記を書く”ということが方向性。書くだけで楽しいし。」
「話せば長くなるので“脚立”“ヤマギシズム”“キドニーダガー”とします。」
「誤用された言葉。下手な料理人に当たってしまった魚のように哀れ。」
「使わない。」
「YES。自分では安定していると思うが、他人にはそう見えないかもしれないとも思う。」
「理性。一般的には。理性のなさを帳消しにするほどの感性なんて稀有です。」
「YES。フォーマットに追われるから。」
「書きながら考える。その方が圧倒的に楽。」
「しない。単に転換する。“ところで”という接続詞はそのためにあります。」
「NO。結があるときは結→起→承の順で書くし、ないときは書かない。」
「躁。強いて云えば。鬱になって書いた文は読みにくいので嫌い。」
「NO。エミュレートすることはありますが。本物の狂気なんて面白くも何ともないし。」
「YES。考えたこともなかったが、考えてみるとしているかも。 まあ、叙述トリックってのは前振りが命ですからね。(←もちろんこれもその一環)」
「YES。その妥当性はともかくとして。」
「YES。そういう場合、一番に伝えたいことが分かっていれば初めから書いている。」
2001/05/31 ロットのために。
「論よりバキ日記更新。」
2001/06/01 恣意のために。
「静かに『夢遊病者の死』(江戸川乱歩、角川ホラー文庫)読了。
今後はちょっと乱歩や筒井康隆の未読作品を詰めてみようかと思ってます。
このあたりのいわゆる“大作家”は外れが少ない、本が入手しやすいといったメリットもありますけど、
何より、一人の作家を体系的に追うってのは作業としても楽しいですからね。
恩田陸も追いたいんですけど、ハードカバーばかり残してますから…。
未読は『木曜組曲』『ネバーランド』『ライオンハート』『MAZE』か。」
「乱歩の作品集、いま手に入りやすい中では『鏡地獄』(角川ホラー文庫)が最高のラインナップだと思ってるんですが、
この『夢遊病者の死』も“奇妙な味”作品を集めただけあってアベレージは高いです。
乱歩はやはり探偵小説を意識した作品よりも、それ以外の“夜の闇”を見据えた作品が本領ですね。
殊能将之はユリイカでのインタビューで“謎解きという枠のなかで表現をするのがミステリ”と云いましたが、
こと乱歩に関しては謎解きが枠というより、むしろ枷になっていると思う。
実際、長篇連載を“日夜苦吟すれども、如何にしても探偵小説的情熱を呼び起し得ず”放り出してしまったこともあるそうで、
この人の執筆というのは、浮かんでくる“夢幻”を如何につじつまの合う形に加工するか、
そういった一般化にこそ労力を費やしていたように感じます。」
(ちなみに中断した作品『悪霊』の穴埋めとして新青年に掲載されたのが『黒死館殺人事件』(←付け焼刃の知識))
「で、乱歩の生み出す幻想というのは――何しろあの数ですから――
知識・創造を駆使して“作り上げた”ものと本人が天然で“生み出した”ものの二種類があるように思われます。
これは作品を見れば割と容易に分かることで、“生み出した”方は明らかに描写にかかった情熱が違うのですよ。
粘着性が高いというか、些細なことをクドクドと書き連ねてあるわけですね(←勿論誉め言葉)。
『鏡地獄』然り、『パノラマ島奇談』然り、『押絵と旅する男』然り、『人間椅子』然り…。
この作品集の最後を飾る『虫』はそうした“天然もの”に属する話だと思います。
というか、明らかに乱歩自身の厭人症を元に組み立てられた話。
これがまた“如何に主人公が人間嫌いか”ということの描写にあのネチネチした乱歩文体が駆使され尽くしているというどうにも遣る瀬ない、
まさしく胸の悪くなるような作品で、要するに一生乱歩についていこうと思いました。大好き。
『虫』を絶賛するのは「いまどき本棚の目立つところに『悪魔の辞典』を立てて悦に入るくらい恥ずかしいこと」((C)竹易てあし)じゃないかという自己懐疑はあるんですがね。
主観的に見ても客観的に見てもこれが一番面白いんだから仕方ない。」
「あと『仮面ライダーSPIRITS』(村枝賢一、講談社マガジンZKC)を見かけたので購入。
ストーリー、セリフ回し、絵柄、そういった点はもちろん一流ですが、
改めて読んで一番感心したのは“力感”。
人間の数倍、数十倍のパワーを持って跳ね回るヒーローという原初の設定。
それにこれだけの説得力を持たせるというのはまさに漫画家・村枝賢一にしか成しえない仕事でしょう。
具体的には“天井を蹴った反動で打ち下ろすライダーキック”。
そして“斬れるライダーチョップ”。あれはいい。
アクションという点にだけ絞って云えば、石森版やTV作品をすら凌いでると思います。」
2001/06/02 意志のために。
「行き帰りのついでに書泉ブックセンター(秋葉原)へ寄ってきました。
階層が細かく分かれすぎてて使いにくい気もしますけど、品揃えはおおむね満足。
格闘技コーナーで『月刊秘伝』を立ち読んでみたり。
今の自分の思考回路は“格闘技術論”と“笑い”がほぼ直結してるということに気付いて慄然としました。
あと、前に sawadaspecial.com で紹介されてた塩田剛三の自伝を発見。
凄く悩んだ末に踏みとどまりました。…とりあえず、今のところは。」
「帰ると『犬・犬・犬(ドッグ・ドッグ・ドッグ)』(作 : 花村萬月・画 : さそうあきら、小学館ビッグコミックス)の2巻がAmazon.co.jpから届いていたので大喜びで読む。
…早まってテキスト書いたりしなくて良かった。
一巻で役目が終わったものと思ってた高沢くんの見せ場がこんなに!(←間違い)」
2001/06/03 能力のために。
「脳を駆使しよう。想像力は鍛えることができませんが、 妄想力は鍛えることができます。」
「脳裏に浮かべてみよう。荒木飛呂彦画、『魍魎の匣』。
まずはオープニング(匣入り娘)と加奈子消失シーンを。
次に岸辺露伴顔の京極堂を。
最後に吉良吉影顔の美馬坂博士を。」
「応用問題。トニーたけざき画、『魍魎の匣』。美馬坂博士の科学的愛情。」
「ところで『隣の家の少女』(ジャック・ケッチャム、扶桑社ミステリー)読了。 これも一種の箱入り娘か。」
「小説を読んでも滅多に嫌悪というものを感じたりはしない方なので、
今回は貴重な体験をさせていただきました。系統としてはトマス・H・クックに酷似。
弱さゆえの邪悪というのは気が滅入るから好きじゃありません。
(そういう感情を引き起こすという意味で『隣の家の少女』は超一流ですが)
逆にこれを読んで自分が『ポップ1280』や『犬・犬・犬』を好きな理由が分かったような気がします。
あれは邪悪じゃないからです。少なくとも主人公の主観では。
なのに社会的には邪悪極まりない存在で、その余りのギャップが喜劇めいた効果をもたらすところが…。
…どうも上手く説明できないので中断。宿題にしておきます。」
2001/06/04 仮説のために。
「片面のみからサッカーを中継する。すると、何が起こると思うね?」
「もちろん周知の通り、サッカーはハーフタイムごとにグラウンドを交換する…。
風向き、日当たり、芝の方向…。そういった不確定要素を排除するためだ。
紳士のスポーツらしい配慮だ…。誰も不思議には思わない…。
だが、テレビ中継に話を限定するなら、味方チームが攻める方向を固定することは簡単なんだ。
つまり、グラウンド交代に合わせてテレビカメラをスタンドの反対側へ移動させればいい。
いや、メインカメラを切り替えるだけで事足りる…。
技術的には呆れるほど単純だ…。」
「勘違いしないでほしいんだが、何も“ハーフタイムごとに攻める方向が変わるから見づらい”などと云いたいわけじゃあない。 これはあくまで可能性の話さ。攻撃の方向を固定すると、どういうことが起こるのか?」
「“敵”が固定されるんだよ。」
「もちろん影響はほんのちょっぴりさ。
観客は僅か一試合のあいだ“左(右)が敵”というルールを認めるだけだ。
大したことじゃあない…。
しかし…、しかしだ。それは、僅かにだが、大衆の昂揚を操作できるという意味だ…。
それを何度も、何度も、執拗に繰り返したら、どうなるだろう?
あるチームは常に左にしか攻めないとしたら、どうなるだろう?」
「ああ、君もこの思い付きの矛盾に気付いたようだね。
そう、“いつも左に攻めるチーム”同士の中継はどうするのか、とね。
だが、それは本質的な問題じゃあない…。
その疑問は一つの前提を内に持っているからだ。
つまり、両チームのファンが同じ放送を見る、という前提だ。
例えば、放送を見る全員が片方のチームを応援している、そんな状況では問題じゃあない…。」
「いやね、大したことを云いたいわけじゃあないんだ…。
ただちょっと想像したものでね…。
例えば、宗教上の理由で左が忌むべき方向とされている国があるとするね?
その国は周辺国に比べて、ほんのちょっぴりサッカーが人気かもしれない。
中継を見る人たちが、ほんのちょっぴり殺気立っているかもしれない。
代表チームはほんのちょっぴり強くて、もしかしたらワールドカップに出場するかもしれない。
決勝戦でほんのちょっぴり疑わしいジャッジの末、開催国に負けるかもしれない。
その国の人々は、ほんのちょっぴり、相手国を滅ぼしてみたいと思うかもしれない。」
2001/04/06 -> 2001/05/02
2001/05/03 -> 2001/06/04
2001/06/05 -> 2001/06/21