| コイカクシュサツナイ岳〜トヨニ岳 その1
(コイカク〜ニシュオマナイ) |
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ピーカンのコイカクシュサツナイ川は水もぬるく、沢スタイルでも寒くない。心踊り、プラブーツの重さも忘れる。
水位は脛くらいで、スノ
ーブリッジも一箇所のみ。カンバ林が根こそぎなぎ倒されている辺り、雪崩の激しさを思わせる。 上二股には全く雪がない。ササが潜っていた昨年より明らかに雪は少ない。
稜線のブッシュが瞼に浮かび、気が滅入る。果たして南下できるのか。
夏尾根は正に夏道。枝葉に夏の活力がないのが救いか。1305にも雪はない。 1年ぶりの夏尾根頭は風もやさしく迎えてくれた。南北稜線の大観望を縦に
する。東の十勝平野は霞んでいる。ようやっと出発地点に立った訳だ。おにぎりでカロリーを補給し、南下する。
ヒュッテ5:00-6:47上二股7:16-10:56夏尾根頭11:23-ヤオロ13:58
写真上:コイカクから1823、カムエクを望む 中:ヤオロから1600への稜線 下:1839の夕暮れ
4/28 近くに見えても1600峰は遠かっ
た。無雪期ではもっときつかったろう。ピークに立つと、39とシビチャリが聳えている。こんな朝から脱水が心配
だ。稜線はここから南北方向に折れる。ここから1650までのヤブの方が濃く、厳しか
った。雪庇も使えない。1469近くの平坦地はカヤト原っぽくて気持ちよさそうだ。 登り返しの途中から振り返るとカムエクが威風堂々と構えている。
幸い、9:30過ぎから増え始めた雲が空を覆い、涼しくなってきた。1650から先の尾根はハイマツが多少うるさいが、風もなく恐怖感はない。雪庇が危険とのことだが、歩けるほどのものもない。 1688の登りはキックステップで。ルベツネ手前から小雪が舞い始める。風がないので寒さは感じない。ツボで雪庇を蹴って標高を稼ぎ、ルベツネピークに立つ。これまでの登りに比べると何ということもなかった。雲は高く、遠くまで見渡せる。サッシビチャリ水系の鋭い沢が印象的だ。一張り分のスペース。 稜線上には枯草のような昨シーズンのクマの糞が落ちている。ヒトは食べ物
が違うからこんな風にはならんべな。 午後はやはり足に来る。1535付近に、と思ったがいいテン場が見つからない。登りたくはないが泊まらなくてはならんので先に進む。ずっと歩きやすいハイマツ帯だ。1600手前に適地があったが眺めが悪い。目星をつけていた1660も不適で、結局ペテカリ手前
の1710まで進み、北東に張り出した雪庇上に設営する。 本日は行動中の水分(800ml)が少なすぎ、反省。夕方には雪
も止み、晴れ間が広がる。ペテカリの標識がよく見える。明日からはいよいよ核心部だ。
ヤオロ5:50-8:2816008:45-11:49ルベツネ12:01-171014:30
4/29 雪庇を使い、あっさりと憧れのペテカリピークを踏む。360度の展望を満喫。
夏道がしっかりしていると思っていたが、東尾根ジャンクション(1573)まではややハイマツが濃くなる。この先どうなるん
だろう。 1469から南の緩斜面で、ようやくアイゼンの出番。雪が消えればササ
とハイマツの地獄だろう。東の中の川源流部は険しすぎる。西のペテカリ沢は
はるか下で水面が開いていて、思わず飛び込みたくなる。 1314への登りは侮れない急斜面。1170の低標高でアイゼンが効くとは。140mを一気に登るが、
上りきると猛烈なササ漕ぎ。尾根が東西方向になると途端に季節が変わる。1270に出て一息つく。中ノ岳が屏風のように立ちはだかる。後半部にどう見ても岩場がある。今日のような穏やかな日でよかった。 が、中ノ岳への260mの登りは応えた。途中でトレースが潅木帯に消えたため、沢詰めの要領で進んだせいもあるが、暑さにやられた感じだ。こちらも北斜面だが雪はなし。やはり部分的に岩場なので、強風時や凍っていたら厄介だろう。 喘ぎ喘ぎたどり着いたピークで初めて人に会う。大きな
カメラを三脚に据えて神威を捉えている。神威から北上しているらしい。
南を望むと、ニシュオマナイ岳北面に深く切れ込んだ沢(中ノ岳ノ沢)が強烈だ。 明日の天候悪化を見込んでニシュオマナイまで進むことにする。この判断が
無謀だった。1372を過ぎると潅木と巨岩が確実に体力を奪う。途中、急に腹痛を覚え、熊のような真っ黒い便が出る。
(緊急事態でこれだけは放置・・・)日照りで今日も脱水気味。1.5lでも足りな
いとは。 踏み跡はそれなりについているが、ヤブには変わりない。地図に現れない低標高のアップダウンがいやらしい。気づくと、スパッツのジッ
パーまで壊れてしまった。特に最後の280mの登りの途中からはトレースも消え、カンバ・ササ・ハイマツの
三者がてぐすね引いて待っていた。消耗しきった体には非常に厳しかった。 ニシュオマピークの北東側雪庇上に張るが、あまりの疲労に飯も食わずに寝た。夜にはすっかり曇ったようだ。
17105:50-6:00ペテカリ6:15-7:0215737:17-8:181469
8:31-11:42中ノ岳12:09-15:58ニシュオマナイ岳
中下:中ノ岳へ続く尾根 下:ニシュオマナイ岳
印象: 本当に雪が少ない。特に1400以下は雪のある時が楽だろう。
トイレ: この時期だと排泄物が凍らないので、いつまでも臭う。
この時期で、既に札内ヒュッテまで車が入れる。ダムでゲートが閉まってい
る想定だったので1時間以上得をした。
どうなってるんだ。1350からクラスト斜面。やっとアイゼン歩行に切り替える。右後方の1643、ピラト
ミが眩しい。南斜面なので雪も沢筋のみ。肩(1500付近)を越えてからがやけに長く感じられる。アイゼン
を外してしまったので、微妙に凍った岩稜帯を通過するのに手間取る。
ヤオロまでの尾根には当然雪はない。ハイマツは案外柔らかいのだが、荷物の
重さが体に応えてきた。1740まで登れば着いたも同然、と考えていたが終盤は
細かいアップダウンが厳しい。やっとの思いでヤオロに着く。
尾根上に張りたかったが、西風が強いのでヤオロ直下に幕営。雪はピークの
南西に。39の夕暮れが格別だ。
今日も快晴無風。1569を越え、1600までの通称「リンゴ畑」は、所々雪庇を利用でき、覚
悟していた程ではない。が、暑さとエネルギー不足から朝からバテ気味だ。十分に用意したつもりの行動食が
心配になる。
昨晩からやや風が強まるが、除けられるので寒さはない。今日も快晴だが、明日から下り坂とのこと。天候次第では神威か
らの下山を考える。
ジャンクションから南下する。1469までは案外ブッシュの丈は低く、トレ
ースもついてはいる。アップダウンでもそれ程消耗しない。
ペテカリ方面は段々雲が多くなってきた。