今年も、春を迎え頻繁にヒグマの出没が報じられている。不幸にも、目撃されたクマ
の多くが駆除(射殺)されている。しかし、本当にクマを射殺する必要があるのだろ
うか。 自然への感謝や畏敬の念が篤いアイヌの人々の間では、「神の霊がクマの姿を借り、
人間の世界に遊びに来る」と信じられている。一方、私たちの周囲では、家庭やキャ
ンプから出た生ゴミの放置・空き缶ポイ捨てによって餌付けされたクマが、危険とみ
なされ結果的に駆除されている。
知床半島のある番屋では、徹底してゴミを管理している。漁師さんたちの働く浜辺
に、クマが餌を探しに来るが、番屋には被害は起こらない。漁師さん曰く、「人も動
物も生活しているのは同じ。調和していかなければならない。」また、アラスカに
は、「無益で無害な人間」という意識をクマに植え付けた結果、鮭を捕らえるクマを
間近に観察できる川がある。
このように、習性を理解すればヒグマは危険ではない。多少の不自由は人づきあいで
もつきものだ。クマづきあいにおいても、自分の都合だけを振り回すのはやめよう。
山菜取りなどで野山に入る際には、クマの餌を取りに彼らの生活域に入り込んでい
る、という意識を持とう。
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