NO.8

一本漫畫闖天涯

My Hero

1990年

日本未公開

廣東語:Yat Boon Maan Wa Chong Tin Ngaai
監督:梁家仁(レオン・カーヤン)、左頌昇(ツオ・チャンシン)
製作:袁金倫(ユエン・カムラン)
撮影:黄文雲(ウオン・マンワン)
音楽:齋奏
製作会社:浚昇影業公司(香港)
香港公開:90年3月22日

出演:周星馳(チャウ・シンチー)、林俊賢(ウイルソン・ラム)、成奎安(シン・フイオン)、柏安[女尼](アン・ブリッジウオーター)

☆(解説)
マンガ好きの主人公っていうのは実際の星仔にも通じるところがあり(日本漫画のファン)、空想好きの星仔が漫画の世界で憧れてたやくざの世界に入っていくという、、、結構おきまりのパターン
憧れのヤクザはロングコートスタイルっていうのは、「男たちの晩歌」のマーク(周潤發)の影響かもしれない。
しかし、星仔映画のなかでもアクションに主軸を置き、なかなか観応えのある作品となっている。
この作品は、周星馳の初期の作品のなかでようやくヒットしたものらしく、コメディの要素も取り入れた演技は、同年の「賭聖」とステップアップしてゆく、、、
1993年にポスト・周星馳と言われた張衛健(ディッキー・チョン)主演で「一本漫畫闖天涯2妙想天開」という続編が作られている。

☆(ちょっと物語)
クラブのボーイとして働いていた星仔(周星馳)は、気性はおとなしく、漫画が好きでいつも空想の世界に浸っていた。
ある日、店でやくざのトラブルがあり、親分が狙われるのを助けたため、彼の組で働くことになった。その組には、阿俊(林俊賢)という、星仔が憧れていた漫画そのもののヒーローのような男がいた。
阿俊と、その彼女の歌手アン(柏安[女尼])はとても仲良くなり、常に一緒に遊ぶ仲となったが、麻薬の買い付けのためにタイにいったあたりから、親分の態度が怪しくなってくる。彼は自分の跡目に息子に継がせようと思っていたが、人気のある阿俊たちが邪魔になってきていたのだった。 

★(感想)
ユーモラスな部分と、男っぽい部分の両方がうまくかみあって、映画の最後まで結構ひきこまれた。
映画の中で、林俊賢ががんがん人を撃ち殺すのに対し、どんなに強い男に憧れていても自分から銃を撃とうとはしない、、そんな主人公性格がよく出ていたと思う。
特に乱闘のなか、さも自分が活躍するかのように、「ピストルごっこ」に興じているシーンはとても印象的。
中盤のタイに麻薬を仕入れにいってからの展開はちょっと強引なような気もするが、ラストあたりのアクションシーンがなかなかテンポ良くて陰と陽のバランスがとれた映画だと思う。 ★★★

備考

関連リンク
My Hero (1990) [Actor]

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