Sign Of The Times/ Prince
1987
プリンス/サイン・オブ・ザ・タイムス
WPCR1059-60 Paisley Park
Disc 1
- Sign Of The Times
- Play In The Sunshine
- Housquake
- The Ballad Of Dorothy Parker
- It
- Starfish And Coffee
- Slow Love
- Hot Thing
- Forever in My Life
Disc 2
- U Got The Look
- If I Was Your Girlfriend
- Strange Relationship
- I Could Never Take The Place Of Your man
- The Cross
- It's Gonna Be A Beautiful Night
- Adore
1986年9月5日、大阪城ホール。アンコールに応じた殿下はちょろっと、4ビートっぽい曲をさらっと演って「サンキュー!」って終わっちゃった。「あれれ?」と思うと次の瞬間、舞台左側にスポットが、、ギターのウエンディ(女)がもうそこに上っていてギターをじゃ〜ん!と弾き始める、、、、「パープルレイン」である。
かっちょええ〜!プリンス&ザ・レヴォルーション初来日の初日のコンサートを
何故か観に行ってた僕は、もう興奮で心臓がバクバクであった。当然そのときは若かったってのもあるんだろーが、それまで観たどんなライブよりも打ちのめされる程凄いライブであった。(未だにこの時の衝撃を超えるライブに巡り会って無い)
それまでは例のお世辞にも真似したいと思わないファッションのイメージが先行して
毛嫌いしていたのだが、MTVで観たライブが凄かったのと、これが最後のライブっていう噂が出ていたので、思い切って行ってみたのであったが、そこからはもうプリンス大好きになってしまった。そのあとの「ラヴセクシー」ツアーもめちゃくちゃ凄かった。あれは金かかり過ぎだろーな。
この最初のライブは「パレードツアー」と銘打ってて、ちょうどこのアルバムの
前作である「パレード」(超ウルトラ大傑作!)と映画「アンダー・ザ・チェリームーン」(超ウルトラ駄作!)の頃のツアーでウエンディ&リサがいたプリンス&ザ・レヴォリューションとの最後のツアーとなってしまった。
前作がかなりの出来だったのに、また立て続けにこんな傑作を作ってしまう。
個人的には「パレード」以降のアルバムは全部大好きなんであるが、プリンス時代の
一枚というとこれを挙げようかな、、、ってのも彼のアルバムの中で珍しくライブが
混ざっている一枚でもあるから。
Disc2の6曲目"It's Gonna Be A Beautiful Night"でその殿下の物凄いライブの
一部を聴くことができる。どちらかというとおもいっきりJB風のワンコードとホーンセクションで延々ノリを出していくタイプの曲なのだが、これがもうめちゃくちゃかっこええ。ここだけ聴いても損しない。
他にもいい曲がいっぱいで、特にタイトル曲の1曲目なんかは、現在のプリンスの
音のいわば原形みたいなもののような気がする。ぺらっぺらなリズムに、どんどん
色んな音をのっけていってじわじわ盛り上げていく、、後の"let It Go"とか"Jam Of The Year"とかもこういうノリで進む、、僕の好きなタイプの殿下の曲だ。最近の
TLCなんかの音づくりが、これに似ているよーな気もするんだが、、。
"Housquake"なんかは当時とても斬新に聴こえた曲であるが、今聴いてもかっこいい。とにかくリズムがきれまくってる。
あとお得意のバラードタイプの曲や、"Starfish And Coffee"みたいなプリンスに
しか作れないよーな小品、キャッチーなシーナ・イーストンをフィーチャーした
"U Got The Look"など、今聴いてもちっとも色褪せない。
実はこのアルバムと同時くらいに、ライブ映画としての"Sign Of The Times"
ってのもあって、これも絶対観てほしい。めちゃくちゃ凄いです。ライブ。ドラム
をシーラEがやってるんだが、殿下がドラム叩くとこも観れます。
プリンスとしてはおそらくこれを頂点に、人気の方はどんどん下降(特にアメリカで)していったよーであるが、音楽的にはどんどん良くなっていると僕は思っている。このアルバムも例にもれず、完全主義の彼の音楽性がよく出ていて、聴けば聴く程味があるアルバム。
独特のあの声、あの顔がいや〜って人も多いと思うけど、決してマイケル・ジャクソンみたいな単なるエンタティナーと新しい音楽を作る人としての殿下を一緒にしない
で欲しいな。ベックのとこでプリンス、プリンスって書いてたら、また聴きたくなって数枚引っぱり出して来てしまった。
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