![]() |
|
前作で「やれることはやり尽くした」YMOが次に選んだのは「歌謡曲」であった。 契約が残っている為仕方なく、とも、もしくは自暴自棄とも取れる(「それでもまだYMOを聴く?」と挑戦的なコメントが残っている)路線変更にファンは多いに戸惑った。 メンバーが「YMOであること」に疲れ、その反動として作られたのが本作であるとも言える。YMOは「BGM」でコアなファン以外を捨て、本作でコアなファンをも捨てたのである。
化粧品のキャンペーンソングにもなった「君に、胸キュン。」を始め、日本語詞による変に明るい曲の数々に違和感を覚えずにはいられない。いい曲も多いのだが、やはり当時感じた失望感が大きいため私個人的にはこのアルバムにあまりいい印象がない。
「邂逅」はその歌詞から解散を予告していると言われ、事実その通りとなった。