名たんていカゲマン

山根 あおおに

小学館 てんとう虫コミックス
B6サイズ \320
昭和51年10月25日 初版1刷発行

現在絶版

 『名たんていカゲマン』は山口太一の『名たんてい荒馬宗介』と並ぶ元祖探偵漫画。といっても推理漫画だったのは序盤だけ、基本的にはギャグ漫画。

 最近になりNHK教育で突然のアニメ化がされたが、当時のファンの間ではあまり評判が良くないらしい。しかし、原作は時事ネタが主で、当時のCMネタや芸能人ネタが多いのでそれをアニメ化、しかもNHKので放送は難しい話だろう。ただし、原作とアニメ版の大いなる違いは原作では怪人19面相(この名前も今では利用価値がないのだろう)だった怪盗デ・アールがあまりにも情けないキャラに成り下がったことだろう。今になって漫画に目を通してみると、怪盗19面相のカゲマンに対する勝率がとても高いのだ。後半に行くにつれてその勝率はどんどん高まっていく。これだけは、旧作のファンとしてはたまらない。しかし、それを除けばなぞなぞっぽい謎解きも含めて今向けの良いリメイクだあったのではないだろうか。

 ちなみに、アニメ版ではシャドー(アニメでは「シャドーマン」)の正体が宇宙人ということになっている。これにも違和感を唱える人が多いが、漫画ではどう説明していたか憶えている人はいるのだろうか?正直言って説明するのも馬鹿馬鹿しい内容なのでここでの説明は避けるが、そういった田河水泡、山根あかおに・あおおに時代のシュールな漫画を今の子供達が受け入れられるスタイリッシュなアニメにリメイクしたスタッフには頭が下がる。

 今回久しぶりに読み返して気が付いたのだが、カゲマンの天敵・怪人19面相の初登場の回はなんと開始から7話目。これは結構意外だった。