交通事故でなくなった、アメリカの高校バンドの学生リーダーをしのんで委嘱された作品。その生徒がサン・サーンスの交響曲第3番、オルガン・シンフォニーが好きだったことから、そこからテーマをとって作曲されたとのこと。2本のFlと1本のClのキレイなソロから始まり、8分の6と4分の2が組み合わさったさわやかなメロディー、美しい中間部、シンコペーションの効いた明るい後半部。私の大好きな曲の一つです。
これは、かなりかっこいい曲です。メロディーもソロも、高音楽器から低音楽器までちりばめられてます。Bassにたくさんソロがあるっていうのは珍しいんじゃないかな。Clも少しですがソロあり。BassClもソロあり。変拍子もいい感じです。ただし、Grade5+。何だろ、この“+”って。作曲者が友人のHr奏者をいじめるために作ったとかいう話。まるでTpのような譜面らしい。私は金管のことにうといのでどう大変なのかちょっと判らないのだが、Hrの先輩たちはいつも「くちびる痛い〜」と言っていた。
同じClaude T.Smithの曲で「華麗なる舞曲」というのがある。こちらもかなりかっこいい曲。初めて聞いたときの私の感想。「低音、おいしい!」当時、私はBassCl担当。やってみたかったね。みんなもやりたいと思うらしく、何度も演奏会の曲候補に挙がるのだが、「消化しきれないだろう」との意見に毎回消え去っていった。
SYMPHONY NO.3
“SLAVYANSKAYA” / 交響曲第3番“スラヴィアンスカヤ”
scored for American bands by John R.Bourgeois
担当したPart→1st Cl.(高2)
Cl soloがやたら多い。1stだけで5ヶ所。2つ担当したところ大失敗したという、嫌な思い出の一曲。大変な思いをした。第一楽章、とても迫力があって疾走感もある。次々とメロディー楽器が変わっていくので聞いていると面白い。第二楽章、冒頭Cl1st&2ndのsolo。私が困ったのはここである。曲の最初である上に音が高く、緊張した私はリードミスを連発したのであった(泣)静かな曲なのに。でもCl soliがとてもきれいな部分。第3楽章、ここもやばかった。4分=144で16分音符の連続。アーティキュレーションつき。私の楽譜には蛍光ペンででかでかと「はしらない」って書いてある。でも、ありがたいことに裏で刻んでいる金管が「簡単なんだもーん」と走ってくれちゃったりするので、Cl part含む木管は必死だった。第4楽章、第1楽章の主題が戻ってくる。こちらは第1楽章以上に次々とメロディー楽器が変わっていく。
Clがとっても目立つ曲。もっと練習したかったなあ、と後悔したのはいうまでもない。
エル・クンバンチェロ El Cumbanchero
Arr.by Naohiro Iwai
担当したPart→3rd Cl.(高1)、Bass Cl.(高2)、1st Cl.(高3)
私がいた高校の吹奏楽部では定演のアンコールを2曲やる。何年か前からその2曲目に使われていて、毎年「伝統にしよう」派と「もう止めよう」派で論争が巻き起こるのだが、代わりの曲が見つからず、いまだにその流れは続いている。そして毎年数少ない男子のうち一人が犠牲となり冒頭で、「ウ〜、エルクンバン、クンバン、チェ〜ロ〜!」と叫ばされる。本番ではパーカスは踊り、他の部員も踊り、お客さんは拍手をし、めちゃくちゃ盛り上がっているので、全然吹けていないにもかかわらず吹けている気になるというすばらしい状態になる。そんななかCl Partの3年生は、楽譜ファイルの最後に後輩達が入れた寄せ書きを発見して泣くのであった。私も然り。サンバなのに。
そういや、某大学のチャンパにも入ってるよね。
ウィ アー オール アローン We’re All Alone
Arr.by Kosuke OnozakiMusic
担当したPart→1st Cl.(高3)
高3、引退の定期演奏会のアンコール曲。ウチの定演はアンコール一曲目で3年生が各パートごとにsoliで吹くというのが伝統になっているのだが、我がクラパートはAの2回目にやった。ここ、highDが出てくるんですね。何でこんなところを選んだのか、覚えてない。でも、わりかしピッチは合っていたように思う。思うだけかなあ。本番、指揮者が指揮台を離れてTbsoliを吹きに行っている間に、同期がいたずらをしました。指揮台の上にみんなの寄せ書きを置いておいたのです。戻ってきた指揮者はそれを見て泣き出してしまいました。それにつられてほとんどの部員が泣き出し、後で聴いたら演奏がぐちゃぐちゃになっていて聴けたものではありませんでした。でも、いい思い出。
第28回合演のアンコールでこの曲をやっているのを聞いたとき、ちょっと泣きそうになっていたのも事実。
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