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成功の実現 (中村 天風)
第一章 人生礼賛
・どこまでも人間をつくれ、それから後が経営であり事業である
・人間が人間らしく生きる;
1)生命生存の確保=心と身体を自然法則に背かないようにする=積極的であるこ と=尊く、強く、正しく、清く生きる
2)生活要素の増大=心身統一法=心は使用するとき精神統一する、体はだんだんに 訓練して力強い肉体を作る=体力 胆力(人間が持つべき普通の心の強さ)、判 断力、断行力、精力、能力を豊富にする
第二章 真の積極
・健康も長寿も運命も成功も、人生の一切合切が積極的精神によって決定される
「陽気の発する処、金石また透(とお)る」=心をあくまでも積極的一辺倒で人生 邁進せよ。そうすればそこに成功あり成就があり、健康があり長寿がある
・積極的精神を作る心得;
1)心を強くする=否定 消極的考えを持たない=人間の生命に、生まれながら与え られている天賦のものが発現出来ないわけがないという信念を持つ
2)第3者の心で健康、運命、些細な人事、世事等に対して自分の心が積極的か検討 する、消極的な場合自分に同情しない
3)他人の消極性に同化しない;他人は悪意であなたを弱くしたり哀れにしようとか、 消極的にしようとは思っていない
4)取り越し苦労をしない;さしあたる事のみを思え、過去は及ばず、未来は知られ ず。 心は現在を要す、過ぎたるは逐(お)うべからず、来たらずはむかうべか らず
5)本心や良心に悖った(もとった)言葉や行いをしない、やましい観念が心の力を 萎縮させる
6)気分を朗らかに明るく生き生きとして、何事にも応接する。消極的言葉を使わな い=不平不満を言わない
・人生は一つ心のおきどころ;不運/病は自分の落ち度 大自然からの警告
「蒔かざれば花咲かず、実らず」 一生懸命に積極的精神を作るよう実行する
・今日一日、怒らず恐れず悲しまず
正直 親切 愉快に、力と 勇気と 信念をもって
自己の人生に対する責務を果たし、常に平和と愛とを失わざる
立派な人間として生きる事を、厳かに誓います
第三章 悟入転生
・人間の生命は心と体が一丸となっている以上、体が大事だが、心も大事
・人間が生きていられるのは神経系統の生活機能のおかげ、積極的ならば神経系統は 活発、消極的ならば消極
・身に病ありといえども心まで病ませるな、運命に非なるものありといえども心まで 悩ますな
・あなたは何をしにこの世に来たのか?
社会人になるまでは勉強勉強 社会人になれたら生存競争、それでも貧乏神に追い 付かれ時には病気を患ったりする人間苦労しに来たのか
(そうではないだろう)
「人間はこの世の中に宇宙本来の進化と向上に順応すべく出てきた」
・心こそ心迷わす心なり、心に心、心許すな
・考えなくて良い事を考えなくてはいけない事のように考え、思わなくていいことを 思わなくてはいけない事のように思っていないか
・心を自分の思うように出来ない理由;
1)消極的観念要素が心の奥にうんと溜まってしまい感応性能の調子がくずれ、意志 の力が弱っている
感応性能(サジェスティビテート) 感覚を大脳に取りついで知覚の作用を行う最初の性 能
2)物質本位に生きているため、神経系統の生活機能の勢いが衰えている
3)感情の興奮するに任せて生きてきたため、これじゃあいけないということに気付 かない
・心を自分の思うようにするには;観念要素の更改と積極観念の養成をする
観念要素の更改;消極的観念を積極的観念ととりかえる=心の奥座敷を片づける
第四章 恬淡明朗
・観念要素の更改方法;
1)夜の寝際、消極的な事を思い出さない、夜の寝際は無条件同化暗示感受性になっ ている
無条件同化暗示感受習性=嘘でも本当でも良悪に関係なく思ったままを無条件 に潜在意識に刻印されること
2)昼間は明るく朗らかに、生き生きと勇ましくーーーー
言葉に気をつける;言葉は聴きたく無い人にも聞こえてしまうから、消極的な言 葉を発しない
・積極的言葉も、消極的言葉も実在意識に与える影響は非常に大きい
実在意識が感じた感じが、潜在意識に直接影響する神経系統の生活機能も同じよ うに良くも悪くもなる(言葉は言霊;ことばはことだま)
第五章 より強く、逞しく
・感応性能の調整方法
1)神経反射を適当に調節する=神経過敏にならないようにする=怒る、悲しむ、恐 がる、等の心を調節する
・人生心一つの置き所
・人間の世界に憎む相手はいない、お互い様の世界
・心に衝動がおこると肉体に変化がくる
腹立てば青くなり、びっくりすれば震える、うれしきゃ笑う、恥ずかしければ赤 くなる。感情が心におこると、それが肉体に変化をおこす。喜怒哀楽の感情が肉 体の表面にこれだけ変化を起こさせるなら、肉体の内部にも変化があるはず循環 器障害、臓器障害
・喜怒哀楽の感情が肉体の内部にどんな変化を現すかを考えると、感情の制御をしなければならない
・ストレスが無ければ人間は150〜200歳まで生きられる
・神経反射の調節法
クンバハカ= 肛門を締め、腹(胆でん)に力をいれ、肩を落とす 感情や感覚の 刺激衝動が、心には感じても神経系統に与える影響を減ずる効果がある 体の組織 の抵抗力が強くなる(みぞおちへの強い衝撃にも耐えられる位)
・人に耳を引っ張られたり、鼻を摘んであっち向けこっち向けと言われたら怒るだろ。 心配ごとがあるから心配し、怒る事があるから怒っているのは心を人によってあっ ちこっち向かわせられていること自分で守る=クンバハカをする
第六章 もはや何ものも恐れず (「我とは何ぞや」)
・理解=わかった=理屈を聞かされて三段論法的に理論思索を秩序正しく導かれてわかる人為的承認
・自覚=自然承認=理屈を考える必要もなく、理由を説明される必要もないハハァー ンと心がうなずく物いずれ信念になる
・恐怖=消極観念のなかで特に大きな心理現象
1)健康方面の恐怖 2)運命方面の恐怖
・正しい自己意識
1)普段の気持ちの中に恐怖が暗雲低迷のごとく去来していると、己が解らなくなる
(宇宙真理の実在を信じて崇めるのが信仰である)
2)心と体は生きるための道具であり、「我れ」ではない
自分=気(霊魂ーー)が生きるための必要な仕事を行う道具
3)肉体を自分と思うこと=本能階級的自己意識=肉体に表現する我の片鱗を自分 の全体と思う思い方
4)我れ=気=宇宙の中に遍満存在する生々化育のエネルギー=霊魂という気体
5)人間の恐怖心は、肉体を考えるから生じる場合が多い=怪我しやしないか、殺さ れやしないか等恐怖心が無ければ勇気凛々としていられる
「ありのままに我ある世とし生きゆかば、悔いも恐れも何物もなし」
7)体は気というものが宿る入れ物、物質だから時が来れば消滅する
本心、良心の霊魂は無条件で宇宙本源に還元する
8)肉体にまつわって働いている心の精神我/肉体我を本位にすると、迷ったり苦し んだりするが、これも肉体を生かすための働きをしている
・心を尊く強く正しく清く生きる、その為に明るく朗らかに生き生きと勇ましい気持 ちを持つ
・アストラル・ボディ(astral body 非物資な霊体)=7色の層で肉体 を包んでいる霊体 肉体とアストラル・ボディの結合が正確に堅固に行われている ときが肉体も健康、精神状態も堅固である
・霊魂は偉くなろうとか、賢くなろうとか、幸福になろうとか、気楽になろうとか思 っていない、そのまんまあるがまま、そこには煩悶も苦しみも無い
・「我は霊魂という1気体なり」=心身統一法の根本原理
第七章 新天地を拓(きりひら)く
・意志力を早く完全に出しうる人間になることを努力する理性心/本能心が統御で きる否定的/消極的/悲観的なことは考えない
本能心=肉体本位で無反省の心(食べたい、飲みたい、ーーーーー)
理性心=善悪、邪性、曲直の判断をする心
・積極観念の養成
内省検討 ;自分の意志によって考動が積極か消極か判断する、心で判断しない
暗示の分析;他人からの暗示が積極的か消極的か
交人態度 ;同情は尊い、溺れてはだめ
苦労厳禁 ;現在苦労、取り越し苦労、持ち越し苦労
苦労を楽しみとする 意志力が煥発(かんぱつ)しないと出来ない
(意志力=霊魂からでてくる、心から出てこない)
・心の積極化方法;実在意識領域に発現するすべての心的現象を客観的に思う=痛い /かゆい/不愉快/腹が立つ/悲しい/恐ろしい等の感覚や感情を自分以外の人 が感じているように客観的に考える自分の生命の道具である心や肉体と、本当の自 分とを混ぜこぜにしなくなる感覚/感情の回復が早い
実在意識領域=肉体感覚、本能的感情、情念、理性心、霊性心
第八章 幸福の醍醐味
・運命も健康も自己に絶対の責任がある
・精神使用法=はっきりした気持ちで行う=気を散らさずに行う事
・無意注意=他動的注意=目に移った物にとっさに注意がいく(本能的作用)
有意注意=自分で特定した物に粘り強い注意を振り向ける記憶力、観察力、連想力 が向上する
第九章 大いなる我が生命の力
・「正法眼蔵」(お経の本;心は、広大無限だと思われる大宇宙より大きい)
大いなる哉心や、天の高きや極むべからず、
しかも心は 天の上にい出づ(いづ)
地の厚きや 測るべからず、 しかも心は 地の下に出づ
日月の光や こゆべからず、 しかも心は 日月の明の外(ほか)に出づ
天地 我を待ちて 覆載(ふうさい)し、 日月 我を待ちて運行し
四時 我を待ちて 変化し、 万物 我を待ちて 発生す
これを 最上道と名づけ また無上菩提と名づけ
また正法眼蔵と名づけ また涅槃妙心(ねはんみょうしん)と名づく
・自我のなかには造物主の無限の属性が宿っており、自分及び人の世のためにその尊 い物を善用して、この世に生まれた人間達の幸福を増進し、そしてこの生きがいを 意義づけるために、上記広大無限の心が与えられている
・自分の心を明るく、朗らかに、生き生きとし、勇ましく、どんな場合でも心の輝き を曇らせずにいきようとすると、造物主の心と同様の心持ちになり、造物主の無限 の力が自己の生命の中で増大する成功、健康、幸福ーーーーになる
・自我の中に宿る無限我;宇宙霊/造物主のもっているエネルギーの分派分量をよけ いいただいていること
・人間の心だけに、自分の生命と宇宙霊とを結合することが出きる働きを与えて下さ れている
・自分の自我のなかに造物主の無限我が入っている
・ダイヤモンドの原石をみると墨のかたまりにたいだが、みがくとあんな光がでてく る、心はもっと偉大な輝きをもっているのだから、どんな場合でも理屈をつけずに、 病の時はよりいっそう、不運の時にはよりいっそう心を積極的にする、人がなんと 言おうとも!!
第十章 成功の実現
・信念が確固不抜のものとなれば、宿願達成のいちばん最初の原動力が身の内にでき あがる
*信念の具体的煥発法
・想像力を応用して心に念願することをはっきり映像化することによって、絶え ざ る気持ちでぐんぐん燃やしていると信念がひとりでに確固不抜なものになる
なりたいことを、一つの現実の絵にして自分の心の中にはっきり描き、燃やしつづ ける
・医学で治らないと言われても、俺は治ると信じて、元気で活動している状態を自分 の心に絶え間無く描くと、治る
・実在意識で思ったり考えたりすることが、それとつながっている潜在意識とピター ッと結びつくと、信念はますます固まってくる
・人生は心一つのおきどころ
・目に触れるすべてのものは(宇宙の自然創造物以外)人間の心のなかの思考から生 み出された物である =あなた方の心のなかの考え方や思い方があなたたちを現 在あるがごときあなた方にしている
・思考は人生を作る;
心のなかで思ったり考えたりすることを、心のスクリーンに創造力を応用して描く と、それが信念となる。信念となるといつかは具体化するのが必然の神秘である
絶え間無く心に描く映像が、汚ければ汚いほど人生は汚くなる、気高ければ気高い ほど人生は価値高くなる
・人間の心の中の思いは、魔力のような力を持って、もっと幸福にもっと恵まれた人 生に生きられるように生まれてきている
・霊的作用の感化=人身磁気の調和作用
実在意識と潜在意識の協力から発生した力が、一切の雰囲気をそのとおりの状態に 順応せしめるように自然とできている
実在意識は思考や創造の源、潜在意識は力の源
・暗示力の応用;鏡に向かって自己暗示をかける
*我はいま、我が心の奥深くに奇跡を行いうる神秘の力の潜在することを悟りえた、
そして、人はこの力を正しく活用することにより、人の値打ちを決定されることも 悟れりえた。
さらにまた我は、この現実の悟りによって、我が命のなかに新しい真の喜びに輝く 尊い光を自覚する
同時に過去の一切の無価値より解脱して、格調高き価値ある人生へと今まさに鹿島 立つ感激に我が心は炎と燃え立つ
そもや自己を作る物は自己である
しかも自己を正しくつくらんには、まず自己を正しく律するにある
叉、自己を正しく律するには、ただひとえに信念をもととする連想の観念を、常住 わが心のなかに厳かに確保せざるべからず
今やこの尊い悟りを心に得た我は、我が命を正しくつくる自立基盤の力を
かりそめにも緩めざらんことを、つつしやかに己の心としよう