’99 GWツーリング in 九州
4月29日〜5月8日

参加者
・Jr.:DR250SH

他、途中集合解散者

・雷造氏:ディバージョン900
・ロドリー嬢:VTR250
・石川氏:ZEPHER1100
・JIN氏:ZRX400

 今回は、近年希にみる天候に恵まれたのだが、しょっぱなから大問題が発生した。 もう、波瀾万丈のツーリングになった。 なにはともあれ無事?に帰れたことを良しとせねばならない。


4月29日

今日は、京都に住むOH!NO!氏宅に泊まる事になっているので、実質は移動日。 ただ、九州に行くまでにあまりお金を使いたくない。 よって早朝に出発し、できるだけ一般道で距離を稼ぎ、ぎりぎりまで高速を使わないように考えていた。

朝4時に起床、昨日の天気予報通り、昨夜からの雨は止んではいなかったが、小降りになるのを待って荷物をTDM850に積み込み、出発の準備が整ったのは、もうすぐ6時になろうとする頃だった。

「さぁ、出発するか」とセルボタンを押した時であった。

「ジッジッジ・・・」
「あれ?」
「ジッジッジ・・・」
「あれ?あれっ?」
「ジッジッジ・・・、ジッジッジ・・・」
「えぇ〜っ!」
セ、セルモーターが回らない・・・
汗; 汗; 汗;。
どうして。なんで。
先週までは何の問題もなく快調だったのに。こんな時にどうして・・・。 もうパニック状態。何をどうしたらいいのやらわからない。あぁ、神様・・・。 その後、いろいろ調査したが原因はわからず、時間だけが刻々と過ぎていった。
9時を過ぎて、遂にTDM850でのツーリングは諦めた。
短いツーリング日記だった・・・(泣)。
[完]


さて、折角の11連休(会社7連休+有休2日+土日=11)である。
このまま終わるJr.ではない
ツーリングの荷物をDR250SHに乗せ換えて、ツーリングに出かけるぞ!
とはいえ、TDM850DR250SHでは荷物の積載量が違うし装備自体も違う。 ちょっとでも不要な荷物は外し、装備も変更して、何とか10時には出発の準備は完了。 京都のOH!NO!氏宅に向け出発!

しかし、世の中そんなに甘くはなかった・・・。
R6で給油をしたのだが、GWの為GSは非常に混んでおり給油に10分以上も費やしてしまった。
極めつけは、環状7号線を過ぎた付近で、DR250SH保険証を忘れた事に気付き、泣く泣く引き返し、結局家を出発したのは11時を過ぎていた・・・。

こうなっては、高速でひたすら走らないことには、京都になんかたどり着けない。
四つ木から首都高、東名高速→名神高速で京都南ICまでの一気走り
途中、厚木付近から静岡まではに祟られながらひたすら走った。

DR250SHでは高速巡航は非常に厳しく法定速度±αで走るのがやっと。 しかも乗り心地は悪い。 元々遠い京都がさらに遠く感じられた。

トイレ休憩&給油休憩のみで、京都には当初予定していた18時から40分程遅れた時間に何とか到着。 OH!NO!氏の家に転がり込んだ。

OH!NO!氏宅には既に雷造氏が到着しており、Jr.の荷物を部屋に入れて、早速みんなで銭湯に行った。 銭湯に行って、夕食を食べて、夜景見物して、酒を買い込んで、部屋に戻って飲んで、しゃべって楽しく過ごした。

4月30日

今日はいい天気だなぁ。あぁ、し・あ・わ・せ!
さて、OH!NO!氏は残念ながら出勤日。雷造氏とJr.は、OH!NO!氏の出勤を見送って出発。

今日は中国地方の真ん中付近を突っ切る予定。 途中、片上鉄道廃線跡井笠鉄道廃線跡を巡ることが目的である。

最初の寄り道は、妙見山
地図に「大阪平野一望」と載っていたので、突然行きたくなって来たのだ。 景色は霞んではいたものの、大阪平野を一望することができた。 能勢妙見もなかなかおもしろかったし(いろんな意味で)一満足かな。

妙見の後は、「土日祝二輪通行禁止」と書かれている県道604を走ることにする。 どうして「土日祝二輪通行禁止」なのか非常に疑問なので、平日の今日、あえて走った。

結論から申そう。
どうして???
こういうのって偏見以外の何ものでもない。 特に関西のこの付近って多いよね。 何年か前にもこの辺を走ったとき非常に不快に感じたけど再度考えさせられたなぁ。
あぁ、むかつく

進路を西へ西へと進めて12時頃、社町に来た。 ここでホームセンターに飛び込み、ねじを購入。 実は今朝、マフラーのねじが1本脱落して無くなっているのを発見したのだった。 目的のねじは無かったが、別のねじでなんとか対処してさらに西に向かった。

片上鉄道は、岡山県 JR備前片上〜柵原間を走っていた鉱石運搬を目的とした鉄道で、平成3年に廃線になった鉄道である。 その内、吉ヶ原駅にはかつての車両が保存展示されているとの情報を入手したので吉ヶ原駅跡に向かった。 県道26を走っていると、綺麗に再塗装された車両が目に飛び込んできて、そこが吉ヶ原駅跡だということがすぐにわかった。
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車両は全部で7両が展示されており、貨車等も展示されていた。 結構小さい子供なんかは喜びそうな所だけど、平日のためか、見学者はJr.を除いて数人程度。 お陰でじっくり堪能できた
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次は井笠鉄道。笠岡〜矢掛・神辺を走っていた軽便鉄道。昭和46年に全線廃線。 その内、新山駅跡には鉄道記念館があり、蒸気機関車、客車等も展示してあるとのこと。

鉄道記念館は地図にも記載されているので簡単に見つけることができた。 時は既に17:10。まずは機関車を見ようとすると、なにやら鍵がかかっている。 よく見ると、開館時間は17:00迄。
「えぇ、折角ここまで来て、金網越しでしか見られないのかぁ。」
と落胆してそこでうろうろしていると、館長の方が出てきて、わざわざ鍵を開けて中に入れてくれた(感謝)。 目的が達成されて、満足。 写真もたくさん撮れた。現像が楽しみ。
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さて、もういい加減今晩の野営地を決めなくては。 地図を見ると経ヶ丸グリーンパークキャンプ場が近い。 近くに町もあるし温泉も近くにありそうだ。早速向かう。 でも、現地に着くとそこはオートキャンプ場。 仕方なく別のキャンプ場を探す。 山間部に入った所のキャンプ場を発見。 向かった。

そのキャンプ場は、本当に山深い所にあった。 GWだし、何組かはいると思っていたキャンプ場は無人だった。 しかももでない・・・。 しかし、これから新たに探すにはもう時間が無く、ここにテントを設営した。
これから恐怖が始まる事も知らずに・・・

水が出ないのでペットボトルの水を大切に使って米を炊いて、レトルトカレーは冷たいまま食べることにする。
それにしても、いやな感じが漂っている。
先程から藪の中から
「ガサガサッ、ガサガサッ」
と音がするし、視線を感じる。狸か何かだと思うが、山奥での一人でのキャンプ。 不安が増すばかりである。 そしてご飯が炊けてカレーをかけて食べ始めてすぐであった!!!

一瞬にして目の前の景色が一変したのだ。
ブラックアウト!
懐中電灯が一瞬にして消えたのだ!
声が出なかった。硬直した。 暗闇恐怖を助長させる。

微かな物音にもびくつく。

なぜっ?今回のツーリングのために買った新品の懐中電灯がなぜ?」
「今回初めて使うのに初っぱなから故障する?」
怒り恐怖に支配されていった。

カレーの味なんかわからない。飲み込むように流し込み、食器を水洗いできないので ティッシュで拭いて、逃げ込むようにテントに入って恐怖を感じながら就寝。 あぁ〜、長い夜だった。

5月01日

恐怖の一夜は去った。
今日も良い天気だ。 しかし寒い。 夜半からの寒さは結構こたえて、着れるだけ着込んでやっと眠ることができた。 当然、朝も着膨れ状態で出発の準備をして、着込んだまま出発。

今日は、12時に関門海峡フェリー乗り場に集合なので、東城から中国道で一気に下関に向かう。 時間的に厳しいので今回も休憩はトイレ&給油のみ。 一応1時間置きに雷造氏の携帯に状況を伝言してフェリー乗り場に到着したのは 予定を少しオーバーした、12時20分頃だった。

フェリー乗り場にはまだ雷造氏の姿は無く、バイクは神戸ナンバーのXRバハが一台だけであった。

XRバハは後輪がパンクしていた。 パンク防止剤注入していたのにもかかわらず・・・。
Jr.は一応パンク修理の工具一式を持ってきているので、XRバハをその場で修理することにした。

後輪を外すまでは簡単にいったが、タイヤをリムから外すのが問題だった。 タイヤは新品らしくものすごく堅いDRセローでは何度もタイヤの交換や修理で外したことはあるけどこんなに堅いのは初めてだった。 レバーでなんとか外そうとするが全然うまく行かない。

タイヤと悪戦苦闘していると、 雷造氏が現れた。 その後、タイヤといろいろ格闘するもどうしてもうまくはずせない。 汗だくになって、悩んでいると、雷造氏が一言、
「後輪だけもってバイク屋に行ったらどうだ?」
と、言うことでJr.の荷物の上に後輪をくくりつけ、下関市内のバイク屋を探しに出かけた。

バイク屋はものの5分も走らずに見つかり、パンク修理をして頂き、フェリー乗り場に戻って、バハに取り付け修理完了
バハの方にはジュースをおごっていただき感謝
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雷造氏はどうもがあるようだ。 かなり具合が悪いらしい。 キャンプをする状態ではないらしい。走るのも辛いらしい。だからフェリーではもうグッタリしていた。

フェリーはものの15分ほどで小倉に到着。とりあえずはできるだけ九州を南下して今晩をどうするか考えることにする。

雷造氏が遂に力尽き、添田町で「もうだめだ」ということで、添田公園にて休憩。 そして公園の少し上にはちょうど野宿するのに良いところがあったので、雷造氏は「もう動きたくないのでここでキャンプする」と言った。

テントを設営、買い出しに下に降りてスーパーで買い物をし、そそくさと食事を作る。 雷造氏はかなり調子が悪く、テントから出ようとしない。 テントから顔を出し、グッタリしながらの夕食タイム。 そして、Jr.の持参した強力な薬をあげて、復活にかけることにして、 2人共早めに就寝。

5月02日

雷造氏はかなり体調が良くなったらしい。 今日は本来であれば12時に通潤橋で集合であるが、時間的に無理なので、沢水キャンプ場に集合にする。 途中、豊後森駅近くの扇形庫跡を見て、壁湯温泉まで一緒に行動。そこから別行動。 そう、壁湯温泉はあまりにもぬるすぎてJr.は我慢できず、すぐに出てしまった。

宮原(みやのはる)線は恵良〜肥後小国間を走っていた。昭和59年廃線。 2年前も見て回ったが、まだ見てないところも多々あったので、今回再度見て回ることにした。

この鉄道の注目点はアーチ橋が非常に多いこと。所々にコンクリート製のアーチ橋が 残っており、その辺を見に行くことにした。 2年前と変わらない景色が次々と現れる。 でも、一部は自転車道にでも転用しているようだった。

一通り巡って、小国町へ。買い物を済ませ南下、ミルクロードを目指す。 九州には3度来ているが、大観峰は一度も訪れたことが無かったので行ってみる。
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そこは・・・、すごいバイクの数・数・数
北海道の宗谷岬どころの話ではない。まさしく壮観の一言。 よくもまぁ集まったもんだ
景色も阿蘇を一望でき、Good!

この周辺の温泉と言えば、黒川温泉。 1200円の温泉手形を入手すれば温泉入りたい放題。 うれしい話だが、そんなに時間もないので、観光パンフをもらって1件だけ(500円)入浴してくつろいだ。

もう、向かうはキャンプ場だけ。 雷造氏は、先にキャンプ場にテントを設営してから周辺を走りに行くと言っていたのでなんの考えもなくキャンプ場に行った。

あれっ?雷造氏のテントが見当たらない・・・
ここでロドリー嬢と集合する予定でもある。下手に移動するのも収拾つかなくなると思い、花公園までは戻って携帯に伝言を入れてキャンプ場に戻った。
 いくら待てども雷造氏とロドリー嬢は現れない。 ロドリー嬢は、時間的に、キャンプ場まで来るのは難しいとは思っていたけど、雷造氏が現れないのが腑に落ちない。 一体どうしたんだ

いよいよ陽が沈みかけてきた。 懐中電灯の故障した現在、暗くなったら食事を作れない事態になってしまう。 なかば諦めの中、暗闇に支配される前に食事を急いで作る。 3人分の食材(肉、ビール)は残すわけにもいかないので、無理矢理調理して胃袋に流し込む。 それにしても・・・。 何となく「やられた」って気持ちがもやもやと残ったまま床についた。

5月03日

 明け方、バイクの排気音でうっすらと目覚めた。 いかにも大排気車であり並列4気筒のものだった。 そのバイクはDR250SHの駐車している付近に一旦止まり、暫くして走り去って行った。 内心「雷造氏では」と思ったが、眠かったので、テントから出る事は無かった。

しばし睡眠の後、出発の準備で起き、バイクに向かうとそこには・・・、 雷造氏の置き手紙があった。
「ロドリー嬢と坊中キャンプ場でキャンプをしているから電話してくれ」と。

電話はともかく(怒ってる)、一刻も早く坊中キャンプ場に向かうべく、テントを撤収。出発。 坊中キャンプ場すぐ近くまで来て電話、合流。 昨日からの不可解な事についての真相を聞く(怒ってる)。 まぁ、ここには掲載しないけど(怒ってる)

 天気予報では今晩から天候は悪化。 明日いっぱいまで大雨だそうだ。 今晩に不安を残す

雷造氏のツーリング仲間の石川氏も九州に来ているらしく、その石川氏の友人JIN氏の家が鹿児島にあるという。どうも、泊めてくれるらしい。 はじめはあまり乗り気ではなかったJr.だけど、雨中のキャンプ又は宿はあまりしたくない。 今晩をどうするかは置いといて、とにかく3人で鹿児島で石川氏と合流するべく南下した。

途中、大畑ループ線で有名なスイッチバック大畑(おこば)駅に寄った。木造駅舎がいい感じ。 雰囲気も申し分ない
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人吉ループ橋も良かった。でもできればオンロードで走りたかったなぁ。

ロドリー嬢とJr.は早くも帰りのフェリーの予約をしようと考えていたので旅行代理店のありそうな所を求めてえびの駅を目指した。 しかしそこにあったのは・・・、無人駅だった。 てっきりえびの市って位だから駅前は栄えていると考えていたのに・・・。 地方おそるべし

3人はさらに南下、途中で石川氏と連絡を取りながら進んだ。 次に目指したのは、加治木駅。ここなら何とか代理店があると思ったからだ。 石川氏との待ち合わせも姶良町あいら温泉だしすぐ近くだ。 加治木駅に向かった。

加治木駅にも代理店は無かった。しかし光明はあった。 駅員の人に何とか時刻表を借りて、長距離フェリー会社の電話番号を入手し、早速電話。 ロドリー嬢は目的の航路が取れなかったものの、保険の航路の方は確保した。 目的の航路は明日の9時からの予約なので明日に勝負する。 Jr.は一発で予約が取れた。7日の日向発〜川崎行き。 帰りを走る憂鬱が解消できた。安堵する。

1つ問題をクリヤして石川氏の待つあいら温泉を目指す。 温泉につくと既に石川氏は到着していた。 とりあえず温泉に浸かることにする。
ここでひとつ注意してほしい。
ここのサウナ要注意じゃ。

我々のような外者が軽く入れる代物ではない。 入るのであればよほど覚悟を決めなくてはならない。
雷造氏もJr.もひどい目に遭った。
なにをどう注意しなくてはいけないかを知りたい人は・・・、行って体験して下さい。

結局我々3人は石川氏の友人のJIN氏のお宅におじゃまになることになった。 いきなりの来客にも関わらず、JIN氏をはじめ家族の方々には快く迎えていただき、誠に感謝しました。そして夕食まで御馳走になってしまいました。

天気予報通り、夜からは雨が降り始めた。本当にJIN氏宅に御邪魔して良かったと思った。 食べきれないほどの御馳走布団人の暖かさを感じて就寝。

5月04日

案の定、外は大雨。 すっかりJIN氏宅でくつろいでいた。 朝食もいただき、ツーリングしているのが嘘のよう。 朝食後は石川氏がなぜか持参していた「人生ゲーム」「UNO」で楽しんでいた。

石川氏は鹿児島市内で知り合いと会う約束をしているので、我々もついていくことになった。 11時頃バスに乗るつもりであったが、時刻表を見誤り、乗り過ごしてしまい、30分ほど後のバスに乗り込み鹿児島市内に(ツーリングかな、これ?)。

天文館で待ち合わせていた、釈迦堂嬢と合流。昼食&茶店で談義。 初めて会ったのだがいやはやよくしゃべるしゃべる。 もう、Jr.は圧倒されっぱなし・・・。おもしろい方(失礼)です。

茶店で盛り上がっている中、ふと窓からが差し込んで来た。 先程までの大雨が嘘のように止んでいて、黒い雲が立ちこめてはいるものの、 陽の光が雲の隙間から差し込んでくる。

茶店を後にした我々は、バスの待ち時間が30分ほどあったので、市内観光と称して、西郷さんの銅像を見学。 東京 上野の西郷さんとあまりに違っているのに驚きながら記念撮影。 時間が迫っているのでバス停に戻る。

「あれっ?バスの時間を間違えた。」 JIN氏、14時と午後4時を勘違い。よくある間違いにみんなもなぜかにっこり。 バスで鹿児島駅まで行って、JRで帰ることにした。 バス停で釈迦堂嬢とはお別れ。また会いましょう

JIN氏宅に帰宅し、 夕方ではあるが雨も上がっているので近くのキャンプ場に向かうべく出発の準備にかかる。 夕食にとおにぎり等をいただいて(ありがたや)、家の前でみんなで記念撮影。 家族のみなさんにお礼をして、出発。

キャンプ場は地図上ではすぐなのになかなか見つからなかったが何とか発見。 大雨の後ということもあり、誰もいない。 東屋を宴会場にして、周囲の芝生に各々テントを設営。 JIN氏、石川氏とJr.の3人でお酒の買い出しに出る。 コンビニで買い込んでキャンプ場に戻る。JIN氏とはコンビニでお別れ。 餞別に花火を頂く。
本当にお世話になりました

石川氏がいろいろなアイテムを駆使して、宴会を盛り上げる(料理のこと)。 JIN氏から頂いた花火も雨上がりの澄んだ夜空を彩り、気分を盛り上げた。 ロドリー嬢とJr.は途中結構睡魔に襲われたが、なんだかんだと1時過ぎまで宴会は続き、 さすがにロドリー嬢とJr.はお先に就寝。雨上がりの星空がやけに綺麗な夜だった。

5月05日

ロドリー嬢がいち早く起床。ロドリー嬢は今日の志布志発神戸行きのフェリーで帰るので、今日が九州最終日。 日南海岸を走りたいから、 高速で一旦宮崎まで北上して、日南海岸を南下して志布志に行くそうだ。 出発前に記念撮影をしてお別れ。
また関西方面に行くとき一緒にツーリングしようね

Jr.もみんなとお別れして単独走行。 大隅線廃線跡を眺めながら錦江湾沿いを走り、桜島をちょこっと覗いて、今日のメイン、内之浦町の鹿児島宇宙空間観測所に向かった。 途中、通行止めで大幅に遅れたものの、何とか到着。

鹿児島宇宙空間観測所は非常に広い施設なので、バイクで見て回れる。しかも無料で。 ロケット基地跡なんかは、壮観の一言。 宇宙へのロマンをかき立てられる。 ロケットも実物が展示されていてなかなかですよぅ。必見です。 ロケットの横にGPZ900辺りを置いたらさながら「トップガン」の構図みたい。
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さて、この後は、都井岬に向かうことにした。 あまり都井岬自体には興味があったわけではないが、 今日別れた雷造氏もロドリー嬢も行くと言っていたので行ってみることにした。
そしたら・・・、 会っちゃいましたよ、ロドリー嬢と。 会ったと言っても走っていてすれ違っただけなんだけど、お互い気が付いて 思わず振り返っちゃいました。

都井岬ってお金取るのね。地図を全然見てなかったので気付かなかった。 馬がそこらじゅうにいたが、下北半島尻屋崎の方が迫力ある感じだった。
結局、さっさと切り上げて、海岸沿いを北上する事にした。

都井岬を出発したのが15:45頃、もうそろそろ今晩のキャンプ地を決めなくてはならない。 とは言ってもこの周辺には良さそうなキャンプ場が見つからない。 そんなとき、ふと雷造氏の発言を思い出した。
「今日はえびの高原のキャンプ場に泊まる予定」と言った事を。 そういや、今回えびの高原に行きたかったのだが、まだ行っていない。 地図を見ればかなり無理があるけどいけない距離じゃないし・・・。 結局、都城〜小林までは高速を使ってえびの高原キャンプ場に着いたのは19時頃になった。

まぁ、あまり期待はしていなかったのだが、なんと雷造氏はいた。 正直ちょっとほっとした気持ちだった。 雷造氏も
「ソロになったら急に寂しくなった」と言っておった。

Jr.はテント設営後、キャンプ場備え付けの温泉で今日の疲れを癒し、 簡単ではあるが夕食を作って、雷造氏とささやかな宴会をした。 一般的なGW最終日とあって、キャンパーの少なくなったキャンプ場は 落ち着いた雰囲気を演出していた・・・

5月06日

雷造氏は、高千穂峰に登る為、早朝に身支度を整え出発した。 Jr.はえびの周辺を探索するつもりで準備を整え、7:40頃出発。

軽い気持ちで、賽の河原を散策していると、 ふと「韓国(からくに)岳まで1.7km」の看板が目に入った。 見上げると目の前にそびえる韓国岳はそんなに遠く感じなかった。
「ちょっと登ってみるか」
本当に軽い気持ちだった。
まぁ、登山も久しくしてないし、昨日雷造氏も登ってみたい山の一つに挙げていたなぁ。 ってな事で登山急遽決定。登り始める。

始めは石ころゴロゴロの急坂、途中からは景色も眺めながらの登り道。 とは言っても、片道約50分の行程。 あっと言う間に登頂。
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霧島連山最高峰とあって景色は最高
雷造氏が登っているだろう高千穂峰も見渡せる。大浪池も綺麗だ。
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すばらしい景色に疲れも吹っ飛びます。

下山の足取りも軽く、あっと言う間に駐車場まで戻って来て、休憩。
次に霧島神宮を目指す。 走り始めてすぐ、反対側から雷造氏が登場。 お互いの登山の話を少ししてそれぞれのツーリングを開始。

霧島神宮は、非常に綺麗な所だった。あと、GW明けと言うこともあってか、観光客も少なく落ち着いて見学できた。

さて、霧島温泉郷に「山の城温泉」なるものがある。 地図にもお薦めとして記載されてはいる。 昨日、雷造氏も山の城温泉を目指したが林道走行&道が不明瞭との理由で断念した温泉。 そうなればもちろん挑戦しますよ、Jr.は。 幸いか、今回の旅の共はDR250SH林道全然OK!ですよ。 ってなわけで、挑戦じゃぁ

本当に迷った。「これだ!」と思った道は、やがて獣道に・・・。
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何度もそんなのを繰り返して周辺を彷徨って1時間かかってやっと山の城温泉を発見!
河原に吹き出す自然の温泉。 川の水を調整して自分だけの湯船でのんびり。
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あぁ、極楽極楽

先客の家族連れがいるがお構いなしに温泉に浸かる。
天気もサイコー、温泉もサイコー
今回DR250SHで来て、 唯一良かったと心の底から感じた瞬間であった

昼食は久しぶりに地元の料理が食べたいと考えたJr.は、栗野岳温泉に向かった。 地図によれば、鳥の地獄蒸しがおいしいらしいのでそれを目指して走る。
温泉宿に到着し、聞いてみると、休憩のお部屋を取らないとダメとの事。 泣く泣く諦め温泉だけ入って、出発。

14時とまだまだ早い時間であったが、もう今日のキャンプ地は決めていた。 人吉市のキャンプ場。温泉に近く、お店もすぐにあって買い物にも事欠かない。 しかも地図によればこの付近では破格の低料金とくれば文句無いでしょう。 でも、さすがにキャンプを始めるにはまだ早すぎるので地図を眺めていると気になる所を2カ所見つけた。
1つは、R447添いの真幸(まさき)駅。 地図でよ〜っく見ると、この駅もスイッチバックの駅みたいだ。 おもわず心が動く。
そしてもう1つは、R267の久七峠。 どうも峠には立派な峠の標柱があるらしい。
よって、R447→R268→R267で人吉に行くことにした。

まさき駅木造駅舎趣のある心地よい駅であった。
思った通りスイッチバックの駅でちょうど列車も来て、スイッチバックを実感できた。 ちょっと感動していると、駅にミゼットが入ってきた。 列車を見送った後、バイクに戻ると、ミゼットの運転手の人が声をかけてきた。
彼も、バイク乗り(DT50)で雑誌「BACK OFF」 企画の林道祭りにも参加した事があるそうだ。 DR250SHに貼ってある「BACK OFF FORESTER」のステッカーを見てつい声をかけたみたいだった。彼とはこの周辺の話とか雑誌の話とかいろいろ話して、お別れした。

R267大口付近では山野線廃線跡をちらっと覗いて、久七峠を目指した。 それにしてもこの道、国道の看板が妙に錆びついていて、ボロボロの看板が多い。 車の通りも少なく快適に距離を稼いで峠に到着。 墓石みたいな峠の標柱を記念撮影して満足気分で人吉へ。

キャンプ場は非常に綺麗なのだが本当に寂しい。 他にキャンプしているのは、KLX250とCB750FとXRバハとJr.の4人だけ。 Jr.はテント設営後、近くの温泉でくつろぎ、 隣の大型ショッピングセンターで食材&ビールを買い込んでキャンプ場に戻った。 戻ると、他の3人は出かけていたので、一人テーブルで調理。

食事が出来上がった頃、どこからともなく1匹の野良犬?が現れた。 とはいっても、小型犬でかわいー系の犬なので恐れることは無かった。
しかしこの犬、人からものをもらうための知恵を持っているみたいで、かわいい仕草をしたり、お座りしてみたり、つぶらな瞳で訴えかけてくる。 なんとなく罪悪感を感じる。 「君に挙げるだけの余分は無いんだよ」と言っても、そんなの通じない。 少し、もの悲しそうにこちらを見つめる。 こんなに罪悪感に駆られた夕食は初めてだ。
結局、暫くしてどこかへ行ってしまったのだが、ほっとしたのもつかの間だった。

3人が帰ってきて、宴会になった頃、今度は野良猫?が現れた。
こちらの猫も先程の犬と同様、なかなかの知恵者だった。 ことごとく、足元にすり寄ってきて、泣くのである。それもかわいく。
これにはJr.もヘロヘロ?
猫と戯れて夜の一時を過ごす。最後にデザートをちょっとだけ与えてお別れ、就寝。

5月07日

九州最終日の今日も天気は絶好調。 軽く朝食を済ませて撤収準備。 昨晩の野良猫は今日も朝からおねだりをする。 テントを乾かしている暇な時間を猫とじゃれついて過ごす。

今日の目的は幾つかあるが、まず興味のあった五木村を目指す。 「五木の子守歌」もそうだが、 ダムに沈むという事が地図に書いてあったので行きたくなったのだ。
去年も、ダムに沈む岐阜県の旧徳山村を訪れたことがあったし、仕事上、ダムとは縁があるのでいろいろ掻き立てられた。

R445はかなりの部分がダム建設のためか、 村中心部付近までの道が改修されていて、非常に走りやすい。 生憎その先は、工事による時間制限があったので迂回して、大通峠→子別峠→二本杉峠を通って再びR445に戻った。
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次に向かったのは霊台橋。2年前も訪れたのだが、その時には知らなかったこの橋の実体を確認するために向かった。 その実体とは・・・、霊台橋の甲佐町側には森林鉄道(内大臣本線)が以前走っていて、 霊台橋にはその森林鉄道のトンネルが残っているそうだ。

トンネルは見つけることはできたが、国道橋側は埋められていて、通り抜けられない。 そのかわり、甲佐町側には廃線跡らしき小道が続いていたのを少し探索できて満足。

次に内大臣橋を目指す。 どんな橋か知らないまま行ったのだが、途中通行止めが多くて到着するまで散々迷った。
橋はなかなか綺麗な橋で、高さに圧倒される。本当ならこの橋の下には、先程の森林鉄道の廃線跡があるのだが、時間もないし情報不足だったので断念。
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最後の目的の高千穂峡を目指す。 内大臣橋からR218に出るのにも散々迷ったが、地元の方に道を尋ねて何とか脱出に成功。一路高千穂峡へ。
高千穂峡でのお目当ては「真名井の滝」
色々な本で見て以前から行って見たかった所。
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真名井の滝自体は非常に良かった。 景色の中に貸しボートが無かったら、本当に良かったのだが。 真名井の滝以外はあまり感激できる所が見つからないまま、高千穂峡を後にした。

さて、高千穂のすぐ上には天岩戸神社がある。 神話の世界に思いを馳せ、向かった。とは言え、天岩戸について、ほとんど知っている事は無く、天岩戸で思い出すのは 某「うる○やつら」での話くらい(それはちがうぞ、おいおい)。

天岩戸神社は立派な神社であった。 驚いたのは、 天岩戸への拝礼は、神社の方の付き添いの下、天岩戸に関する神話を交えての厳粛な参拝だった。 だから、あまり事を知らないJr.でも非常に有意義であった。

さぁ、もうそろそろ日向に向かいたいが、最後に高千穂線未成区間の廃線?跡の一部を見て回った。

もう後はひたすら日向を目指す。
フェリーでの食料の買い込み、本(OUTRIDER,BACKOFF)の購入。 準備完了ってな感じで日向の細島港に到着。
乗船手続きを済ませると、バイク乗船まで90分ほど余裕があるので、 九州を離れる前にと、日向岬米ノ山を見に行った。 米ノ山からの日向の夜景結構綺麗満足満足
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フェリーには20時頃乗船。 早速ビール片手に夕食。あっと言う間に眠りについた。

5月08日

朝8時からお風呂に入れるので、8時に早速お風呂へ。 昨日までの疲れを癒しながら湯船につかって太平洋を眺める。

朝食はやっぱりビール片手に、太平洋を眺めながら。
朝食後、やっぱりビール片手に、昨日買った「OUTRIDER」「BACKOFF」を太平洋をガラス越しに見ながら読む。
こうやっている自分が非常に贅沢に感じられたフェリーでの一時であった。

フェリーは夕方16時過ぎに川崎港に到着。 今回、関東の地図を持ってきてなかったので、R15に出るまでの行き方がわからず、前を走っているバイクに付いていき、知っている道まで何とかたどり着き、帰路を急いだ。

18:30頃、無事帰宅。長いようで短かった10日間のツーリングが終わった。

え〜っと、結局TDM850のE/Gがかからなかった原因は・・・、バッテリーでした(トホホ)。 恥ずかしい限りです。
ツーリングは、10日間で合羽を着たのが初日だけという、 本当に嘘みたいに天候に恵まれたツーリングとなりました。 こんなに天候に恵まれたのは初めてではないかと思います。


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