槍ヶ岳
(平成8年8月19日−22日)
文章D.

今回の参加者
ためちゃん
AT
村ちゃん
赤ちゃん
D.
計5名

8月19日
○殺生ヒュッテへ

行程
都庁駐車場23:00(19日)-上高地6:30(20日)-徳沢−横尾−槍沢ロッジ−殺生ヒュッテ14:30

深夜の都庁駐車場に集合、おなじみのさわやか信州号の御世話になる。(これで4回目でしょうか?)
今回の目的地は槍ヶ岳
リハビリ登山として富士山登山をおこない準備は万全。今回から静岡の赤ちゃんがメンバーに加わり5名に
赤ちゃんはいままで高山病にかかりやすく富士登山を2回リタイアしたことがありましたが昨年3度目の挑戦で
高山病を克服し富士山の絶頂を踏みました。(ぱちぱち)

上高地6:00着昨年通った逆ルートを横尾まで歩く。
明神、昨年泊まった徳沢をすぎ横尾へ、道も広くほとんど平らで登山前のウオーミングアップ感覚、快調・快調
やがて横尾に到着、涸沢への道を分け槍沢沿いの道へ、ここから道がせまくなり登山道の様子が伺えるが、あいかわらず傾斜のない河原沿いの道。しばらくして槍見河原へでるが、どこが槍ヶ岳なのか確認できずそのまま通過・・・
吊橋をわたり傾斜が出てきて樹林帯にはいり槍沢ロッジへ、ここまでで約4時間まずまずでしょうか?
小休止のあと、再び登りはじめる、しばらくゆくと急に視界が開けて広い河原と深い谷を見渡せるところにでる。遥か彼方で谷が左側に回りこんでいる。
槍沢小屋から本格的な登山が始まったようである。周りは花畑で眺めが良いのだが、肝心の槍が見えない・・・大曲をすぎ槍が拝めると思ったが、目の前には氷河地形の名残のモレーン台地が壁のように立ちはだかる。
壁の斜面に取り付き天狗原への分岐の少し前で昼食をとる。昼食は村ちゃんが常念岳登山で一口もらった太巻、今年は村ちゃんにたのんで買ってきてもらった。それなりに量があったが、ぺろりと平らげてしまった。もう一本食べられたかな?大休止のあと登山再開、御花畑のあいだをジグザグに台地を登って行く。
上高地から結構あるいたこともあって、疲れた足にはかなりきつい登りだ、初見参の赤ちゃんもさきほどから足を気にしている様子。
しばらくして途中清水が沸いている個所にでる。沸いているというより穴から水が噴出している。飲むと冷たくて美味い。合戦尾根よりこちらが上かな?
台地を登りようやく槍が姿をあらわした。天に突き刺す槍の穂先・・・そのような印象でしょうか
槍沢の最後部に槍ヶ岳山荘が望めるがまだまだのようだ。ごろごろとした岩の道を遥か上方の槍を見つめながら高度を上げる。空気も薄く疲労もピークに達し結構きつい、しばらくして坊主岩屋をすぎさらに高度を上げる。
少し右に目をやると殺生ヒュッテと「生ビールあります」ののぼりが立っている。
先ほどまで晴天だったが、いつの間にか黒い雲が頭上にあり大粒の雨が・・・慌てて雨具を着ることに。
ここで槍ヶ岳山荘までではなく、予定を殺生ヒュッテに変更することにした。ところが殺生ヒュッテに着く少し前に雨は上がり、また青空が・・・とおり雨だったようです。
ここまできたら。「生ビールあります」の魅力には勝てず少し早いが殺生ヒュッテ着14:30
きけば赤ちゃんの足も限界だったとの事、予定より少し下だがあす挽回できるでしょう。
布団は一人1枚。お盆すぎということもあって結構すいている。(満足満足)
早速ヒュッテ前のベンチで宴会を開始。気分よく2杯ものんでしまったが、疲労&空気が薄いせいで
悪酔してしまった。夕食まで気持ち悪いので仮眠をとる。
夕食後星空鑑賞のため屋外にでてビデオカメラで撮影を試みるが、光が弱くてピントが定まらず失敗。
天の川を撮るのは難しいですね。

○槍ヶ岳へ

8月21日
行程
殺生ヒュッテ6:30−槍ヶ岳山荘7:30−槍ヶ岳8:00−槍ヶ岳山荘9:00−槍平小屋−白出山荘−新穂高温泉14:50−福地温泉

朝食前、朝日を撮ろうとしたが、ここは谷の中腹。太陽は東鎌尾根の方から上がったようで、
ヒュッテからご来光は拝めませんでした。しかし赤色に染まる槍の穂先は眺めることができました。
朝食のあと、岩の道を槍ヶ岳山荘へ、ここで荷物をおき槍の穂先の往復をする。
ここまでは体力勝負でしたが、穂先は岩稜地帯、高度感もあり岩場の技術が多少なりとも必要と感じられました。
もちろん危険個所には鎖・梯子・ピンなど、いたせりつくせりでしたが、山頂の梯子を上りきるまでは緊張の連続でした。
そういえば殺生ヒュッテの落書き帳に「これほど怖い山頂は初めてです」とあったっけ。
最後の梯子を上りきり槍ヶ岳の絶頂へ、頂上は狭いが人が少なく 思う存分眺めを堪能しまた。
北アルプス初見参の赤ちゃんは岩場に苦労していたみたいだが、全員無事に登頂しました。ためちゃん曰く「やりー(槍)」:一同沈黙・・・
大休止のあと下りにかかる。赤ちゃんは下りの岩場でも苦労しているみたいだが、村ちゃんしっかりサポートしている。
槍ヶ岳山荘まで戻って一安心。ずいぶんゆっくりしたので時刻は9:00、
小休止のあとおじさんが今日はどこまで?と尋ねたので新穂高温泉までと応えると15:00までは無理と言う。でも自分たちのペースなら大丈夫でしょう。(頑張るぞ!)
すこし遅くなったが下山を開始する。飛騨乗越で右に折れ氷河地形の中をジグザグに高度を下げる。
足のつま先が痛くなるような傾斜だ。(登りに使ったら大変そう)谷が左に折れ西鎌尾根への分岐を過ぎる頃には樹林帯の中へ、しばらくして槍平小屋着。少し早めだがここで昼食をとる。ここからは傾斜はそれほどでもないが、なにせ距離が結構あった。滝谷出合を通過 結構なペースで白出小屋着、ここで登山道はおしまい林道歩きとなる。白出小屋で奥穂高山荘から、奥穂高に登頂後ここまで下りてきたパーティーがいた。むこうもかなりのハイペースで歩いていたようだ。
林道歩きは単調で疲労も限界に近かった。それでも14:50には新穂高着(15:00前に着いたぞー)
2000m下ってきたせいか、足がガクガクして少々痛む。
バスターミナルわきの無料の温泉に浸かり汗を流す。無料の温泉とは嬉しい限りここは湯量が豊富なのでしょうか?
新穂高からバスで福地温泉へ今晩は福地温泉の福地館に宿泊。
料理も美味しく大満足、温泉で足のマッサージをするが筋肉痛で痛い、特に階段の上り下りは結構応えた。
その夜、近くの広場で「へんべとり」を鑑賞する。獅子舞が悪い「へんべ」(へび)を懲らしめる舞との事。結構楽しめました。

8月22日
翌日筋肉痛はもっと酷くなり階段の上り下りにはうめき声がでそうなくらいだ。(湿布もってくれば良かった・・・)
帰路は平湯温泉まで路線バス、平湯温泉から会員制バスで松本へ。
今回の山行きは、いままで眺めることしか出来なかった槍の穂先に立てたことが至福の喜びでした。

後日談、山から下りてきたあと風邪をひいたので葛根湯を飲んで寝たところ翌朝には筋肉痛がとれていました。
葛根湯の効用に「筋肉痛」とあり納得しました。(以降葛根湯は山の常備薬に)

温泉情報
【新穂高温泉】
単純硫化水素泉
新穂高バスターミナルそば無料温泉あり

【福地温泉】
単純泉
福地館
 

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