「イノセンス」の予習のために買ってみました.買って損はしないはずなので. 現在日テレの深夜にやってる「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」は見てるんだ けど終わるのはまだ先だし,映画とのつながりがイマイチよくわからないし.
押井守というと,まともに見たのは「BLOOD」「人狼」後は「MAROKO 麿子」「トワイライトQ2 迷宮物件FILE 538」かな.「AVALON」は微妙に眠って たし,「ケルベロス 地獄の番犬」はほとんど眠ってたし.
「うる星やつら」や「攻殻機動隊」,「パトレイバー」といった,初期の代表作 は見てなかったんですね.
さて,本編から見てみましょうか.
「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」.西暦2029年.義体という作り物の体が当 り前の時代.公安9課の草薙素子もほぼ全身が義体であるが,ただの義体使いで はなく電脳使いでもあり,その能力をフルに利用して犯人の捜索にあたる.しか し,「人形使い」と呼ばれる犯人を追ううちに,自分の存在に不安を感じてしまう.
うーん,あらすじとしてちょっと間違ってるような気がしなくもないが,うまく まとめられない.というか,説明しないといけない語句が多いのです.
原作は士郎正宗によるマンガ.映画は押井守の名前を世界に広めましたが,この 世界観というのは原作に負うところが大きいような気がします.でも,アニメー ションの技術としてはたしかに革新的な部分が多い.
いわゆる,キャラクターの動きのレンダリングの簡略化のためにコンピュータを 使うのではなく,あくまでも表現技術(カメラワーク)の制限を打破する目的の使 いかたというのがいい.
特典映像を見て,なるほど,パースが一番問題なのかということに納得.たしか に.実写ならパンするだけだ.でもズームに関しての解像度についてはマットペ インティングについても似たような限界があると思うのだが,どうなんだろう.
「マトリックス」に影響を与えたというのは有名な話ですが,付録のパンフによ ると,「フィフス・エレメント」にも影響を与えているとのこと.いわれてみれ ば構図は一緒.で,これをみた後だと「マトリックス」の映像はパクリまくりな のがよくわかる.
タイトルバックのカスケードもここからだったんですね.だからカナ文字裏返し なのか,というあたりも勝手に納得.
近未来のビジュアルって,手塚治虫的未来と,看板沢山「ブレード・ランナー」 的未来に大別できると思う.
で,今テレビでやってるのはこれより前の話ということになるんですよね?
ともかく前提となる話はわかった.これで「イノセンス」予告編も理解できたぞ.
監督・押井守
声の出演・田中敦子,大塚明夫,山寺宏一,仲野裕,他
講談社・バンダイビジュアル・MANGA ENTERTAINMENT,1995年作品,本編123分.
DOLBY DIGITAL(日本語/英語),日本語/英語 字幕,ビスタ/スタンダード
バンダイビジュアル株式会社,BCBA-1782