QJYつうしん26号
休日は山にいます
黄水仙の咲きみだれる温泉街道を行く 国道186号/佐伯町〜筒賀村(広島県西部)
朝ならすいてる西広島バイパス
決まったドライブコースを知っていると、走行は安全だし、帰りの時刻も予想が出来る。もちろん自然の変化を理解するには自分のフィールドを持って出掛ける「定点観察」が一番だ。理解がたやすければ貴方の自然理解度指数はアップすること間違いなし。
己斐から西広島バイパスを廿日市の宮内交差点で右折し佐伯町へ向かう。
広島はもともと温泉の数は少ない。少ない中で大部分がこの地域に集まっている。
佐伯町〜羅漢渓谷
昔なら、のうが高原の展望の良い温泉も紹介したかったがこれも時代の流れ、今は無い。 盛りの過ぎた名物のシダレザクラのある場所を過ぎ佐伯町へ入る。
余談だが広島はシダレザクラを庭に植えている家が多いので有名。普通はシダレルは忌み嫌われ、余り歓迎されないので庭には植えない。この細かく考えないところが広島人気質。
明石峠を上がるとなんとこの時期に桜が満開だ。来年の国体のマスコット咲ちゃんの像が登山の装いで歓迎してくれる。
国民宿舎岩倉ロッジは外観が改装され奇麗になったようだ。ここも桜が満開。平和公園の桜よりだいたい十日遅れるからここが海岸より相当高地であることを分かって欲しい。
ちょっと山に入ってみると、紫色のコバノミツバツツジが咲いている、シュンランも多い。タチツボスミレやシハイスミレも。
半日で帰るならここから20分「万古渓」もお薦め。大滝の手前のヤブウツギが満開になる梅雨前あたりが最高のシーズン。
桜吹雪のうどんやさん
R186はこの季節の風物詩コウヤミズキが薄黄色の房を枝先につけて満開だ。今年はやや少ないが地味なキブシを明るい色彩で凌駕する。
羅漢渓谷と呼ばれるこの川沿いのルートは気持ち良いドライブウェーだ。喫茶店もどことなく風情がある。ここに桜の名所となっているうどん屋「小瀬川温泉」がある。宴会もできるし食事も可。いつもたくさんのお客さん。
そして桜が満開、最高の時期である。最高の時期とは散り始めの頃。桜吹雪が始まった。
羅漢温泉
さらに車を走らせるとスナック喫茶羅漢荘の看板、羅漢温泉がある。水を自由に持ち帰らせてくれるのと自慢の湧き清水で入れたおいしいコーヒーが売り物。昼間から風呂に入るとリラックスするものだが特にここは浴槽から渓谷の新緑の美しさに見惚れながら入る事が出来る。
湯舟に浸かると体中に細かな泡がつく。炭酸が多いのだろう。料金も安く、温泉らしさは
抜群。 すぐ先に町が経営する「道の駅」スパ羅漢が完成した。出来たばかりで、入浴していないが、渓谷を見ながらの休憩が出来るようになっている。
ラッパ水仙の吉和村
R186をさらに東進すると、左羅漢高原の看板。もっと進むと左冠高原。
そして吉和村に入ると道路の左右に否が応でも目に入る物が有る。黄色いラッパズイセンがこの先ずっと続くのだ。
たんぼの畦に植えたラッパズイセンで名前を書いているニシムラさん家を過ぎると、右魅惑の里の看板に従う。
入り口の奇妙なモニュメントの前が駐車場。
出来立ての公園なのでどうしても人工の構造物が目立つが、ナツツバキが多く植えられ、ハーブ園に向かう山道にニシキゴロモ(シソ科)の控えめな花がたくさんあった。ラベンダーを中心に多くの種類が植えてある。
広さもあり整備が進むと本当の魅惑の里になる日も近い。
昼食は明るい林の中にベンチが置かれている所から渓流を眺めてとることにしよう。鳥も近くまでやってくる。青い羽が奇麗なカケス、地面に降りて虫をさがすツグミ。流れに降りてみるとダイモンジソウの若い葉がたくさん見つかった。
昼間入れてくれない温泉
温泉ブームなのに昼間の客はどうやらシャットアウトなのが今通り過ぎた潮原温泉。ここの経営者の同級生という知人に「何とか言っといて。」と、頼んでは見たが、どうなるか。
冠山の入り口として、知らない人は無い。
昼間入れる温泉の入浴料
温泉名
|
料金 |
備考 |
岩倉ロッジ |
300 |
改装された国民宿舎 |
小瀬川温泉 |
350 |
花見、うどん、風呂 |
喫茶店、羅漢荘 |
300 |
お薦めbP、穴場 |
スパ羅漢 |
800 |
4月オープンの道の駅 |
魅惑の里 |
800 |
閑散期料金あり\650- |
クヴェーレ吉和 |
1600 |
クアハウス、宿泊可 |
高齢者福祉センタ- |
300 |
お薦めbQ、奇麗格安 |
グリーンスパ筒賀 |
650 |
昨日オープン、宿泊可 |
やっぱりここ、もみのき森林公園
吉和村と言えば何と言ってももみのき森林公園。宿泊可能だから風呂にも入れそうだが、キャンプ客でさえ入れてくれない。外来者はとんでもない。
そこで吉和村に今、クアガーデンとして売り出し中の女鹿平温泉を訪ねてみた。4万5千年前の巨木をニュージーランドから取り寄せ、風呂桶とした事で話題になったクヴェーレ吉和。隣接してジューケンが美術館を建設中。
新しい建物だがさっそくツバメが巣作りを始めていた。駐車場に植えられたサクラはこれから開花という状態。
今回はパンフレットを戴くのみ。
筒賀から戸河内へ
当たり前のように道路の両側にあった黄色いラッパズイセンが見えなくなった、筒賀村へ入った。巨大イチョウはここのシンボル。
売り物は龍頭峡、交流の森から天上山へのハイキングコースは人気がある。そして誰もが持帰り用のボトルに湧き水を詰めている。7月には宿泊施設の「龍頭ハウス」が出来る。
さてその龍頭峡の入り口には筒賀村の高齢者生活福祉センターがある。実は知る人ぞ知る奇麗な温泉、若い人でも利用可能、安さが一番。
昨日オープンの温泉だ
本日温泉特集の最後を飾るのは昨日オープンしたばかりのグリーンスパ筒賀。少し戸河内インターよりに車を走らせると、左手山の上にある、宿泊も出来る景色の良い施設。
結局今日はここに入る事にしよう。
入浴料と設備を比較すると、高齢者福祉センターのほうがコストパフォーマンスに優る。サウナでもついているのかと思ったが、設備は変わらない。
平木輝夫氏のノートより
竹や笹に実のなる年は飢饉
竹の実なれば凶年
竹の花咲けば世の中が悪い
竹の花は60年め咲く
その2 広島県の巻
県木、県花…ともにモミジ(カエデ科)
県内にモミジの名所が多い。もちろん秋の紅 葉の名所であるが若葉の頃、同時に花の時期で もある。宮島、三段峡、帝釈峡など
県鳥…アビ(アビ科)
冬の渡りの海鳥で伝統漁法アビ漁で有名