海外の生涯学習

生涯学習や生涯教育という概念はもともと海外(ユネスコ)で誕生し、日本に輸入されたものです。 現在では日本にも定着したかに思えますが、「生涯学習」という言葉だけで、体制はまだまだ海外に及ぶもの ではありません。いくつかの例をあげますので日本と比較してみてください。 
アメリカの生涯学習

先進国アメリカは生涯学習においても進んでいます。アメリカにおける生涯学習の中心は「コミュニティー カレッジ」です。コミュニティーカレッジとは、2年制の公立の短大です。目的が地域住民の活性化である ため納税者には「無償」で開講されています。大学には年齢を問わず多くの市民が通います。まさに「学びたい 時に学びたいことを学ぶ」という理念が実施されているといってよいのではないでしょうか。短大卒業後は4年制 の大学に通うことも可能です。
アメリカでは通信教育による学習も盛んに行われています。大学数も日本の比になりませんし、大学院も設置 されています。最近はインターネットを利用しての遠隔授業も出来るようになりました。

イギリスの生涯学習

イギリスには日本の「放送大学」の規範になった「OPEN UNIVERSITY」があります。10万人 を上回る学生が学んでいます。学生のほとんどが職を有する社会人で、テレビやラジオを通じて学習しています。 このほかにも、資格取得が目的の「継続教育」なる生涯学習も行われています。

スウェーデンの生涯学習

高い税金で知られるスウェーデンは福祉国家ゆえに生涯学習にも力を入れています。多くの国民は 「25ー4制度」という入学資格を利用して生涯学習をしています。「25ー4」とは、25歳以上で 、4年以上主婦業を含めて何らかの職に就いている者に与える入学資格です。この制度がある為に、スウェーデン には「受験戦争」や「偏差値競争」がありません。競い合って大学に入ることはなく、学びたい時に入学 すればよいからです。


世界にはまだまだたくさんの「生涯学習」の盛んな国があります。まずは3国を紹介しました。