時間(とき)2
(2) 社員旅行
ある晴れた連休の1日目。これこそ、旅行日和であった。英次はいつものように目が覚めた。旅行だから といって特別早く起きるということもしない。準備は前の日からしていたので、慌てる必要もないのだ。 いつもの電車に乗って、集合場所についた。それでもお釣りがくるくらい早くに着いていたのだ。しかし、 その英次より早く着いていた人物がいた。香織である。 「木根さ〜ん」 香織は周りの視線も気にしないで、英次に大きく手を振っていた。
1999年作 SUGAR F