ヴィジャナガル王国はイスラム勢力の脅威に対抗すべく結集されたヒンドゥー連合国。
14世紀から16世紀にかけて南インド全域に繁栄を極めた。
その都だったのがハンピ。
現在そこにあるのは小さな村。
バナナとサトウキビ畑に囲まれた静かな村だ。
点在する朽ち果てた遺跡が辛うじて当時の繁栄を偲ばせる。
ちいさなリスの姿。
吹き抜ける風の音。
太陽が顔を出し、鳥たちが一斉にさえずり始める。
近くを流れる川まで歩き沐浴を眺め、屋台のチャイを飲む。
路地は掃き清められ、
女性によりコーラムと呼ばれる吉祥模様が描かれる。
コーラムとはタミル語で「美、形創る、遊ぶ」を意味するという。
この模様は日の出と共に家の入り口を飾るために描かれる。
顔料は磨り潰された米の粉。
小さな生き物が食べることも出来る。
全ての命を尊ぶという気持ちが込められている。
またこの模様に魅了されて恵をもたらす神々がやってくるとも言われている。