にいさん、おばあはこうやって来てくれて嬉しいさあ。
おばあの豆腐食べてもらえたらそれだけで嬉しいさあ。
違う、違う。
おばあの方がもらったんだよ。
にいさんから徳をもらったんだよ。
ありがとーねー。
来てくれて。
また来てね。
絶対だよ。
そんなのダメさー。
おばあ死んでしまうよ。
74なんだよ。
そうだね。
頑張って生きないとね。
にいさん来るまで、豆腐作ってないとね。
また会おうね。
連絡してね。
わざわざ返しに来てくれたんだね。
こんなお金使って。
いいのに。
でも、嬉しいよ。
おばあは嬉しい。
にいさん、もう、敬語使わんよ。
にーにー。
また来るんだよ。
連絡するんだよ。
にーにー。
ありがとーねー。
おばあの豆腐食べてくれて。
おばあ嬉しいさあ。
にーにー、おばあは嬉しいさあ。
また来るんだよ。
絶対だよ。
シゲおばあ。
元気ですか。
元気に島豆腐、作ってますか。
あの日のこと、覚えていますか。
俺は、良く覚えてます。
おばあの話し方も
おばあの大きさも
おばあの優しさも
おばあのあったかい豆腐も
海水で作る素朴なおいしさも
自転車で元気に配達してることも
ポリタンクひょいと持ち上げるくらい、がんじゅーなことも
でっかいジューシー6つも持たせてくれたことも
俺は、良く覚えています。
あの時、次に会えるのは5年後と言いましたが、
ずっとずっともっともっと元気でいて下さいね。
必ずおばあの豆腐食べにゆきますから。
世界を歩いて大きくなって、おばあに会いにゆきますから。
ずっと元気でいて下さいね。
2003年12月11日 多良間島