オキナワ入植50周年。


2004年8月15日。


オキナワを離れる。


この日、オキナワにいたのは、ほんの30分だった。


先ほど、走ってきたばかりの、まっすぐな道を時速140キロで戻る。




この4日間、終始ちぐはぐな時間だった。


何でこんなことが起こるのだろう。


何でこんなことになってしまうのだろう。


そんなことを何度も思った。


風は吹かなかった。




オキナワは沖縄ではない。


オキナワは日本ではない。


オキナワはオキナワだ。


当然だ。




サトウキビ畑が後ろに吹っ飛んでゆく。


時速140キロでオキナワが離れてゆく。


「良い旅を!いってらっしゃい!」


突然、そんな言葉が飛び込んできた。


それは、「めんそーれ!オキナワへ!」と書かれた看板の裏側だった。




良い旅を!か。


ありがとよ。


俺は旅を続けよう。




先日、友人に宛てた自分の言葉を思い出した。


人は自分が受けた傷を強く記憶するのかな。


つまらない。


本当の光は、そこを越えて輝くのだと思う。


さらに、文献で読んだ日系移民の大変な苦労を思い出した。




50周年、おめでとう。


オキナワ。


バイバイ。


オキナワ。


バイバイ。













       2004年8月12日-15日 オキナワ