旅の空からの伝言
2004年4月20日 サンクリストバル・デ・ラスカサスより
ブエノス・ノーチェス!
こちらは20日、夜の9時です。
みなさん元気にしていますか。
太陽輝くサンクリストバル・デ・ラスカサスにやってきました。
此処はメキシコの南部、標高2100メートルほどの高原にあるコロニアルな町です。
パレンケと比べるとかなり涼しいです。
この町にはしばらく滞在して周辺にある先住民の村々を訪ねようと思っています。
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■キホさんへのレスポンスより
オラ!
さすが不良ジャズマン・アミーゴ・キホ。
すでに半袖、半ズボンなんですね。
風邪をひかないように御注意を。
「ポルプエスト。すでにスペイン語ベラベラですよ」
と言いたいところですが、全く駄目です。
基本的に人の話を聞かない人は、語学が伸びないようです。
あ、キホさんは大丈夫か。
こちらはサンクリストバル・デ・ラスカサスに着いてから長袖です。
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2004年4月23日 サンクリストバル・デ・ラスカサスより
太陽サンサン・サンクリストバル・デ・ラスカサスにいます。
旅を始めてからまだ髪を切ったことがありません。
かれこれ10ヶ月そのまま。
男性のほとんどが短髪のキューバでは、かなり異様に見えたらしく
「何でおまえの髪はそんなに長いんだ」と毎日のように聞かれていました。
唯一、ラスタマン達には好評で、
「おまえはジョン・レノンのようだ」と言われていました。
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■kazueさんへのレスポンスより
今日は泉屋の女将さんに「これを着て旅をして」といただいたTシャツを着ています。
フロントには縦に「竹富島」バックプリントは「鶴亀」の絵柄です。
kazueさんの新しい旅もいよいよ始まるのですね。
おめでとう!と言わせて下さい。
いろいろの準備で忙しい日々だと思いますが、楽しんで下さいね。
kazueさんのいる間に島に行きたいのですが、そちらに辿り着くのは、まだまだ先のようです。
いずれ何処かで会いましょう。
俺自身も旅人達から、もっと自由に生きて良いんだと、勇気をいただきながら旅をしています。
静かな振動を訪れてくれるみんなからも力をもらっています。
お互い良い旅を続けましょう!
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■やじまくんへのレスポンスより
オラ!
もうすぐ島旅と讃岐うどんのゴールデンウイークだね。
瀬戸内の島は男木島、佐柳島、真鍋島、魚島、手島、佐柳島、高見島、犬島に行ったのだけど
どこもそれぞれに趣があってすごく良かった。
規模の小さな静かな島にも行ってみると良いよ。
高松を基点にすることを考えたら佐柳島、手島、佐柳島、高見島、辺りかな。
真鍋島のYHは料理が最高。
サンクリストバル・デ・ラスカサスの家々の屋根は赤瓦で沖縄を思い出します。
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■咲子さんへのレスポンスより
ひさしぶりだね!
元気にしてるよ!ありがとう!
今はキューバからメキシコに戻ってきています。
カンクン→イスラ・ムヘーレス→トゥルム→パレンケと移動して
現在サンクリストバル・デ・ラスカサス。
八重山にいたのは昨年の11月25日から12月15日まで。
もう5ヶ月近く経ってるんだな。
インドで会ったのなんて遥か昔だね。
アジアの御飯が食べたいよ。
今日も祭りを探して旅をしています。
元気で良い旅を!
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2004年4月26日 サンクリストバル・デ・ラスカサスより
本日、269日目の長い旅の途中。
こちらは4月26日の午後2時11分。
相変わらずサンクリストバル・デ・ラスカサスにいます。
訳あってかなり長い滞在になりそうです。
ジャガイモの皮を剥いたり、ビールを飲んだり、ズボンの穴を縫ったりしています。
そして、先住民の村々を巡っています。
今まで漠然と捉えていたメキシコが、複数の民族からなる多様な国へと認識が変わってきています。
表面的には平穏なメキシコですが様々な問題を抱えています。
いずれ静かな振動でもお話できたらと思います。
俺は花咲かじじいになりたい。
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■上砂智子さんへのレスポンスより
元気が何より。
メキシコでは乾杯の時「サルー!」と言うのだけど健康という意味なんだ。
俺はいつも此処にいるよ。
枯れ木に花を咲かせるように
すべての武器を楽器に
すべての基地を花園に
すべての心に花を
粟国の神様によろしく!
剛さんによろしく!
三線聞いてきて。
アマンダ聞きたし。
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2004年4月28日 サンクリストバル・デ・ラスカサスより
毎日、先住民の村に行ってるのですが、見に行ってるというより、見られに行ってるような。
海外に出て一ヶ月以上、晴れの日が続いていたのですが、ここ数日は夕方に通り雨があります。
北半球は夏に向かっています。
季節が移ってゆきますね。
みなさんのゴールデンウィークはどんな予定ですか。
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■まゆ服部さんへのレスポンスより
いきなりサパティスタとは。
さすが、まゆちん先生。
実は今、サパティスタについて勉強中です。
知識は痛んだ心を減らすためにこそ使われるべきだ。
もっと中核に近づきます。
泊まってる宿の犬の名前はマルコ(ス)
こちらの大陸に渡ってから、コロンブスの行ったことについても良く思いを巡らします。
現在、日本人で日本に生きていることは既に多くの罪を犯していると強く感じます。
まあ、人間が生きていること事体が、罪なのですが。
深い業を背負った旅だなと思うよ。
人間だねえ。
今日は鶏と玉葱とキャベツを炒めます。
フライ用のバナナをそのまま食べると咀嚼に苦労します。
まゆちんの花もお元気で。
今日もおいしくご飯を食べよう。
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■こうじくんへのレスポンスより
ヤーマン!
こうじ君と過ごしたメヒコ・キューバでの時間、とても楽しかったです。
こちらこそ、ありがとう!
ここサンクリで旅行者から聞くコロンビアも相変わらず好印象で
日本にいて入ってくる情報とはずいぶん違うなと思います。
コロンビアでは日本人に限り黄熱病の予防接種が無料なんだって。
これは野口秀雄の功績のおかげらしい。
もし、ブラジルやアマゾンの方に行くようだったら予防接種もコロンビアで。
俺はまだまだ中米で過ごすつもりです。
こうじ君に追いつくことは出来ないと思うけど、また、何処かで会おう!
引き続き気をつけて、良い旅を!
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2004年4月29日 サンクリストバル・デ・ラスカサスより
相変わらずサンクリストバル・デ・ラスカサスにいます。
一歩歩いて 見上げる空は 一歩前とは 違う空
友人からのメールに書いてあった言葉です。
一歩前とは違う空の下、そして皆と同じ空の下、今日も前を向いて歩いています。
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■さざ波さんへのレスポンスより
さざ波さんらしい時間の過ごし方と感じ方。
何だか良いなあと思いながら読みました。
書き込みありがとう。
やはり旅をしていて思うことは自分の想像も出来ない人々の生活が
あらゆる場所で同じ時に営まれているということです。
平和な日本でのほほんと育った自分にとっては信じられないような現実もたくさんあります。
ただ通り過ぎるだけの存在で、何も出来ないのですが、しっかりと見せてもらおうと思っています。
知識は痛む者を減らすためにあるという友人の言葉がいつも頭の中にあります。
その知識をしっかりと捕まえたい思いながら旅をしています。
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2004年5月2日 サンクリストバル・デ・ラスカサスより
「旅」に「CUBA! ON MY MIND」をアップしました。
たくさんの画像を使ったので一部が送れていないようです。
近々やり直しますのでよろしくお願いします。
ネット屋も閉店の時間なので、レスも後ほどで失礼させていただきます。
みなさん良い休日を。
お仕事の方は御苦労様です。
明日はサンファン・チャムラのお祭りに行きます。
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■キホさんへのレスポンスより
良い気持ちでビールを飲んでいることでしょう。
なるほど、禅なのですね。
マヤの遺跡には神社の狛犬のようにカエルがいて何なのだろうと思ってるのですが
現地の人曰く、あれはカエルじゃなくてジャガーなのだそうです。
どう見てもカエルなのですが。
いずれにしても何でなのかは分からないでいます。
分からないことだらけのマヤ文明。
「それに関しては、まだ解明されてないのです」
質問にはたったひと言、まったくのシロウトでもガイドが出来てしまいます。
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2004年5月3日 サンクリストバル・デ・ラスカサスより
現在、滞在しているサンクリストバル・デ・ラスカサスは
メキシコの最南部にあるチアパス州の中央に位置する街です。
チアパスは人口の約30%が先住民。
メキシコの中では一番貧しい州と言われています。
サンクリストバル・デ・ラスカサスの周辺にも先住民の村がたくさんあります。
山の中で鮮やかな民族衣装を着て、独自の文化を継承しながら生活している様子は
おとぎ話の世界に紛れ込んだような錯覚を覚えます。
しかし、実際の生活は電気、水道などの無い家もあり、
また歴史的にも奪われ続けた存在であり、それは今も続いていて厳しいものです。
サンクリストバル・デ・ラスカサスの「クリストバル」は「クリストバル・コロン」
つまりコロンブスのことです。
先住民族にとっては侵略者の象徴のような人物の名前が付けられている訳です。
それに対して「デ・ラスカサス」は「フライバルトロメ・デ・ラスカサス」のこと。
フライバルトロメ・デ・ラスカサスは司教として、この地に赴き
侵略者達の残虐な行いをローマ法王に告発するなど
先住民の立場で、この地に貢献した人物です。
相反する人物の名前が並べられたサンクリストバル・デ・ラスカサス。
いましばらく滞在してもう少し先住民の村を訪ねてみたいと思っています。
明日はチェナローという村に行きます。
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■TAKAさんへのレスポンスより
相変わらず精力的に活動してるね。
音楽製作に大切なのはプロとしての目よりも、個人として楽しむ感覚だと思ってます。
きっと何でも一緒だよ。
見下ろした態度は、何をやるにも邪魔になる。
TAKAさんが、いち素人としてこういう領域のサイトを運営するのは興味深い。
楽しんで続けて下さい。
メキシコではサパティスタのラジオ放送を良く聞いています。
流れる音楽が良いんだよね。
先住民族の権利を主張する集団らしく、固有の文化を尊重しながら多様性に富んだ選曲で最高。
マヌーチャオが良く流れるのも嬉しいね。
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■へびGさんへのレスポンスより
私の父はベトナムに行き、たくさんの人を殺しました。
アメリカは日本に原爆を落とし、たくさんの人を殺しました。
アイム・ソーリー・・・アイム・ソーリー・・・アイム・ソーリー・・・
フジ・ロックで見たパティ・スミスは、ステージから、ごめんなさいを何度も繰り返していました。
原爆を落とした国よりも、原爆を落とさせた国の罪は重い。
まずは自らの過ちを認めないと問題は何も解決しません。
日本を含めたこの世界には歴史から学ぶ謙虚さが圧倒的に欠けていると思います。
そして、人間も歴史も同じ事を繰り返し、自分がやられたことを他人にやってしまう。
なかなか前に進めないものですね。
サンクリストバル・デ・ラスカサスの名前。
おもしろいなあ、光と影、陰と陽だなあと思っていました。
もっと何か分かりましたらお知らせしますね。
それにしても、さすが。
フライバルトロメ・デ・ラスカサス。
「へびGさん1000年生きている説」が更に真実味を帯びてきます。
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■やじまくんへのレスポンスより
一緒に旅を楽しんでもらえて嬉しいよ。
こうやって伝えてもらえるとアップしている甲斐がある。
ありがとう!
メキシコはキューバへ渡るために寄ったので通り過ぎるくらいにしか思っていなかったけど、
すでに一ヶ月くらいの滞在になる。
サンクリストバル・デ・ラスカサスの周辺の村を訪ねるのが楽しいんだ。
仕事をしてた頃は、こんなスタイルの旅は出来なかった。
せっかくの機会なんだから、どっぷりと旅を続けるよ。
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2004年5月8日 サンクリストバル・デ・ラスカサスより
相変わらずサンクリストバル・デ・ラスカサスにいます。
ここは人口7万人の町。
周囲には先住民の村があり、たくさんの人が町まで商いにやってきます。
メルカドには民族衣装の色彩が溢れています。
サンアンドレス・ララインサール
チェナロー
シナカンタン
テネハパ
アマテナンゴ・デル・バジェ
サンファン・チャムラ
ミロンティック
毎日、村々を巡っているので、着ている民族衣装で、どこの村の人なのか分かるようになりました。
今日の夕飯はサンファン・チャムラのおばさんから買ったタマネギで野菜炒めを作ります。
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■ぴょんちゃんへのレスポンスより
一緒に旅を楽しんでくれてありがとう!
訪れれば訪れるほど出会えば出会うほど全く自分が知らなかった生活があり
その途方もない摂理に現実感が遠くなる。
でも例えブラウン管の向こうであっても、自分と同じ人間が同じ世界で行っている現実。
全てが繋がっているんだよね。
今の旅も自分ひとりの旅ではない。
ぴょんちゃんの旅も同じひとつの旅なんだよ。
続けよう。
今度は何処で交差するか楽しみだね。
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2004年5月9日 サンクリストバル・デ・ラスカサスより
本日、281日目の長い旅の途中。
最近のサンクリストバル・デ・ラスカサスは雨がよく降ります。
緑が濃くなり、菜の花と百合が咲いています。
夜になると無数のホタルが瞬きます。
宿の世話人の友人がGWを利用してメキシコにやって来ました。
日本の食材をたくさん持ってきてくれました。
明日は宿のオープン6ヶ月突破パーティー。
ひさしぶりの日本の米、日本のカレー、嬉しいなあ。
天下一品のラーメンもあります。
柿の種をかじりました。
ウーポリポリポリ。
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■はーfさんへのレスポンスより
暗闇にピアノの音が聞こえています。
窓を開けます。
白い部屋に光が差し込みます。
どんどん窓を開けてゆきます。
部屋の中にまぶしい光りがあふれてゆきます。
そんなふうに旅が出来たらと思っています。
また遊びに来てください。
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2004年5月15日 サンクリストバル・デ・ラスカサスより
しばらくの無沙汰でした。
サンクリストバル・デ・ラスカサスは雨の午後です。
ここ数日間はサパティスタ民族解放軍の自治区(オペンティック&ポロ)で生活していました。
サパティスタは先住民の権利と文化の認知、
そしてメキシコ国民の自由・民主主義・正義を求めて闘っている先住民の集団です。
メキシコ政府からはゲリラとして扱われ自治区は軍隊に包囲されています。
そこで生活し感じたことは、いずれ静かな振動でお伝えしたいと思っています。
元気にしています。
今日は燃えろTAM2のギタリスト・ケネ(金井正明)の結婚式です。
地球の裏側からおめでとう!
さこちゃんと仲良く!
俺とも変わらずよろしく!
また演ろうぜ!
次回のライブは「ダイナマイトに火をつけろ!」でいきます。
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■百姓見習 おがわ@岩手さんへのレスポンスより
おがわさんのお宅に寄らせていただいたのは旅を始めて一週間目のことでしたからね。
ずいぶんと時間がたったものです。
耕ちゃんも大きくなったんだろうな。
手作りの臼で餅をついてのお祝い良いですね。
是非、参加したいのですが、まだまだ日本からは遠く離れた地を旅しています。
また、いつかおがわファミリーに会えるのを楽しみにしていますよ。
みなさんによろしくお伝え下さい。
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■沙織さんへのレスポンスより
無事、日本に戻ったんだね。
メールも受け取りました。
「サオリ腹出てサルサ」に笑った。
元気にしてるようで何より。
こちらは、相変わらずメキシコ(サンクリストバル・デ・ラスカサス)です。
この町には一ヶ月近い滞在になるよ。
そろそろグアテマラに向かおうと思う。
南米は、まだまだ先かな。
キューバでの海とセルベッサ、毎日毎日良い時間だったね。
地球の何処かでまた会おう!
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2004年5月19日 サンクリストバル・デ・ラスカサスより
こんにちは。
サンクリストバル・デ・ラスカサスの滞在が一ヶ月近くになりました。
朝食のサンドイッチ用に買ったマスタード、マヨネーズの瓶も底が見えてきました。
バターは今朝使い終わりました。
(ハミガキ粉はやたらと泡が立つ。少しにしないと口の中に泡が溢れて磨けない。長持ちしそうです。)
そろそろ次の地へ向かう心の準備をしています。
数日後には国境を越えることになりそうです。
旅は続きます。
みなさんも良い日々の旅を!
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■ultramatique_6さんへのレスポンスより
通り過ぎるだけと思っていたメキシコですが、ずいぶんと長い滞在になりました。
40日を超えたよ。
ウルトラバロックかあ。
様式や形式には、あまり興味がないので正確には答えられないのだけど。
訪れたオベンティックは後から作った小さなコミューンのような所なので、
古い教会はありませんでした。
他の家々と同じような建物(ほとんど、掘っ建て小屋)が教会だということだったけど
閉ざされたままで、建物の外観に十字架もなかった。
先住民の村にはセントロに必ず見事な教会がある。
他には役場とバスケット・コート。
キチンと手入れがされて熱心に祈りを捧げている人が多い。
教会の前を通るタクシーの運転手も十字をきったりしている。
中には先住民と同じ肌の色をした神様もあったな。
俺のことはどんな風に見えるんだろうね。
きっと、それぞれに見たいように見ているのだと思います。
早く平和な世界になって欲しい。
そんな気持ちを込めて今サパティスタ自治区でのことを書いています。
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2004年5月21日 サンクリストバル・デ・ラスカサスより
「テツ、マタネ、アディオース」
近所の子供達が名前を覚えてくれて声をかけてくれます。
約一ヶ月間滞在したサンクリストバル・デ・ラスカサス。
明日、離れます。
この町で抱え込んだたくさんのものたちを解き放ちました。
きっと巡ってゆくでしょう。
そして微かに残った小さな光が、これからの道を照らしてくれるでしょう。
思いを言葉にするには、もう少しの時間が必要です。
近々、静かな振動にもアップするので良かったら(是非)見てください。
明日、メキシコの国境の町に行き、グアテマラの国境の町に入ります。
旅が進みます。
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