旅の空からの伝言 


2004年7月11日 ワラスより


本日、344日目の長い旅の途中。

アンデスのド真ん中、標高3090mの小さな町ワラスにいます。

ワスカラン(標高6768m)など6000m級の山々が雪を抱いて町を取り囲んでいます。

スイスの風景がワイルドになった感じ。

夜の教会はゴッホの絵のようです。

空気が澄んでいるのでしょう、深呼吸をすると、肺の中がいつもと違います。

幸い高山病にもかからず元気にしています。

バス移動が続いたので、この町でゆっくりしたいと思います。







■石田さんへのレスポンスより


オラ!

キューバ留学お疲れさま!

終わりの始まり、始まりの終わり、旅は終わらない。

全ての旅が世界が幸福になるためのプロセス。

毎日が旅立ちで、みんな同じひとつの旅をしている。

キューバで話してたことを現実にする旅が始まったねえ。

吸収してきたことを、いしだっちのフィルターを通して、ドカンと放出してください。

今度、日本に立ち寄る日が楽しみだなあ。

めざし、ビール、こうじ君の店。

マティードの屋上のような、マレコン通りのような、夏のベランダのような

広いところで飲みたいな。

その時まで、また、笑顔で口惜しがってもらえるように、

時には孤独な戦いを、ひとりじゃないこと思い出しながら続けます。

いしだっちの旅を地球の裏側から応援してます。

良い旅を!







■松田 雄一郎くんへのレスポンスより


オラ!ひさしぶり!

元気そうな近況を書き込んでくれて、どうもありがとう!

こうやって思い出して来てくれて嬉しいよ。

まずは、卒業おめでとう!

そしてフランスで暮らすのかあ。

俺がヨーロッパに行くのは、まだまだ先になると思うけど

友人がパリに部屋を借りているので、そこに転がり込んで、フランスではゆっくりするつもり。

松田君の写真展が見れたら良いなあ。

きっと出来るよ。

また、フランスでも、日本でも会おう。

楽しみにしてるよ。

結婚する人がいたり、沖縄に住む人がいたり、あの日会ったそれぞれの旅が進んでゆく。

また、みんなの旅が、どこかで交差すると良いね。

元気で!







2004年7月13日 ワラスより


「マス・マンタ(毛布)・ポルファボール!」

標高3000Mを越える山の夜は冷え込みます。

(赤道に近いだけあって昼間の陽射しは強く暑いのですが)

「毛布より一緒に寝る女性が必要なんじゃないの」

宿のおばさんからそう言われながら、4枚の毛布をかぶって寝ています。

今、泊まっている部屋は綺麗で静かで居心地も上々。

シングル・ルームが8ソル(1ドル=3、41ソル)と超掘り出し物です。

ペルーのコインにはナスカの地上絵(ハチドリ)が書かれていて良い感じです。

空気も美味い。

御飯も美味い。







■ライター浅野智哉さんへのレスポンスより


こんにちは!

海外での食事は、必ずしも口に合うという訳ではないのだけど

全てが命だなあと思って残さずいただいてます。

そして、見えている全てが宇宙なんだね。

いつも、受け取ってくれて、ありがとう!

去年の日本は、夏が無いような天気だったけど、今年は凄まじそうだ。

クーラーのあたりすぎ、アイスの食べすぎ、気をつけて下さい。

喜納さんが国会議員になるのかあ。

それぞれの役割みたいなものがあると思うのだけど、まずは健闘を祈ります。

せっかくなんで暴れて欲しいね。

浅野君の新作も読みたいな。

命を燃やそう。

旅を続けよう。







2004年7月14日 ワラスより


現在、ワラスは7月14日の午後1時35分です。

良く晴れています。

刻々と変わってゆく朝の色を見てました。

明るくなると昨日まで岩肌だった山が白くなってました。

夜の間に雪が積もったのですね。

昨日はヤンガヌコに行き湖を中心に歩いてきました。

標高3850Mにある氷河湖です。

氷河がすぐ近くに迫っていました。

あんな高い所にも蚊がいるのですね。

水辺に植物が生える。

植物のある所に動物が集まる。

こうやって命が繋がってゆく。

少しだけ血を吸わせてあげました。

手首がかゆい。







2004年7月16日 ワラスより


この旅で出会った旅人のサイトを「輪」に追加しました。


●「かって気ままに世界旅行」(TRAVEL)

夫婦で世界を巡る山口夫妻のマサくんが作るサイト。

各国別の写真とエピソードがコンパクトにまとまっていて、とても見やすいサイトです。

キト(エクアドル)でマージャン、クエンカでドボン、あちこちでお世話になってます。

クラムチャウダー・サイコー!

今もきっと近くを旅してると思います。


●「ハイム101」(TRAVEL)

金子コーヘイくんの日記が中心のサイト。

若者らしい新鮮な視点で旅が描かれています。

グアテマラでスペイン語学校が一緒、その後、パナハッチェルでばったりでビール。

南米に飛んで来た様なので、ボリビア辺りでの再会を楽しみにしてます。

良い旅を!


●「なおとホームページ」(MUSIC)

なおとはソニーからシングル3枚、アルバム1枚をリリースしているミュージシャン。

ソニーとの契約を蹴って現在人間的成長とワールドツアーの下見をかねて世界一周の旅。

お笑いでもいけるしゃべりのセンスと頭の回転の速さを持つサイコーファンキーな男!

カリ(コロンビア)で会い、熱い一夜を過ごす。(おかげで俺は何年振りかの徹夜)

コロンビアで数々のライブを行い、その後、ジャマイカ、キューバ、アメリカ経由で日本に戻る予定。

また、いつか会えるだろう。


出会った全ての旅人にグラシアスとアディオスを!

明日、リマに向かう予定です。







■satoくんへのレスポンスより


ひさしぶり!

書き込みどうもありがとう!

サンマルコス・ララグーナに5週間とは、笑ってしまうほど長くいたね。

やっぱチャッピーさんの料理は最高!

俺も明日にはリマへ向かいます。

ペルーでも、また会おう!







2004年7月18日 リマより


「何歳ですか」

「サーティー・シエテ」

最近、言葉がむちゃくちゃになっています。

こちらは7月18日の日曜日。

標高4450Mの山に登った後、リマにやってきました。

ワラスの青い空と対照的に、今にも雨が落ちてきそうなリマの空です。

この時期(7、8月)は、ガルーアという霧で空が覆われるのだそうです。

リマには数日間滞在して街や博物館を巡ろうと思っています。

日系移民の歴史も調べてみたい。

今日はこれから旧市街を歩いてきます。

背筋が若干筋肉痛です。

37歳、頑張って旅しています。







■こげぱんさんへのレスポンスより


昨日、リマに着きました。

リマのリマ・ジュース、機会があれば是非試してみたいと思います。

最近はバナナとミカンの朝食が続いていました。

ペルーに入って食事のレベルが上がり、ミカンも美味しいのが手に入るようになりました。

甘みも増し、皮も柔らかくなってきたのです。

バナナ5本、ミカン5個で1ソル(1ドル=3・45ソル)で手に入ります。

西表島、楽しめたようで良かったです。

霧に包まれた街にいると八重山の海が懐かしいです。

良い日々の旅を!







■ぴょんちゃんへのレスポンスより


読んでて口の中に唾が溜まってきました。

ペルーではセビッチェという海産物のサラダのような料理が有名です。

なかなか美味いんだけどレモン味。

単に醤油をぶっかけて食べたらさぞかし美味いだろうなと毎日思ってます。

俺も博多は大好きな街。

地元の人達が山笠にかける心意気が熱く素晴らしいよね。

大学生のころ、夢野久作さんの御孫さんに博多を案内してもらい

夢の中のような夜を過ごしました。







■Masa & Kyokoさんへのレスポンスより


こんにちは!

ワラスで一週間を過ごし、リマにやってきました。

旅のプロの二人と過ごした日々は、快適で楽しく心強かったです。

どうもありがとう!

あまり褒めると今度会った時、照れくさいので、この話はこれくらいで。

お礼はドボン返し返し。

とりあえず今はペンション・オキナワに泊まっています。

リマに住んでる方の紹介で、これから新市街に部屋を移るかもしれません。

落ち着いたらホテル・サンフランシスコを訪ねますね。







2004年7月20日 リマより


「ごちそうさま」

ずいぶん久しぶりに、この言葉を使ったような気がします。

昨日の夜はスキヤキ。今日の昼は沖縄そば。

いずれもリマに住む日本の方に作っていただきました。

使い終わった割り箸をいただいてきたので、しばらく持ち歩いて使おうと思っています。

ペルーへの日系移民が始まったのは、今から105年前。

現在、約8万人の方がペルーで生活しています。

すでに6世もいるそうです。

日本で働いたことがある方も多く、道に迷った時など、

親切に日本語で教えていただくことも多いです。

今夜の夜行バスでナスカに向います。

明日には地上絵の上をセスナで飛んでいると思うと不思議な感じがします。

日本は大変な暑さが続いてるようですが、くれぐれも御自愛を。







■キホさんへのレスポンスより


「ラ・クワンタ・ポルファボール」(会計お願いします)

お金を払うたびに変な顔をされます。

最近、気がついたのですが、どうやら「ラ・カンタ・ポルファボール」と発音していたようです。

いきなり「歌って下さい」と言われて、お店の人も困っていたのでしょうね。

未だに歌ってくれた人はいません。

鰻を買ったお客さんには是非フルート演奏(byキホ)のサービスを。







2004年7月23日 プーノより


目の前には、いつも分かれ道がある。

その選択の連続が命を遠くに運ぶ。

人生は旅。

旅は人生。

昨日、朝起きた時には、全く想像もしてなかった町にいます。

15時間バスに揺られプーノ(ペルー)までやってきました。

ここは、標高3855M、ボリビアとの国境の小さな町。

葦で作った浮島で生活する人々で知られるチチカカ湖に面しています。

しばらくは、この湖の島を巡ってみるつもりでいます。

まずは衣類を買い足します。

毛布6枚は重い。







■まゆ服部さんへのレスポンスより


元気です!

どうも、ありがとう。

最近、飛ばし気味で移動したので、少しゆっくりしようと思っています。

まずは防寒を整えて島に渡ります。

ミカンも食べよう。

京都は良い旅だったようで良かったね。

まゆちんが訪ねて友人も喜んだね。

リマのバスターミナルのおっちゃん達の笑顔が忘れられない。

聞かれたので俺が「ハポンだ」と伝えると

「ペルー・ハポン・ウン・ソロ・コラソン」(ペルーと日本はひとつの心)

と口々に言ってくれた。

みんなで笑った。

こういうあけっぴろげなシンプルな明るさ優しさは、是非、見習いたいと思う。

日本で働いた経験のあるペルーの方に助けてもらうことが良くある。

道を探してた時、コピー屋に入って自分の地図をコピーして持たせてくれたフリオさんも

「困ったことがあったら此処に電話して」と番号を持たせてくれたジミーさんも

きっと日本でいろいろあったと思うんだ。

良いこともあっただろうけど、きっとそれだけでもなかっただろう。

俺はまだまだ余裕が無い。

もっともっと手を差し伸べられるようにと思うよ。

ペルーでは日本の良さも見えた。

日系人は確実にペルー社会に認められ受け入れられている。

ポルファボールや玄関あけっぱなしから伝えられることも大きい。

日系の方々が帰りたい国の、住人でありたい。

ホントそうだね。

パキラ大きく育ててくれてありがとう。







■やじまくんへのレスポンスより


旅の様子を見てくれてありがとう!

楽しんでもらえたら嬉しい。

やじま君の奄美話はいつも良いね。

こちらは冬と言ってもまだまだ赤道に近い辺りにいるので昼間の陽射しは強いです。

だけど標高によっては、陽が翳るとかなり冷えるよ。

ここプーノは滞在する町としては、3850Mと今までで一番の高さなので、かなりの寒さを感じる。

泳ぐなんてとんでもない。

今回の旅で泳いだのはメキシコのトゥルムくらいだな。

きっとブラジルまで、その機会はないだろう。

持って来た衣類もTシャツや短パンばかりで、そろそろ買い足さないとヤバイな。

もらうばかりの旅は終わり。







2004年7月24日 プーノより


チチカカ湖に浮かぶ島は電気も水道も無い。

自給自足・物々交換の世界なのだそうです。

明日から2〜4泊くらいの予定でウロス島、タキーレ島、アマンタニ島に行ってきます。

全てホームステイでの宿泊です。

毛糸のパッチを買った。

水、非常食も用意した。

後は、今晩、折り紙(鶴)の練習をします。

パッチの色は黒で、江頭(何時何分でしたっけ)みたいです。

ぐぐぐっと吊り上げて力道山。

行ってきます!

空手チョップ。







■Jさんへのレスポンスより


オラ!

ハンガリーからの書き込みありがとう!

Jさんも良い旅を続けているようで、嬉しく思っています。

ブタベストはどうですか。

南米はいつも暑いようなイメージでいたのですが、標高3800Mは寒い寒い。

インディヘナのおばちゃんから毛糸のパッチを買いました。

防寒になりそうな衣類を見せてもらいましたが、つくづく日本の品質の良さを思います。

日本の食事を食べられることも、もの凄い幸せなことだと、この旅でつくづく思っています。

島を巡った後は、マチュピチュには向かわず、ボリビアに入る予定でいます。

いつか世界の何処かでJさんに会うのも楽しみにしていますよ。

良い旅を!







2004年7月28日 プーノより


チチカカ湖の島々を巡ってプーノに戻ってきました。

浦島太郎になったかのようです。

おおお。

電気がつく。

水が出る。

車が走っている。

3日ぶりに浴びたお湯シャワーの気持ち良いこと。

米を口いっぱいに頬張れる喜び。

幸せだなあ。

ほとんどの荷物をホテルに預けて出かけたので旅の中の旅のような日々でした。

島では不便なことばかりでもなく、最高に素晴らしい景色と、

素朴で物静かな人々の連綿と流れる生活を見せていただき、とても良い時間でした。

この旅も、あと少しで一年が過ぎようとしています。

支えてくれる人、見守ってくれる人のおかげで旅を続けられています。

今日は(7月28日)はペルーの独立記念日であると共に母親の誕生日でもあります。

この場を借りて、いつもありがとう!

明日には国境を越えてボリビアに入る予定です。







■キホさんへのレスポンスより


オラ!

アミーゴ・キホ!

やっぱキホーテはスペイン語表記が良いですね。

島にはソーラーパネルを取り付けた家が目立ちました。

実際に電気を使っている家はほとんどなく、電気が点くのは完全に陽が落ちてから、

旅行者が夕食を摂る30分くらいの間だけです。

カメラのバッテリーを充電したかったのですが、

コンセントの差し込み口は、結局最後まで何処にも見つかりませんでした。

特別な所に発電機があるようです。

後半は心のシャッター。

ちょうどお祭をやっていて主賓席(野外)に真新しいコピー機がドンとありました。

これは初めて島にやって来たようです。

島にパソコンは無く、一台だけあるタイプライターとそれを打てる人が活躍してました。

月明かりも大活躍でしたよ。

落としどころは何処にあるんでしょうね。

ただ、人生の時間が長くなってくると共に(大先輩のキホさんを前に恐縮ですが)

だんだんといろいろな事を受け入れられるようになって来たと感じています。

この旅を始めてから特にそうかな。

冷えてないビールも大丈夫になりましたよ。

ありがたく飲みます。

目的が無いのが目的のような旅です。

でも固まらない頑固(花咲)じじいになりたい。

落としどころも無くても良いのです。

何処に流れてゆくのか楽しみにしています。

鰻は売れてますか。

良い日々の旅を!







■ぴょんちゃんへのレスポンスより


ぴょんちゃんのように会社を背負わなくてはいけない立場の重圧は

俺には想像するしか出来ないのだけど、どんな生活を送っている人にも

等しく良いことも嫌なことも夜も朝も訪れるのだと思っている。

こうしたらなんて言えないし、俺だったらこうするみたいなことも

ぴょんちゃんの置かれている状況を知らないし今の俺には言えない。

今は飲んで話を聞いてあげることも出来ないよ。

俺は俺の旅を続けるので、ぴょんちゃんもぴょんちゃんの旅を続けて下さい。

ここに書き込むことで楽になれるなら何でも書いて下さい。

また、いつか、さつま揚げ齧りながら色々旅の話しようね。

元気出してね。







■masaくんへのレスポンスより


ひさしぶり!

チチカカ湖、すごく良かったよ。

移動は全てゆっくり進むボート。

ボートの屋根の上でブラジル人のレズ・カップルが

寄り添ってずっとジョアン・ジルベルトを歌っていて良い感じだった。

今度はインドかあ。

引き続き気をつけて良い旅を!

インド人に負けるな!