旅の空からの伝言


2005年4月26日 サンチャゴより


・バス内で犯罪が起こり犯人(乗客)が警察に連行。

・思いがけない雪で渋滞。

・イミグレーション2時間待ち。

トラブル続きの25時間のバス移動。

ブエノスアイレスからサンチャゴに戻ってきました。

国境を行ったり来たり。

この1ヶ月で出入国のスタンプが12個増えてしまいました。

やばいなあ。

パスポートのページが足りないかも。







2005年4月30日 サンチャゴより


嬉しいなあ。

書き込みいっぱい。

サンチャゴにいます。

しばらく宿でゆっくりしていました。

ちょっとした熱があったようです。

移動の疲れと黄熱病の予防接種の影響なのでしょう。

元気になりました。

泊まってる宿は日本食レストランの上。

先日、バケツに溢れるくらいのサーモン(アラ)の差し入れがありました。

料理好きな宿泊者が美味しいものを作ってくれました。

づけ丼、雑炊、塩焼き、ラーメン(鮭で出汁)

チリは海産物が豊富です。

近所のスーパーで買える牡蠣もむちゃくちゃ美味い。

カパッと開いた牡蠣にしょう油をたらす。







■かよさんへのレスポンスより


サルバドールからの書き込みありがとう!

サンチャゴは寒いよ。

陽射しがあると暑いくらいなのだけど朝晩は寒い。

セーターが必要。

この温度差が美味しいワインを生み出すんだなあ。

ブエノスアイレスも寒い。

アスンシオン(パラグアイ)からブエノスに移動した時は

あまりにも気温が変わったので驚いた。

ひと晩でいきなり夏から晩秋。

サルバドールからイッキに動くのなら特に体調には注意。

サンチャゴ−イースター島の単純往復なら早めにランチリのHPで押さえておくと良い。







■どいす坂元さんへのレスポンスより


おおお。

愛と勇気。

俺がスルドのヘッドに残してきた言葉だ。

嬉しいね。

やっぱ愛と勇気だ。

サルバドールからの書き込みありがとう!

色々とありがとう!

俺はサンチャゴにいます。

ブエノスアイレスでサーファーのトオルから、どいすの噂を聞きました。

「俺、旅に出るわ」とサルバドールを離れ、

「やっぱサルバドールがええわ」と2日で戻ってきた話。

どいすらしいと笑わせてもらいました。

コンテンツ「葉書」は全部友人が送ってくれたものです。

実際に郵便屋さんが運んできてくれた葉書。

クリックすると出てくる言葉も、実際に葉書に書かれていた文章の断片なんだ。

引き続きサルバドールで良い日々を!


■葉書:http://www1.u-netsurf.ne.jp/~silent/hagaki-mini-1.htm







■あいかさんへレスポンスより


桜の咲く季節に出会い、桜のように儚く散る。

春はまた巡ってきます。







■こげぱんさんへのレスポンスより


もう蚊に刺されたとは。

しかも千葉で。

確実に地球の温度は上がってるね。

自分も蚊や虫に刺されやすい体質でゆく先々で苦労してます。

波照間島。

西浜にも開発の波が押し寄せそうな噂が聞こえてきます。

変わらないで欲しいは旅行者の勝手な言い分なのでしょうが、

あの青い海がセピア色にならない間に、もう一度(何度でも)行ってみたいものです。

ゆっくり流れる時間をオリオンビールと共に楽しんで来て下さい。

きなこもちアイスも是非!







■KSKへのレスポンスより


レバノンからの書き込みありがとう!

今いるのはベイルートなのかな。

ブエノスアイレスへはバス2泊、ホテル2泊のトンボ返りだった。

全然余裕のつもりだったけど、疲れたな。

やっぱイスラム圏は坊主に限る。

いずれ俺も短くするよ。

ド暑い処で坊主頭のケースケとビールが飲みたものだ。

サンチャゴは寒い。

中東は情勢の変わりやすい場所だからくれぐれも気をつけて。

また会おうぜ!







2005年5月6日 ビーニャ・デル・マルより


サンチャゴから北西へ。

太平洋を望む町ビーニャ・デル・マルにいます。

朝起きると海沿いを30分ほど歩いて隣町の港へ。

漁が終わったそのままの船の上で魚が売られています。

海鳥も猫も集まってきます。

今朝はサケとハマグリを買ってきました。

サケは刺身と塩焼き、ハマグリはワイン蒸しの予定。

だいじょうぶマイ・フレンドを読みながら潮を吐くのを待っています。







■こげぱんさんへのレスポンスより


ビーニャ・デル・マルはこの時期、あまり天気が良くありません。

どんよりした梅雨のような日が多い。

海が近く湿気が多いこともあって洗濯物が乾きません。

少し気温が上がった日の夜などは町中に霧が立ち込めます。

あまり出歩かずに宿で過ごしていることが多いのですが、気分は静かに上等です。

こげぱんさんと波照間島で会った日のこと。

夜みんなが盛り上がってニシハマに向かった時、俺はひとりで逆の方向に向かいました。

月明かりに照らされて風にうねるサトウキビ畑を歩きました。

その時のことを今でも良く憶えています。

自分の中に今存在しているこれから前に進んでゆくためのエネルギー。

前に進むことによって尽きてまた新しく満ちてゆくであろうエネルギー。

そんな自分の中にある形を持たないものを感じながら歩いた夜でした。

ちょうど今そんな感じです。

書き込みを読ませてもらって好きだった喫茶店を思い出しました。

アイスコーヒーに浮かんでいる氷を、コーヒーを凍らせて作っていました。

最後まで深い苦味が楽しめました。

社会に出たばかりで難波(大阪)にあった喫茶店です。

あの街を歩くと、かつて自分が放出したエネルギーを今でも感じることがあります。

八重山は梅雨に入ったのですね。

タイミングが良いのか自分が行く八重山の梅雨もいつも晴れです。

何処からか届く夜香木の匂いと微かな蛍の光が八重山の梅雨のイメージです。

また行きたいなあ。

夜があって朝があってこそ島時間。

泊まらないのはホントもったいない。







■剛くんへのレスポンスより


スペインから書き込みありがとう!

とうとうスペインに渡ったのか。

クスコでは楽しかったね。

アボガド・サンドは食べていますか。

俺はボリビアから南に下がってからずっと自炊中心の食生活。

アボガドサンド(アボガド+オニオン+トマト)

ハムサンド(ハム+オニオン+マヨネーズ)

+コーヒーorビール。

これが朝の定番メニュー。

ビーニャでも近所のパン屋で美味しいバゲットが手に入るので相変わらず食べてます。

ついついワインにも手が伸びそうになる。







■takaくんへのレスポンスより


仕事に旅に楽しんで日々を過ごしているようで何より。

俺の旅は日本を離れて一年が過ぎました。

柔らかさをいかに持ち続けるのか、それが課題でもあります。

せっかくの機会なので、長い旅でしか得られない何かに近づけたらと思います。

イエメンは是非行ってみたい国。

takaくんの書き込みを見て、ますます行きたくなったなあ。

お互い良い旅続けよう!







■かよさんへのレスポンスより


ビーニャにもランチリのオフィスがあったのでサンチャゴ−リマを聞いてみた。

出発を仮に6月1日として往復で270ドル(199+TAX71)という返事だった。

航空券の高いチリとしては、まずまずの値段だと思う。

これを基準として自分で納得いくチケットを探してみて下さい。

イースターへのフライトは俺が聞いた時は「土・日だけ」という返事だったけど

実は水曜日もあるらしい。

オフィスの対応は、こういった曜日にしても、値段にしても、その時々で言うことが違い、

かなりいい加減なので、自分で確認してみて下さい。

サイトで探す場合もタイミングによって値段が違います。

俺が見ていた時はイースター往復400ドルを切るプロモーション価格があったのだけど

他のページを見ていて10分後くらいに戻った時は消えていた。

この格安のプロモーション価格は英語での表示を選ぶと出ないので

分かりにくいかもしれないけどスペイン語で見てみて。

空港での乗り換えは4時間あったら普通は問題ないと思います。

ただ時間の余裕があるならサンチャゴに一泊した方がベターだとは思います。

空港(ホテル)へのアクセスは簡単です。

旅は何があるか分かりません。

こうした方が良いというのは俺は言いづらい。

サンチャゴとサルバドールは緯度にして20度以上違います。

俺は寒く感じます。







■中野跳輔さんへのレスポンスより


ラオスへは陸路で入るのか。

ビエンチャンとルアンプラバーンだけでも充分楽しめると思うよ。

短期には短期、長期には長期の旅の良さがある。

イスラム寺院では肌の露出に気をつけるけど、俺は仏教寺院で気にしたことは無いなあ。

裸足になる(靴を脱ぐ)ことくらい。

その場での周りの人の様子や視線や気配を観察してみて下さい。

ケースバイケースだと思います。







■やじまくんへのレスポンスより


奄美にはもう5回も行ったのか。

きっと見えるものも変わってきただろうな。

書き込みから、やじまくんの光の日々が想像できるよ。

旅が良い道標になってるんだろうな。

写真展の構想が固まってきたとのこと。

もし時間に余裕があるのなら、

展示に近い形の写真を持って、26日の月に行くことを進める。

実際に展示する大きさに伸ばして、

実際に展示する額装にして、

実際に展示する空間に置いてみる。

一点で良いんだ。

俺は搬入の時に、それをやっておけば良かったと何度か思ったことがある。

イメージだけでは補えない事もある。

イメージに捕われ過ぎてる時もある。

経験と想像。

どちらも同列に必要だと最近良く思うよ。

使ってないベッドには世界地図が広げたまま。







2005年5月9日 ビーニャ・デル・マルより

バルパライソに行ってきました。

(今いるビーニャ・デル・マルからはコレクティーボで20分)

のんびりとした坂の多い下町でした。

野良猫たちが陽だまりで昼寝。

町のあちらこちらにカラフルな絵が描いてあります。

詩人パブロ・ネルーダが愛した町でもあり、

(映画「イル・ポスティーノ」に登場する詩人)

彼の建てた「la Sebastiana」と名づけられた家も残っていました。

天気の良い日に再度訪れようと思っています。







「la Sebastiana」 by Pablo Neruda


わたしは家を建てた。

一息で建てた。

まず空想の家を建てた。

すぐに旗を掲げた。

それを掲げたままにしておいた。

大空の中に。

星空の中に。

明るさの中に。

暗闇の中に。

(以下省略)

かんぬき、錠前、大理石が必要だ。

家は建てられる。

何かが起こる。

鼓動は動脈の中に伝わる。

たぶん、泳いでいるノコギリ魚。

夢の中の水の魚のように。

惑いは食いつくシュモクザメのように。

裏切りのコンドル。

きつつき鳥。

我々が踏みつける松の坂。

何かが起こる。

人生は続いている。

家は育つ。

話す。

彼の足で立ち尽くす。

足場に吊るされた服がある。

春の海を泳ぐかのように。

航海の水の精のように。

バルパライソの砂にキスをする。

もう考えるのはやめましょう。

これが家です。

必要なあらゆることは青です。

必要なことは花が咲くことです。

それは春の仕事です。