セグンドじいさん、まじで会いたかったよ。

      93歳。 

      俺の3倍も生きてきた、あんたに。


      初めて会ったあんたは、想像してた以上に、格好良かったよ。

      年をとることが、こんなにもエレガントなことなのだと、教えてもらったよ。

      ありがとう。


      にやにやギター弾いて。パナマ帽被って。腰を振って。

      映画では新しい恋人とこどもをつくるなんて言ってたな。

      「葉巻の吸いすぎに気をつけろ」、あまりに元気なので言い忘れた。

      もう、好きにやってくれ。


      あんたが人生をこころから楽しんでるのがよく分かった。

      あんたが音楽をこころから楽しんでるのがよく分かった。

      もう、演奏がうまいとか、そんなのどうでもよくなったよ。

      あんたの歌には人生がにじみ出ているよ。

      自分自身の人生を生きているよ。サルー!


      そうさ、幸せになるために、俺達は生きているんだ。

      老いてゆくことは、すばらしい。

      年齢を重ねるほど、大切な人や音楽や場所が、増えてゆくのだから。

      そして、ますます、エレガントになってゆくのさ。

      余計なものを削ぎ落として。


      今度は俺がハバナに行くよ。

      ラムでも一緒に飲もうぜ。

      それまで、達者でな。