体を横たえる。

            目を閉じる。

            あのブルーがやってくる。


            通りの音が遠くなる。

            鳴らした音楽が遠くなる。


            あのブルーがやってくる。


            濃く流れる赤と

            ちかちかする黄色が

            闇に溶けて

            あのブルーに変わってゆく。


            太陽の光をいっぱいに吸い込んだブルー。

            ふかくきらきら輝くブルー。


            空の青さなのか。

            海の青さなのか。


            大きくやさしく包まれる。



            あのブルーに包まれ

            聞こえない声が

            聞こえるような気がする。


            俺を包むブルーが生きていることを

            祝福してくれているような気がする。


            胎児の頃の記憶なのか。

            DNAに刻まれた太古からの記憶なのか。



            偉大なるブルーに抱かれて眠る。





                    2001年4月26日