深い森に横たわり泣いている
白い蝶が舞い踊る
彷徨する魂
永遠の後ろ姿
追いかける悲しみ
音もない
一瞬の熱狂
忘却の泡
大地に降る月の涙
朝日を浴びて浄化してゆく
暖かい水に包まれた
涙が乾いた
また歩けると思った
立ち上がり
光の方向にマングローブを抜けろ
羅針盤を捨てろ
相対性に揺れるな
何処までも波のない
瞳と同じ色の鏡の海に
目を閉じて漕ぎ出せ
しゃらしゃらしゃら
マブイは振るえていた