元気ですか。

   バンコクからサムイ島に向かう飛行機のなかで書いてます。

   今日は、成田を出発してから窓の外を眺め続けてる一日でした。

   窓に付いていた水滴が高度が上がると結晶に変わりました。

   空、雲、海。
   いろいろなブルーとホワイトが織りなす世界。
   ジーッと見ているとだんだんと、それぞれのさかいめが曖昧になってきます。
   自分さえも景色にとけ込みそうです。

   今は陽も落ちて、遠くに雷が光ってます。

   ふと、よみがえってきたある記憶がありました。

   数年前、飛行機に乗ってた時のことです。
   非常口の横で前のスペースが大きく空いた席にひとりで座ってました。
   軽い食事がおわり、機内が暗くなり、ひとりのスチュワーデスさんが
   自分と向かい合うように席につきました。
   しばらくすると彼女の目から涙がこぼれ始めました。
   きれいな顔の表情は変えず、感情を押し殺しているようです。
   顔をあげたまま、声を出さずに、涙だけがぽろぽろと。
   薄暗い、静かな機内でのことです。

   その時は、彼女を見ないようにすることしか出来ませんでした。
   今、その場面に出会ったとしたら自分はどうするのでしょうか。

   薄暗くなった機内で窓にひたいをつけて
   闇の中の雷を見ていたら、なぜだか思い出しました。

   サムイ島に着いたら、まずは今夜の宿探しです。
   おいしい食堂が近くにあればいいんだけど。

   ではでは。