東の空が明るくなってゆく。

        星座が少しずつ姿を消してゆく。

        明けの明星を目印にペダルを漕ぐ。


        夜明け前の浜には既に、地元の人らしき人々がいる。

        泳いだり、走ったり、体操をしたり、サッカーをしたり。


        サンダルを脱いで海に入る。

        海の水は思いのほか、あたたかい。

        こんな所に、昨日の太陽の名残だ。


        かすかな白い点になった明けの明星が

        空に吸い込まれていった。

        やがて、真新しい太陽が昇ってきた。

        今日も新しい一日が始まった。

        深呼吸をする。


        太陽に背を向けて、町に戻る。

        高さを増した太陽が、水をたたえた水田に映っていた。


        市場に行って、いつもの屋台でお粥を食べよう。