〜第二回〜
                     兼古昌明


 次の出会いは社会人になって5年目のころです、

当時は日吉に住んでおり、結婚もしていました。

月一回自宅に届けられる「横浜市のたより」の中に、勤労青少年センターのカルチャーコースがあって、

クラシックギターレッスンの案内が載っていたのです。

6ヶ月間、月2回の集団レッスンで先生は女性でした、

場所は石川町のそばにあり自宅からは車で通っていました。

 始めようと思ったきっかけは、ギターを習うというより友人を作りたいということでした。

その結果として3人の友人ができ、一緒にコンサートに行ったり自宅に招いてお茶を飲んだりしました、

そのうちの一人とは今でも年賀状のやり取りをしています。

 レッスンの成果はというと集団レッスンの弊害か、

弾ける人は弾ける、弾けない人はほとんど進歩なしという状態で、当然私は後者でした。

ただ、イエペスのカセットテープを買って聞いた「アルハンブラの思い出」は、

同じ人間が弾いてるとは思えないほどすばらしいものに感じられました、

それまで、クラシックギターというと「禁じられた遊び」しか知らなかった私にとって、

トレモロという奏法があるということは全く未知の世界だったのです。

さっそくギター教本を買ってきて「アルハンブラの思い出」を練習しましたが、とても手におえるものではないことが分かり、

中学時代と同様にフォークソングの本を買ってきて、南こうせつやアリスの曲を練習していました。

 こんな調子でしたから、本来のクラシックギターの世界にはほとんどふれることもなく、

そのうち弾かなくなってしまいました。

 当時は仕事も忙しく(コンピュータ会社のプログラマー)、残業残業の毎日でなかなか趣味を続ける余裕もなかった時でした。

また子供も二人でき、ギターより子育てという感じでした。

それでも頭のどこかにギターというものが残っていて、楽器といえばギターがフィットするのでした。

 そういえば、会社の先輩に連れられてジャズのライブハウスに行ってからジャズのファンになったのですが、

当時はジャズもよく聞いていました。

 「私とギターの出会い」などとカッコをつけたテーマの割りに、前回はギターのミーハー、

今回は意志薄弱という感じの話になってしまいました。

趣味というのはよくよく心を決めて望まないと、長続きしないものだと痛感する私です。






              
                        〜ギターのレッスンに通う時〜

              
                    
                      
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