兼古昌明氏
映画<マイボディガード>鑑賞記
生徒の多彩な記事を掲載している当ホームページに、
また新たな内容を追加することになりました。
今回は映画鑑賞記です。
小生はそれほど映画に詳しいわけではありませんから、
充実したコメントなど書く技量はありません。
素朴に感じたことを書くだけですのでご了承ください。
さて、昨年(2004年)の暮れも押し迫ったころ、
家内と二人でセンター北の109シネマにて「マイボディーガード」を鑑賞しました
(ちなみに我が家は民音の賛助会員であり、
定期的にコンサートや映画などのチケットを購入しています。
また映画は2〜3ヶ月に1回くらいの頻度で見に行きます。)。
見た映画の「マイボディーガード」の内容は、
メキシコ市に住む実業家の9才の娘(ピタ)誘拐事件をきっかけにして、
その少女のボディガードをしていたクリーシーが犯人たちへの復讐に挑むという話です。
メキシコにおいては誘拐が60分(?)に一回の割合で発生しているという切り出しで始まります。
なんとも物騒な国です。
誘拐が巨大ビジネスに発展しているらしく、
その目的は臓器というのです。
さらにその事件には警察も関与しているとのことで、
捜索願を提出してもよほどのことがない限り捜索はしてくれないようです。
そのためボディガードや交渉人を自前で雇うしかないというわけです。
映画では、父親からの身代金を目当てに、
学校から出てきたばかりの娘を誘拐するという設定でした。
校門の前にはボディーガードのクリーシーがいたにもかかわらず目の前で少女がさらわれます。
クリーシーはビタを守るどころか、
逆に犯人たちとグルだった警官に撃たれてしまうのです。
クリーシーは元CIAの特殊部隊員で、殺しのプロ。
これまで散々殺人を犯してきたことに自分を責め、一時は自殺も企てました。
演じるのは史上2人目のアカデミー賞主演男優賞に輝いたデンゼル・ワシントン。
長身の黒人で、見た目にも凄みがありボディーガードというよりマフィアのような風貌です。
そんな男も「アイ・アム・サム」で世界中の涙を誘った天才子役ダコタ・ファニングが演じる、
汚れを知らない少女ピタに心を開き、生きる望みを得ます。
水泳大会で勝ちたいという少女の思いに懸命に彼女をトレーニングして見事優勝させるのです。
2人はもう親子のような関係になっていました。
それが目の前で誘拐されたあげく、
身代金を手渡すときに警察がしくじったため少女は殺すと告げられます。
ここでクリーシーの怒りは頂点に達するのです。
犯人は誘拐集団でありその中心者はなかなか姿を現しません。
クリーシーは手下を捕まえては残忍な手段で中心者の居場所を吐かせていくのです。
両手を車のハンドルに縛り一本づつ指を切り落とす、
肛門に強力な時限爆弾を挿入し吹き飛ばす、
耳を切り落とすといった残忍なシーンがこれでもかと言うほど映し出されます。
そしてついに居場所を突き止めますが、
クライマックスでは意外な展開が待ち受けているのです・・・・・。
あまりストーリーを書くとこれから見ようという人に失礼なのでもうやめましょう。
映画の出来としては、
撮影の仕方がこれまでにない方法、
(写す角度が次々に変わりプロモーションビデオを見るような感じ)を取っている点と、
おしゃまな少女と凄みのある黒人ボディーガードの取り合わせが面白いと感じました。
またメキシコの「明と暗」、「美と醜」が映画という媒体を通して伺うことができ興味深かったです。
一方、アメリカ映画の特徴なのか、
怒りに燃えた主人公が次々と敵を殺していくという刺激的なシーンは、
日本人にはちょっとついていけないというか、少し食傷気味でした。
封切りして間もない時期に見ましたが、
夜8時からのレイトショーということで空席も十分ありゆったり鑑賞することができました。
セン北の映画館はなかなかの穴場ですよ。
皆さんも冬の夜長、是非見にいらしてはいかがですか?