思い出・・・・



                          
                            井上英二







                 ギターとの初めての出会い(1)

                           2003年8月記




 私がギターと最初にであったのはもう30年以上前の中学生の時です。

兄が挫折したフォークギター(SUZUKI製だったかな?)をもらったのが最初でした。

ギター・コードの載っている本を買ってきて、

「明星」の付録についていた歌本を見ながら弾き語りに挑戦していたのを思い出します。

スチール弦ですごく硬くて何のコードを押さえるにも指が痛くなって、

ギターというのは
こうゆう物なのかと思っていました。

プロのミュージシャンが、血が出るほど練習したという記事を読んだ時に

「そりゃ血もでるべ」と妙に納得していました。

 

 ギターで最初に弾き語りができたのが何の曲かは思いだせないですが、

「シグナル」というグループの曲

(「風に〜振るえる〜オレンジいーろの...」という歌いだしのやつ)

を気にいって歌っていたのを思い出します。

コード進行が簡単だったんでしょう。

後は、井上陽水,吉田拓郎,ふきのとう とか、ヒット中の歌謡曲とかを弾いてました。

 

 次のギターとの出会いは高校生の時で、ナイロン弦のガットギターでした。

ギターって伴奏をする楽器という印象がつよかったのが、

教育テレビでやっていた番組(「ギターを弾こう」だったかな?)

を見てギターって楽器は、

メロディーと伴奏を同時に操れるすごい楽器だといことを思い知らされました。

さらにいろんな奏法があって音色も変えられて、

あんな風に弾けるようになりたいという思いから早速、

ガットギターと教則本を購入しました。

(近所のレコード屋で1万円ぐらいだったでしょうか。)

最初にガットギターをさわった時の感触は、ナイロン弦ってなんてやわらかいんだろう、

今までのギターとのギャップが大きかったのでくにゃくにゃでものたりない感じがしました。

それでもテレビで見たように弾けるようになりたいと教則本をみて運指の練習をしました。

右手の練習:i,m,a,i,m,a,...。左手は音階をという具合に...。

ところが、このギターとの別れは早かったです。

買って1年もたたない夏休みのお盆の日、

親戚のおじさんが線香をあげに来たのでギターの練習を止めて、

茶の間でテレビを見ていました。


おじさんが帰った後に部屋へ戻ってみると、

立て掛けてあったギターが倒れて無残にもネックが折れていました。

ショックでした!!。

(風のいたずらだと思いますがその時は内心おじさんを疑ったりして)

お年玉だったと思うけど、

自分のお金で初めて買ったギターがあっけなく壊れてしまって、

「ウソだろう」と呆然とした自分を、今でも忘れられないでいます。

稼ぎの無い高校生ですからギターを買い直すこともできずに、

ガットギターとは縁遠い日々が過ぎました。

それから18年後・・・・、

クラシックギターに目覚めて「野村ギター教室」の門をたたいた時が

ガットギターとの再会で、夢の続きの始まりでした。







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