僕のギター
          よもやま日記





                         





                       Guitar note ,page5

      「ギターを手にする」






 結婚式の余興に向けて本格的に練習が始まりました。

まず、コードを4つ教えてもらいました。

良かった、Fコードはない!これはいける!!

そりゃあそうです。

雨宮先生が僕たちの弾き易いようにアレンジしてくれているんですもん。


原曲と違って、リズムはボサノヴァ調になっています。

したがってじゃらん、じゃらん、とは弾きません。

そう、爪弾くように、やさしく・・・・。

使う弦も3本程です。

でもその響きはまるで洒落たカフェにでもいるかのようです。


先生の弾く見本をまねしながら4つのコードを順番よく、

ゆっくりになったサンバのようなリズムをきざみながら弾いてみます。


そう、やさしく・・・・。


 ・・・・・・だぁー!出来ない!!

もう、ぐっずぐずです。


すでにやさしさは忘れています。

ピアノをバーンッとするピアニストの気持ちとでも言いましょうか。

いや、ピアニストに失礼ですね。おこがましい。

とにかくそんな感じで、目に前で軽く弾く先生のようにはいきません。

めぐちゃんもどんぐりの背比べ、どっこいどっこい。

僕は変に力が入ってしまって、あぐらをかいて座っていたはずなのに、

何時の間にか方ひざを立てて中腰になる始末。


2人とももう必死!

どうやら猛特訓しないと結婚式には間に合わなさそうです。



 そんな状態ですから、2人で相談をして、

時間の合う日は会ってとにかく練習をしよう、と言う事になりました。


だがしかし、場所はありませんでした。

会える時間はだいたい夜ですし、どうしましょう…。

そこは沖縄!。

海へ!ギターを弾きに海へ!


なんだかカッコイイじゃないですか、絵になりそうです。

2人それぞれの原付バイクに乗り、

ギターを背に国道をつっぱしります。


もう、何が何だかしだいにわからない感じですが。

なんだかとても気持ちが良い。それで良いじゃない。

海に付いて、ギターを取り出し、譜面を広げる。

いやあ、これはどうやら無理そうです。風が強すぎる・・・・。

しばらく意地をはって練習をしつづけましたが、

コードも歌詞も暗記なんてまだまだ出来ていなくて、

しかもあまりの風の強さに譜面はひろげられず、

足でおさえてやってみたりしたけれど、もう紙はバタバタ。


最終的にはギターをしまって、

歌詞を手に持って海に向かってアカペラです。


雨宮先生が言っていた艶っぽさを意識しながら、

海に熱く、激しく、うたいます。


やさしさはどこへやら…。



 予談ですが、この文章を書いている今、

僕の横でめぐちゃんが熱く激しく歌っています。


おもしろい。


 練習もそこそこに次は別の場所にしうようと心に誓い、

海を後にしました。

 




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つづく