僕のギター
          よもやま日記





                         





                       Guitar note ,page6

      「ギターを手にする」






 たしか結婚式までもう2週間もなかったように思います。

それぞれの家で練習をして、

雨宮先生は通常のレッスンよりも長い時間レッスンをしてくれて、

ある程度ギターは出来るようになってきました。


そろそろ歌を歌いながら弾くという事をやっていかなければなりません。

英詩です。僕等は日本人です。

歌詞そのものを覚えるのにひどく苦労しました。

日本語英語で歌ってもなんだか違うなぁと感じ、

CDを聞きなおして聞こえるままにフリガナをふってみたり。

「ビューティフル」って言うと違うので、

フリガナは「びゅうるほー」になるワケです。はい。


さてやっていきましょう。

曲の前奏を弾いて。

よし、順調。歌を歌いだしたその時です!


手はピタリと動かなくなってしまいました。

歌いながら同じリズムを刻むのはとてもむすかしかった―…。

しかしながら何度もやっているうちに出来そうな気がしてくるもんです。

どうやらこれは数をこなしていくしかないようです。

さぁ、練習です。ギターを背に原付バイクで出かけましょう。


 前回は海で失敗しましたが、今回は失敗を生かして別の場所へ。

公園でやってみる事にします。

沖縄をよく知っている人はご存知かと思いますが、「慢湖公園」です。

何の変哲もないちょっと広めの公園ですが、

その卑猥な響きの為か、

名前だけが一人歩きしているとても有名な公園です。


 おっと、そうそう練習ですよね。今回はしっかり出来そうですよ。

よく公園にある大木を切ったような形をした、

セメントのテーブルの上に譜面を広げる事もできますし、

街灯のおかげで、あたりもほんのり明るいです。


二人一緒に演奏したり、しばらく個人練習してり、

片方が弾いて片方が歌ったりを繰り返しながら間違いながらも、

最後までようやくたどりつけるという事もちらほら出てきました。


 
 途中、犬の散歩をしている夫婦に声をかけられ、

すぐに行ってしまうだろうと思いきや、

旦那さんは少しお酒が入っていたのかおもむろにギターをうばい、


「俺も昔はギターをやっていたんだ!

フォークソングよりもメロディを奏でる方が気持ちがいいんだ!」


と、青春自慢も一曲を披露してくれました。

これもまた音楽のもつパワーでしょうか。

とんだ迷惑です


奥さんは「ごめんなさいねぇ」と満足気な旦那さんを、

犬と一緒に引っ張りながら帰って行きました。


その後もしばらく練習をして、時間は深夜を回った頃に帰宅しました。

本番までもう少し。

緊張しいの僕は逃げ出したい気持ちと戦っていました。〜つづく〜




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つづく