百人一首替え歌健康法
30、有明の つれなく見えし 別れより
あかつきばかり 憂きものはなし
壬生忠峯
有明の月とは陰暦で下旬、
夜遅く東にでて翌朝まで空に残る月のこと。
そんな夜明けの月の頃に別れたつらい思い出がトラウマとなり、
暁のたびに自分の運命をつらく思うのであると、
嘆いた歌。実際に女性との逢瀬があったのか、
それとも門前払いを食わされたのか、よく分かしませんけど。
いずれにせよ、
男が女にそんなつらく悲しい気持ちを訴えた歌にはちがいないもの。
作者は身分こそ低かったけれど、
古今集の選者の一人で、歌集や歌論書もある立派な歌人。
30”夕暮れに わずか気力は あるものを
明け方ばかり 憂きものはなし
明方憂人
うつ病に関してよく言われているのは、
症状に日内変動があること。
典型的にみられるのが、朝気分の落ち込みが強く、
午後から夕方にはいくらか和らぐというもの。
これを朝刊症候群などといい、
自己発見する手がかりにと宣伝されたりもします。
朝がしんどいので、どうしても行動をおこせず、
出社拒否につながったりもします。
そんなうつ病の典型的な症状を考慮して、
職場適応をあれこれ考えたりするのが必要となります。
知識が広く人々に知れ渡れば、
自薦・他薦の患者が、診察に訪れる機会も増えるはず。
生涯有病率が15%といわれる病気だけに、
経済的損失もかなりのもの。
理解が深まることが、なによりも大切なのです。
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