百人一首替え歌健康法
32、山川に 風のかけたる しがらみは
流れもあへぬ紅葉なりけり
春道列樹
山の小川に風が作ったしがらみの正体は紅葉であったと、
擬人化と見立てがこの歌の真髄。
詞書によると、志賀の山越え、
比叡山から近江にぬける山道で詠んだとされています。
しがらみとは、このように物がまつわりつくことを意味しますが、
これが転じて人間関係のしがらみなど、
行動を妨害する意味につかわれるようになったようです。
作者の詳細は知られておらず、作品も少ないので殆ど無名の歌人です。
でも貫之の評価は高かったためか、
古今集に収載され、百人一首に入る幸運に恵まれたのです。
32”山川と 対の言葉を 唱ふるは
認知症への流れ断つため
寿限無唱和守
明け方早く目がさめたとき、
認知症の予防のためには、
とにかく文字を読んだり、書いたり、
発音したりすることが頗る効果的と、
最近の脳研究で指摘されています。
つまり手と口をこまめに動かす事が有効なのです。
足も大切ですが、これにはウォーキングがベストです。
かつては学校教育では、名作や切れのよい言葉を、
やたらと暗記させられたものです。
結局それは、頭の訓練にはすごく役に立っていたのです。
山と川は討ち入りの時の合言葉、こんなのはほんの序の口ですが、
落語の寿限無を唱えたり、百人一首を諳んじたりして、
それを反復することは、頭の健康に大いに役立ち、
ボケ防止に直結しています。