第十一話
ギター製作家の河野 賢氏との出会いは
昭和23年、小倉先生のお宅でのことだった
河野氏に最初に会った印象は
とにかく熱心にギターについて話されていた
ギターについての話がお互い合って、我が家にも何回か来ていただき
夜遅くまで語り合ったことも度々だった
ギター製作に対する情熱は並々ならぬものがあった
自作のギターを持ってこられて小倉先生のアドバイスを受けたりしていたと思う
最初に買った河野ギターは、昭和24年ころで
河野さん製作のギターの第一号だった
かなり愛用していたが、それはその後、家にレッスンに来ていた
洋服屋の菅野さんに譲ってしまい、現在手元にない
今となってはどうなっているか知ることも出来ない
野村先生は非常に残念がられていた
現在手元に残っている河野ギターは
昭和25年製作のものである
状態は最悪で、胴のニカワがはがれパンクしてしまい
糸巻きも交換しないといけないので
近いうちに河野さん(平成10年/12月逝去)の後任
桜井さんの所へ修理に持っていくつもりである
現在使っている河野ギタースペシャルは平成4年(1992年)
9月下旬に注文して11月21日に完成、代金は50万円だった
現在は60万円になっているそうだ
こ第2号の河野ギター
裏横の材料は縦じまのところを見るとメイプルのようだ
ヘッドの形状も中に貼られたラベルも初期の作品らしく素朴だ
現在の河野ギター
初期の作品とはっきり変わっている
裏と横の材料は最高級のハカランダになっている
ラベルもヘッドの豪華な形に変化している
メニューへ
topへ