第十二話




昭和20年代も後半にさしかかると、だんだん仕事が忙しくなってきた、

しかも営業に回って全国を飛び回る日々になってしまった、

農薬を扱う営業だから東京近辺に留まるということはなかった、

ついに東京を離れる日がやってきた、

会社から中国、四国方面を担当するように指示を受け赴任して行った。

ここからは毎日忙しく月の半分は、出張ということにあいなった、

これでギターとは、ほとんどお別れという状況になってしまった。

この後、日本の経済はどんどん成長して、

国中が活気が出てきたといおうか、とにかく忙しくなった。

しかし、ギターのことが完全に心から消えたわけではなく、

忙しいながらも常にイメージは持ち続けていた。

著名な演奏家のコンサートには時間が許せば足を運んだ、

ジュリアン・ブリーム/アンドレス・セゴビア・・・・・

これらの巨匠の演奏会には何とか足を運ぶことが出来た、

さすがにコンサートの詳細は忘れてしまったが、

いい刺激になったということは良く覚えている。

結局ギターを本格的に再開したのは、平成8年6月、

70歳になって三共フーズの仕事が非常勤になり、余裕が出来たところからだった

この間50年近くの歳月が流れてしまった、

早速6月27日に私の住んでいるたまプラーザ駅の隣のあざみ野駅にある、

野村ギター教室に入門しここまで3年半が経過した。







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