My hometown、沖縄
栗山政義
=第五話=
いよいよモズクを取っていきます。
でも待って!、その前にさっきダメ出しのあったメグちゃんに、
しっかりとしたモズクコーディネイトが必要です。
まず、これからモズクを入れていく、
目の細かい網を首からぶら下げます。
姉が余分に持ってきたタオルを首や頭に巻いていきます。
そして車にあった、僕の父がマラソン大会でもらって来た、
蛍光黄緑色の帽子を姉が差し出しました。
もうせっかくの可愛い格好も台無しです。
この辺の細かいやり取りを忘れてしまいましたが、
確かその帽子だけはメグちゃんしっかりと断っていたと思います。
年頃の乙女にはちょっとかぶれない帽子でした。
僕のほうも首から網をぶら下げて、
今度こそモズクを採りはじめます。
姉に見本を見せてもらい、一本目のもずくを取りました。
一本目はもちろんすぐに食べてみます。
これはもうたとえようもなく、ものすごくおいしかったです。
もずく酢としてしか、モズクを食べたことがなかった僕は、
海水のしょっぱさで食べるモズクの食べるもずくを、
新しいおいしいものだと感じました。
しばらくは網にも入れず食べ続けていましたが、
そのうち飽きてきました。
しかも前に姉に忠告されていた喉の渇きに苦しみだしました。
あたりまえです!!
海水を飲んでいるのと同じですもん・・・・・・。
食べている時はおいしくて無我夢中でした!!。
このあたりからそろそろモズク採りに集中します。