渡辺さんの俳句傑作選


2018年 10月の俳句


同潤会アパート跡やさんま焼く

同潤会と聞いて最初なんのことかと思った。
無知な自分はさる病気用の施設かと思ってしまった。
知識が浅いと、
とんでもない思い違いをするもんだと後から思ったのだが、
ネーミングがそもそもどうも…という感じ。
そもそもこのアパートは関東大震災がもとで建てられたという、
由緒正しき建物なのだ。
作りがコンクリートのためけっこう最近まで残っていたと思う。
ニュースかなんかで聞いたことがある。
さすがに今現在は、すべての場所のこのアパートは建て替えられて、
近代的なアパートメントに様変わりしてる。
アパートによっては保存ということもあったらしいが、
結局跡形もなくなってしまったらしい。
江戸東京博物館に、
当時の部屋を再現するという計画もあったようだが、
これも実現はしなかったようだ。
古いものは壊すという日本人の精神特性が、
いかんなく発揮されちゃったわけですね。
往時の近代的なアパートも年月とともに古くなって取り壊しと、
狭い日本だとこういうガサバルものは破棄してしまうというのが、
すべての人の既定路線ということかな。
東北大震災の際の一本松もいまはどうあってるのかな。
市役所なんかも震災の記憶物件として、
残すという話もあったようだが、
まあ、建て替えられて綺麗な市役所になったみたいだ。
原爆ドームというわけにはいかないようだ。
同じくらいドでかい災害だったと思うけど、
原子力発電所も凄い被害を出したわけだけど、
まあ、あっさりときれいに整理されちゃったみたいですね。
後世に残す気はさらさらないということだろう。
のど元過ぎればの見本という感じ・・・。
広島の原爆ドームはアメリカ製・・・。
福島の原子力発電所は自国製。
残したくはないよな。
やはりさんまを焼いて美味しくいただくのが一番かな。
同潤会からいやにそれた話になってしまった。
今年のさんまは安い!!
3匹398円だ(^O^)/





だまし絵や無邪気に過ごす秋の昼


だまし絵というのは時々テレビに出ますね。
平面であるのに見た目は立体的に見えたり、
階段なんかほんとに足を置けるような錯覚をさせる。
けっこう唖然とするんですね。
こういうだまし絵という単語で思い浮かべるのは、
政治家の答弁ね。
聞いてると皆どれももっともらしい・・・。
なぜかそうかそうなんだと納得させられてしまう。
これがだまし絵のようなもので中身はまったくないのに、
上手くはめられてしまう。
アベノミクスがいい例ですな。
あれだけ自慢げに吹聴していたのに、
今ではまったくアベノミクスのアの字も出てこない。
なんだか聞く方にはもっともらしい説得力を発揮していたのですが、
所詮はだまし絵のようなものでした・・・というオチ。
時間だ経ってくると目が慣れてきて、
絵に描いた餅のようなものだった。
けっこう全国民がだまされていたんじゃないかな。
バレる前にこの単語はしまい込んだということ。
アベノミクスで懐が温かくなると信じてた人が多いんじゃないかな。
収入は上がってると強調するけど、
物価も上がってるんだから何も変わってないということ。
だまし絵なんだから当然回答はそこなんだけど。
真に受けた人が期待しちゃって安倍さんに投票。
今度は消費税10パーセントで、
だまし絵制作奮闘中ってところか・・・。
いろいろ画策してるけど、
所詮どの政策も10パーセントを隠すだまし絵。
目が慣れてくれば、
10パーセントの消費税がどんなものかよくよく見えてきそう。
見えてきて気が付いてももう遅い。
10パーセント路線に皆乗せられてしまってるから、
どうにもならない・・・。
自民党はだまし絵を描く名人がそろっていて、
野党にはそういう腕を持った人いるのかな?
だまし絵というのはきれいな女と見えて、
実はいかつい男だったというものだから、
よくよく気を付けないといけないですな。
消費税の10パーセントは来年の秋の昼ごろかな・・・。





神無月監禁解かれ機上の人


ジャーナリストが3年の長きにわたる監禁生活から解放されて、
旅客機に乗って帰ってきましたね。
身代金が払われたのかどうかが話題になってます。
身代金の額がこれまた凄いですね。
これだけあれば被災者のどれくらいが救われるのかな。
中東のお金持ちの国が払ったといううわさがありますね。
もしそうならこれから日本に、
どんな難題を吹きかけてくるのかっていうのが怖いですな。
ただより怖いものはないというなんだか見本みたいな話です。
ほんとに払われたかどうかは勿論未定です。
日本の神が出払ったところで開放。
日本の八百万の神がいるとうるさいということかな。
それでも帰ってくるにあたっては、
神ならぬ人たちがいろいろ言ってますね。
本人責任だから殺されちゃっても仕方ない、
などと過激なことを言う人もいるようです。
しかし、こういう命を張って出向く人がいなければ、
世界の何もが分からないわけで、
極端な話、大本営発表をうのみにしかねないのですよ。
世界の津々浦々を知らなければいけないってことですね。
こういうジャーナリストいないとそれはかなわないわけです。
このパターンは賛否両論がいなければいけない。
こういう人の行動に賛意を示す人が、
若干多めで釣り合いがとれるのかな。
世界の津々浦々を知るというのは非常に大事なことで、
祖霊よって国民全体が、
権力を見張ってないといけないんですよね。
こういう人がいないと、
大本営発表を鵜呑みにしないメンタルが育たない。
今の世界の流れは差別と弾圧のナチ前夜の様相を呈してるから、
ほんと要注意なんですね。
歴史は形を変えて繰り返されますね。
メルケル首相の交代が潮目の変わりかな・・・。





メンタルの不調を伝え鰯雲

猛暑がようやく終わって秋のさわやかさが出てきた。
朝夕と昼間の寒暖の差が大きくなっている。
それでも猛暑の状態より、
今のほうがいい気候と言えるわけですが、
人間なかなか勝手なもので、
過ごしやすくなると、
なんだか自分のメンタル部分がよく見えてきてしまう。
猛暑の時というのはそんなことは見えてこない。
暑さに耐えるだけで精一杯。
ま、その暑さに耐えるエネルギーの消費が、
いい気候になってもすぐに充当されるわけではないから厄介だ。
使ってしまったエネルギーというのは、
実はいろんなことを支えるエネルギーに、
ならないといけないわけですが、
あまりの猛暑だと使い切ってしまうんですね。
若い人たちはそれでも少し余力が残ってるはずだけど、
前期高齢者くらいになってくると、
全部のエネルギーを使い果たして猛暑に耐えてきてるから、
ほとんどエネルギータンクは空っぽ・・・。
そこに過ごしやすい気候が巡ってくるわけだから、
これはなかなか厳しいものがあるわけですよ。
なんだか空虚な感覚が支配的になってきて、
なんかな・・・、
という感覚が最も大きくなるのがいまの時期。
勢いが出ないわけですよ。
エネルギータンクが空っぽということは、
たっぷりとしたマイナスイメージが覆ってるってことですよね。
なんだか自分自身も絶望感に覆われてるからね。
エネルギーが空っぽなんですよ。
まあ、クリスマス、正月というイベントで、
少しはエネルギーの充当ができるのかな。
クリスマスはほとんど縁がなくなってるからダメか・・・。
正月はなんとなく出番がありそうな気配があるから、
エネルギーの充填には期待が持てそうな気がする。
なんだかわずかって気もしますが・・・。
やはりなんか目標を持つのが、
一番エネルギーの充当にはいい気がする。
ここまでくると自分で作っていかないといけない。
全空っぽから半分エネルギーという状態に持っていかないといけない。
年末に向かってのひと仕事はこれかな・・・。





宮様の旧邸の庭秋の蝉

宮様の旧邸というのは意識したことがない。
意識したことがないというか、
そういうものが存在すること自体知らない
でも、言われてみると確かにそれはありうる話ですね。
宮様の住まわれた邸宅というのは必ずあるはずですよね。
まさかテント生活をしていたわけではないと思われるので、
確実に存在していたのですね。
でも、それを意識して考えたことも見ようと思ったこともない。
主のいなくなった宮邸はどういう運命をたどるのか・・・。
住む人がいなくなったからと言って、
普通に誰で購入して住めるというシロものでもないですよね。
ほとんどは誰も知ることもないわけです。
そこで今は便利なものがあるんですね。
グーグル検索です。
出てきますね。
旧皇族の住まいがいまはどうなってるのか。
なんだかやはり改装されて、
別の用途の施設に様変わりしてるんですね。
けっこうプリンスホテルに様変わりしたところもあるようです。
プリンスという名のルーツという話もあります。
プリンスホテルも今や瀕死の状態ですが・・・。
そのまま保存されてるというところはないみたいですね。
そのまま保存となれば皇室の財産が大変なことになりかねない。
国が保存というのも難しそう。
やはり民間が買って別の用途に使ったり、
保存したりしてるみたいですね。
どっちにしても庶民にはあまり関心を持って、
どうこうということもないですね。
雲の上の世界の事なので、
庭でセミが鳴いてもそのセミが、
黄金色に輝くということもなさそうだし・・・。
まあ、気分的には、ほっとけってな気分かな。
歴史ファンなんかには興味を持つ人もいるんでしょうな。
なんとなく勢いを失いつつある秋のセミが、
空元気で鳴いてるっていうイメージかな。




主催者吟


街灯の侘しく見えて秋深

富士に雪毎度おなじみでもうれし

給湯器温度を上げつつ秋深し

塩害の街路樹枯れてさみし秋

神無月閉店セールにぎやかに




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