渡辺さんの俳句傑作選


2019年 4月の俳句


春の旅鞄に自動翻訳機

ついに平成は終わり令和の時代に突入。
おまけというわけでもないと思いますが、
付いてきたのが10連休。
しかし、政府の大盤振る舞いの10連休も、
実際に取れてるのは半分くらいらしい。
だいたい自営業は、ほぼ取れてない・・・。
人が休んでる時が勝負なんて仕事もあるわけで、
なかなか厳しいのですね。
10連休を旅で過ごすなんて人もいるわけですよ。
しかし、安倍首相の観光客倍増計画のもと、
観光地は、ほぼ外人さん。
日本人は結構少ない。
高齢化もあり、
人込みを嫌う人が多いということもあるかも・・・。
それととにかく観光地の物価が高い!
結局、外人さんをかき分けていく。
日本人が回りにいないことも想定しないといけない。
外人さんが困っているとつい見逃せなくて、
声をかけようとしてしまう。
しかし、相手が中国人だったらどうする・・・。
ドイツ人だったらどうする・・・。
身近なアメリカ人だったら・・・。
全部ダメ( *´艸`)
だいたい言葉がわからない。
親切心だけでは対処できないのだ。
これから東京オリンピックにむかって、
外国人が大挙して日本を目指すという。
昭和の人間は大体外国語はしゃべれない。
受験英語しかやってない。
相手が日本語をしゃべってくれるのをどこか期待している。
いかにも昭和の人間ですよ。
しかし、文明の利器というのはいつの時代もあるもんで、
相手にしゃべってもらって、
即それを日本語に翻訳してくれる機器ができている。
いまやiPadに直接話すと自動的に翻訳してくれる。
一度外人さんに試してもらったら、
かなり正確に訳してくれた。
これから外国人労働者がどんどん入ってくるという。
国の政策だからしょうがないところだが、
なにも怖がることはない!
翻訳アプリがあるのだ!
昭和の人間にも強い味方がちゃんとあるのだ。
堂々と外人さんの集団に分け入っていこう。
まあ、どうなるかは責任は持たないけれど( `ー´)ノ





青葉木菟ふと口ずさむ童歌


平成の最後から令和の始めは雨模様。
10連休もなんだか半分損した感じ・・・。
しかし後半はいい天気ですよ。
さあ、上着も脱いでティーシャツで歩こう。
気分がだいぶ明るくなるね。
やはりどんより雨が降っていると、
気分は上がってはこない。
晴れて青空となれば、
今までの鬱的気分をも晴れてくる。
ただちょうどいい気温かというとそうでもない。
いったん晴れるとぐっと気温は上がって、
27度なんて平気で記録する。
朝起きるとなんだかだるい。
さあ、という気持ちがいきなり引いている。
それでも体は軽いから、
なんか理由をつけて出かける。
10000歩は行けると思っていた気分はここで3000歩・・・。
そう思うと本屋によったりなんだかんだ一回りあるいて、
もういいかなと思って万歩計を見ると、
2000歩・・・。
結構歩いたと思ってもこんなもんなんだなと、
とりあえず公園で一休みだな・・・。
今や公演にも人はいない。
犬の散歩の人が通り過ぎるくらい。
緑の葉で覆われてきた木の下のベンチ。
なんとなく広い公園の中で一人の感じが気分を良くする。
こういう軽い孤独感というのは気分的には悪くないね。
思わず軽く口ずさむ。
小声で歌が出てくるんですね。
昭和の人間にはAKB48とか乃木坂46なんて歌は、
どうひっくり返しても出てこない。
まあ、昔の御三家。
昭和の人にしか通じないこの単語。
動揺も「故郷」と「かたきび」とかになってしまう。
今どきの教科書には載ってない・・・。
黒澤明監督の「生きるの」主人公みたいな気分になってくるね。
命みじかし、恋せよ乙女~・・・。





平成と令和を結ぶ花筏


「平成」が終わって「令和」につながった。
桜の花は関東では散ってしまいましたが、
東北、北海道はこの時期咲いている。
花筏が具体的に見えるというわけだ。
平成から令和へ・・・。
なにもないただの繋がりの変更という感じだけど、
新天皇の皇后雅子様を見てると、
それほどきれいごとでもないような気がしますね。
苦しい「平成」からなんとか「令和」につながったという感じ・・・。
これから皇后として輝いてほしいですね。
令和になってさっそく値上げラッシュ。
10月には消費税が上がる。
宴が覚めて現実の懐が見えてくると、
なんだか令和はどういう時代なんだろうと思いますね。
「令和」特需で盛り上がってはいますが、
こういうことは長続きしないもんですよね。
東京オリンピックがあるではないかという話もある。
それこそ東京オリンピックが終わった後のことを考えるとそら恐ろしい。
安倍さんもちょうどいいところで、
おさらばできるというものですね。
次誰がなろうと知ったこっちゃないですからね。
もしかしたら次の人は大不況の中で総理という感じかな。
そんなことを考えてると総理にはなれないんでしょうけど・・・。
昭和初期から中期の生まれは、
令和で終わりという人が結構多い気がしますが、
そういうことを言うと嫌な顔をされそうです。
真実というのはほろ苦いもんですよね。
これから令和の時代のお墓事情というのは、
どうなるんでしょうか・・・。
なんだか平成のころとはまた違った形になりそうな予感。
状況をよく見ていかないとだめですよね。
平成では考えてもいなかったことが、
令和になると突然目の前に姿を現す。
ボンヤリと見えていたものが、
だんだんはっきりした姿になっていく。
平成の時に味わったことのないような恐怖が、
現れるような気がしますね。
令和になっての心の準備というのは、
平成になった時とは明らかに違ってくるんですね。
時代というのはそうやって続いていくんだろうな・・・。





聖五月下駄箱にあるラブレター

下駄箱にあるということで、
なんだか昭和40年代の学園もの
そういうことを言ってはいけません。という雰囲気。
昭和40年代というと日本の青春時代というべきかな。
高度成長期であり戦後の初々しさが色濃い時代。
好きな子がいても直接ではなく、
下駄箱に思いを綴って靴の上に置く。
この当時メールなんてないわけで、
電話がようやく普及した時代。
当時の舟木一夫の日活映画なんて見ると、
思いを伝えるのはやはり手紙だ。
読んでる本の上に手紙を置く。
いまやどこの国の話となりそうだ。
令和の時代に突入。
こういう昭和の空気感はもう絶滅だろう。
昭和はいよいよ遠くになりにけりだ。
真子様のご結婚騒動も、
今の時代だからこそのニュースって気がする。
これからのこどもたちには、
ラブレターという言葉自体が、
「なにそれ」って言われかねない。
ガラケイの話をしても「見たことがない」という、
反応になってしまう・・・。
ラブレターってなに?
という時代にすでになってるのかも・・・。
俳句甲子園なるもの中で、
この言葉が出てくるだろうか・・・。
なんとも寂しさを感じる予測ですよ。
でも、絶滅していく空気感があって、
新しい空気感が生まれてくるんですよね。
こうやって新陳対処を繰り返しながら、
人類はどこへ行くのでしょう。
これは誰にもわからない。
人類が絶滅するその時にいる人間でないと、
これは分からないんですよね。
分かりたい気持ちと、
分かりたくない気持ち・・・。
人間の一勝というのは、
こういう気持ちを持たされたまま終了するんでしょうな。
これは古いも新しいもなく共通した意識の持ち物として、
未来永劫続いていく意識なんでしょうな・・・。
ラブレターが
郷愁を呼ぶ言葉になってしまうとは・・・。






強東風やノートルダム寺院炎上

ノートルダム寺院炎上!!
このニュースにも驚いたが、
燃え方の映像がまたなかなかの迫力で、
これも驚いた!!
ここで知った新たな真実。
ノートルダム寺院は木造だった・・・。
外壁は石づくりだが、
かなりの部分が木造なのですね。
あれだけの巨大な建物が燃えるときの炎というのは、
そうとうなインパクトがありますね。
回りで賛美歌を歌いだす人が
出てくるのも分かりますね。
しかし、そのかたわらでは、
けっこう素通りしていく人もいるんですよね。
これまたなかなかの風景ですよ。
凄い火事を見ることもなく、
すたすた歩いていく人。
いやあ、人間は奥が深いですね。
自分などは若かりし頃実際に見た、
大聖堂が燃えているのはなんだか複雑な気分。
ニュース画面を素通りしていく気分にはなれなかった。
関係のない異国で見ていても、
実際この目で見たことがあるという場所が火事というのは、
遠くからの時間の流れに郷愁があると、
なかなかクールにはなれないんですよね。
「ノートルダム寺院のせむし男」
ロマン主義文学の巨匠ヴィクトル・ユゴーの小説だ。
内容は悲劇ですよね。
この小説が頭に浮かびましたね。
5年後に建て替えるという話が大統領から出たりすると、
この「ノートルダム寺院のせむし男」の小説も、
なんだかきれいさっぱりなくなってしまうような気がしますね。
再建されても元の雰囲気というのは消えてしまうんですよね。
当然小説が醸し出す空気感もきれいさっぱりですよ。
この小説の映画化というのは何度かあるようですが、
もうないだろうな・・・。
ロマン主義のおどろおどろしさというのは、
再建できないですからね。
まったく違う物語がこれから先、
ノートルダム寺院を舞台に出てくるのか、
ま、出てこないと思いますね。




主催者吟


万葉集やはり分からず春嵐

寒き日も一夜で初夏と恐ろしや

沈む陽の右に引かれて初夏を引く

囀りも新鮮に聞く春は来ぬ

春愁や軽き買い物値上げにて




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