渡辺さんの俳句傑作選


2021年 1月の俳句


インスリン自己注射して冬の朝

インスリンと聞くとすぐ浮かぶのが糖尿病。
糖尿病の人にとっては命綱ともいえる。
糖分が増えるとすい臓で作られて量を調節する働きがある。
この調節機能が怪しくなると、
血中の糖が増えてよろしくないことになる。
調節機能が働かなくなると、
糖尿病発祥ということになるんでしょうね。
腎臓に障害が出てくると、
人工透析ということになるようです。
原因は遺伝的なものと暴飲暴食というのがあるらしいですね。
腎臓機能が損なわれると血液が浄化されなくなるので、
人工的に血液をサラサラにしないと、
命にかかわるということですよね。
芸能人なんか暴飲暴食の権化みたいなところがあるから、
糖尿病に到達する人も結構いるようです。
村田英雄なんかそうらしい・・・。
今はコロナ禍の中この人工透析も結構大変のようです。
一日おきくらいに病院に行かなくてはならない。
今や病院と聞くだけで、
危ない!
という言葉が浮かんでくる。
去年あたり少しテレビで、
話題になっていたことがあるが、
その後から今までとんと話は出てこない。
実際はどうなってるんだろうとは思いますね。
なにか事件でも起これば話題になるのかな。
こんなことで話題にはなりたくないと思うのではないかな。
仕事関係の人で人工透析をしている人がいましたが、
人工透析ができる期間というのがあるようなことを聴いたことがある。
その話をあてはめてみると、
その人はもうこの世の人ではなくなってるんですが・・・。
自分も時々糖尿病の症状に当てはまるようなことがあったりして、
少々怖いのだけれど、
まあ、自分に大丈夫だ!と言い聞かせてる。
なにしろ甘党だから甘いものをよく食べる。
見ているほうが不安がってる。
でもやめられない・・・。
人間って体に悪いなんてことが意外とやめられないんですよね。
分かっちゃいるけどやめられない・・・、
ってところですね(*^^)v





冬銀河映画の席は一つ置き


銀河という言葉を聴くと、
パッと頭に浮かぶのが「銀河鉄道999」
壮大な宇宙の物語ではあるが、
謎多きメーテルが魅力的だった・・・。
夜の空に向かって鉄道が走っていく。
普通に考えるとあり得ないわけですが、
そのありえないないことがこの物語を面白くしてるんですね。
星野鉄郎に自分を置き換えて楽しめるわけですよ
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」がもとになっているという話もありますね。
銀河という言葉はそれだけで壮大な宇宙を想像させますね。
この後の「宇宙戦艦ヤマト」で、
さらに大掛かりな宇宙の旅が出てくるんですよね。
宇宙戦艦ヤマトはいまだに人気がありますね、
テーマソングは今でも流れると、
足を止める人が多いということです。
今は映画を見に行くという気力はないですね。
「鬼滅の刃」が大ヒットしていると、
テレビで盛んに流れてますね。
空前の大ヒット度と大騒ぎですね。
しかし、まったく見に行こうという気力も出ず、
まあ、アニメだからということもあるのですが、
映画館自体が閉鎖空間なので、
古希近くなるとなんだか恐怖な気分になるんですよね。
間を開けて座れば大丈夫だ!
と、言われても「そうですか」とは言えない。
今は老人の死亡率が高くなってきてるんです。
「鬼滅」を見て自分が滅してしまうというのは、
なんだかなぁ…って気分にもなるし。
「鬼滅の刃」がこれだけヒットするというのは、
国民全体がストレスを抱えてるってことじゃないのかな。
ストレスのはけ口にちょうどマッチしたってことじゃないのかな。
そのストレスのはけ口にも乗れない古希ということだね。
なんだかモワッとした寂しさがあるね・・・。





喧嘩してゆっくり茹でるほうれんそう

この歳になると社会に出て喧嘩というのもまずない。
若い時はエネルギーが余ってるから、
かッ!として言いあうなんてこともありでしたが、
歳とともに、
もうその日一日無事にエネルギーを費やしていくことが重要になり、
それ以外に使うエネルギーは極力節約ということになる。
喧嘩なんて最もエネルギーを使う諸作であるんですね。
朝起きて朝食を食べて、
仕事に向かう頃には、
その日のエネルギーの半分はもう使ってしまってるんですね。
その貴重な半分になったエネルギーを、
喧嘩などという諸作に浪費したくはなくなってくるんですね。
喧嘩したからといって何か得られるものはほぼない。
無駄なエネルギーの浪費なんですね。
若いうちは一日に持つエネルギーの量は半端なく大きい。
喧嘩して消費するエネルギーはほんの一部でしかない。
だから喧嘩して得ることも結構あるんですよね。
しかし、寄る年波になってくると、
喧嘩する双方にすでに余裕がなくなってきてるのと、
お互いに得るものというのはほぼ一緒で、
たいして実になることはない。
文春砲みたいなものも、
エネルギーが満ちているころは、
本屋さんにわざわざ買いに行ったりするのですが、
歳とともにそんなことはどうでもよくなり、
テレビで言ってることをなんとなくだらだら聞いている。
しばらくたつと全部忘れている・・・。
一言二言話題になっても深堀なんてことはまずない。
一番困るのが夫婦喧嘩した後。
これは全力エネルギー全開になってしまうことがある。
ストレス解消になるなんてことはそこそこ若いころの話で、
古希近くなればストレス解消前に、
持てるエネルギーを全部使ってしまうことが多い。
女族と男族は全く別物なので、
相手のエネルギー状態はなかなか把握できない。
確実に言えるのは、
女性は男がエネルギーを使い果たしても、
確実に余力があるということだ。
かなわないことは避けようという本の賀男には備わってるから、
極力夫婦喧嘩は避ける方向だが、
相手はそんなことはお構いなしだから始末に悪い。
ほうれん草を茹でるのが女性だと思ってはいけない、
これは男でゆっくり茹でてる間に、
エネルギーを少しでも補充しようという、
なんとも涙ぐましい男族の話ですぞ( ^ω^)・・・





竹馬や算数国語理科社会

お受験の季節ですね。
今や幼稚園からお受験対象ですからね。
このコロナの影響はこの受験戦争にも影を落としている。
母親のパートの時間が削られてしまって、
塾費用が払えなくなったり、
パートの掛け持ちによって送りお迎えができず、
塾を退所してしまう例が出ているそうだ。
今や私立受験は当然みたいな風潮だ。
しかし、このコロナ禍は、
そんな教育現場をも直撃している。
両親の経済状況が下がればそのしわ寄せは子供に行く。
ここで教育格差が始まるんですね。
菅首相ものんびり緊急事態宣言を延長してますが、
子供の時間の流れというのは、
一度失われるとなかなか取り戻すのが難しい。
政府の政策の失敗を国民に押し付ける。
まあ、今までの繰り返しですね。
決して責任は取らない。
今の日本の老害政府を見ていると、
いやはやまず諦めが来ますな・・・。
算数国語理科社会・・・。
この五教科全部を自分のものにするのは、
竹馬に乗るごとく危なっかしい。
竹馬からコケるときにちょっと足をつくくらいだと、
たいした打撃にはならない。
これが思いっきり体ごとコケてしまうと、
結構後遺症が残ったりする。
この五教科を竹馬に例えてるのは、
なんだかいやにうまくはまっている。
作った本人が経験してるってことはないだろうけど、
危うさをこれだけうまく表現するというのは、
どこから来るんだろう・・・。
幼少のみいり竹馬で、
豪快にコケたことがあるのかもしれない。
なんだかいろいろ想像させる一句ではありますな・・・(*^。^*)






人日に始めるバトルロワイヤル

人日といえば七草粥を食べる日ということですね。
七草には人の栄養になるものがたくさん含まれている。
古来よりの健康法でもあるんですね。
春が近くなってきて活気の出る直前に、
栄養価の高い七草を食べて力を出そうっていうことかな。
その昔は栄養不良が当たり前だったから、
こういう風習が出てきたんだと思います。
今や栄養過多の時代になっても、
それはそれで健康を損ねることも多く、
この七草の日を戒めとして意識するのは大事かも・・・。
この七草の日が健康を意識する日だとすると、
まあ、全国民同じスタートラインに立つわけですよね。
さて、ここから来年の七草の日までど、
のくらいの人が生き残っているだろうか・・・。
ここからドラフトが始まるってことですね。
バトルロワイヤルですよ。
順番に引き金を引いていって、
誰のところで弾が飛び出すのか・・・。
その選択が始まるんですよね。
引き金を引かなければいいじゃないかという、
なるほどの理論もあるわけですが、
どこにいても一歩踏み出せば、
もう引き金を引くということになるんですね。
一歩踏み出して隣りの部屋に言ったがために、
命を落とすなんてことがあるわけですから。
とにかく七草の日から一年で、
どのくらいの人に弾が飛び出るのか・・・。
まったく分からないから、
一歩を踏み出せるっていうのもありなんですよね。
今はコロナ菌によって弾が飛び出してしまった人が多い。
バトルロイヤルゲームだとこれは面白いのかもしれない。
この種のゲームはたくさんあって、
結構遊べるんですね。
でも考えてみれば、
このゲームが実際は現実のものなんですよね。
ゲームをしながら自分の順番を待つというのも、
いかにも現代らしいですね。
自分はボケッと順番を待つ派ですけど・・・。





主催者吟


作句帳うたたね一句春隣

追われたる夢覚め冬の寒さかな

焼酎と炬燵にミカンバッハ聴く

一月の暦をめくる古希の年

深酒に寝る心地よさ厳冬夜



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