渡辺さんの俳句傑作選


2022年 6月の俳句

碩学の最終講義麦の秋

一つの学問をとことん極めた人。
こういう人って学者さんに限らず、
幅広い分野でいますよね。
俳句学を極める。
これも大きな学問には違いない。
短い言葉の中に深い世界を表現する。
これは結構凄いというよりもの凄い!
まあ、終わりのない学問。
短い中に深い洞察と意味と人生訓まで網羅する。
これが俳句学というものだと考えると、
何代にもわたって追及されているにもかかわらず、
結論が出ない・・・。
漠とした世界観こそ碩学という言葉を呼ぶ。
先ごろ新聞に新しい恐竜の化石が発見された、
という記事が出ていた。
結構毎年どこかで発見されたいる記事が出ますが、
これも終わりがない学問ですよね。
メガトロンというサメの何倍もの巨大魚が絶滅したのは、
ホオジロザメが原因だと新聞記事が出ていた。
共通の餌のため小回りの効くホオジロザメに、
餌の魚を獲られまくり絶滅・・・。
こんなことも少し前まではわからなかった。
終わりなく追及していくとこんなことも分かってくる。
学問の世界も終わりがないのがよく分かる。
一つの時代の講義が終わると次の時代の講義が始まる。
それが終わるとまた次の時代の講義が始まる。
ずっとその状態が続いてきてるわけですが、
終わりが見えるかというとほとんど見えない。
俳句も17音しかないのに、
何千何万の作品の中に同じものがない・・・。
言葉の海というのは無限に広い。
どんなに巨匠と呼ばれた人がいても、
そこで終わりになることもない。
膨大な言葉が使われていても、
終わることがない。
ということは碩学という言葉も、
死語にはならないということだろう。
ただ学問をどこまで深められるかということは、
出てくるのかもしれない。
碩学の講義が終わる・・・。
しかし、また新たな碩学を目指す人が出てくる。
終わるとまた出てくる・・・。
終わりはないということだろう。







愛犬にマイクロチップ梅雨の入り


愛犬にマイクロチップを埋め込む、
ということが話題になってますね。
一つには何か災害時に愛犬と離れ離れになって、
お互いに行方が分からなくなってしまう。
こういう話は災害の度にありますよね。
大きな災害が起こった時にペットと、
離れ離れになってしまうと、
なかなかまた巡り合うというのは、
かなり難しいかもしれない。
そういう動物が野生化したりするとこれがまた大変。
そういうことを少しでも防ぐ意味でも、
マイクロチップをペットに埋め込むというのは、
必要かもしれない。
埋め込まれる場所は首の後ろが一般的なようです。
オーストラリア、ニュージーランドなんかでは、
ほとんど義務化されてるようです。
これによってペットの野生化を防ぐことができるんですね。
群れを成して野生化した犬も怖いですからね。
野生化すれば人間、ペットのためにはならないですよ。
殺処分という結果も防げるかもしれない。
そんなに装着価格が高いわけでもないので、
できるだけ装着した方がいいのかもしれない。
ペットと生き別れしまう例は時々ニュースにもなりますよね。
街中でも球に愛犬を探してください、
みたいな張り紙がありますね。
行方が分からなくペットってやはりいるんですよ。
やはり今後のペットと人間のきずなを守るという意味では、
マイクロチップというのは、
切り札になるかも知れないなと思いますね。
費用も数千円で済むような話です。
日本ではまだ時々の話題にしか今なってないですが、
義務化する国も増えてくるようですよ。
離れ離れになって泣くよりも、
転ばぬ先のマイクロチップですかね・・・。





やかましきキャリーケースや夏の朝

キャリーケースを引きずっていると、
その音が大きいのに、
なんとも気が引ける時がありますね。
道路が平らなところはまだ少し騒音も緩和されますが、
正方形のタイル状の四角い板がはめ込まれてる道だと、
引きずる音は倍くらいになりますよね。
ちょっと気になるのですが、
そんなことも言ってられないので、
ゴロゴロ引きずっていくわけですよ。
道路が広いところはまだ少しいいのですが、
高い建物に挟まれて道だったりすると、
引きずる本人がびっくりするほど音が響くんですよね。
この道を早く抜けたい・・・、
とか思いながら引きずるわけですよ。
これから夏に向かってこの音が増えますよ。
特に今年はコロナに対する規制がかなり緩和されるので、
ドッと人出が増えそうですね。
なんでこうなるのって・・・気もしますが、
とにかく規制がいきなり緩むんですよ。
コロナウィルスがなくなったわけでもないんですが、
もうワイドショーでも取り上げなくなったんですね。
専門家が出ることもなくなりました。
尾身さんはどこ行った・・・???
まあ、これから規制が緩められて、
感染状態がどうなるのか。
海外からも人がドッと入ってくる。
秋口になって、
はたして感染状態がどうなってくるのか・・・。
なんだか楽観論と悲観論がありますが、
どっちに転ぶでしょうか。
特効薬というのはなくて、
ワクチンのみの状態は続いていきますからね。
秋になって行楽シーズンが終了した後も、
感染が広がらないようだと、
見方はかなり変わるのかもしれない。
それでも感染しないわけではなく、
治療薬の絶対的な薬もないことに、
なんら変わりはないんですね。
やはり油断はまだまだできないかな・・・。





雲の峰アドリブ冴えるサキソフォン

アドリブという単語を聞いてすぐ頭に浮かぶのはジャズ。
ジャズは基本的にアドリブが勝負ということなので、
アドリブで個性が出せることができるかどうかが、
ジャズメンの真価を問われるということになる。
しかし、アドリブのフレーズというのも、
長いジャズの歴史の中で、
なかなか新しいものというのは、
発掘しづらくなってるようだ。
そうなるとより過激なパフォーマンスで勝負することになる。
聴衆も若者ほど、
ある意味そういう過激なパフォーマンスを、
要求するようになってるようだ。
しかし、ジャズもオールドファンになると、
なかなかそういうパフォーマンスに、
なかなかついていけなくなる。
ジャズの世界でもそういう分断があるように聴く。
ハードロックの世界が隣にあるから、
ジャズもオールドスタイルでは、
全く受け入れられない状況があるようだ。
ベニー・グッドマンというともうジャズも古典という感じ・・・。
今や新しいアドリブのフレーズをいかに生み出すのか、
大きなテーマではあるんですよね。
ジャズの楽器でポピュラーなのがトランペット。
なんだか素人にはジャズというと、
すぐトランペットが浮かびますよね。
しかし、トランペットだけではなく、
サキソフォン、ビブラフォン、ハーモニカ、クラリネット・・・。
いろんな楽器で切り込んでいけるのが、
ジャズのいいところ。
冴えるアドリブというのを聴いてみたいなぁ・・・。
一つのアドリブを捜索するにはかなり大変。
なんだかどっかで聴いたことがあるな・・・、
ということがかなりある。
クラシック音楽の演奏は、
楽譜に書かれていることをまず忠実に再現する、
再現芸術ですが、
ジャズははなから演奏者の創作ということになる。
今やジャズの世界もかなり難しくなってるみたい・・・。
昭和の時代けっこう流行ったジャズ喫茶というのも、
かなりマニアックなお店という位置付けになってしまった・・・。
なかなかないですよねぇ・・・。






牛丼にかぶりついてるサングラス

牛丼もまた値上げということになるようですね。
安い牛丼が出てきたときにはほんと驚いた!
最初話題になったのは吉野家の牛丼だったかな。
立ち食いそばにちょっとプラスするくらいで、
食べることができた。
一番話題になったのは、
なぜこんなに安くできるんだろう・・・。
冬至の高校生たちの噂話では、
肉が猫肉じゃないかということを言っていた。
牛肉と言えば高級肉という位置付けで、
そうそう軽く食べられるものでもなかった。
それがほんと安く食べられるわけだからいぶかしんだ。
でも、これはからくりがあって、
輸入するときの肉の状態で、
安く入れることができるようになったみたい。
日米貿易協定の一環だったかもしれない。
それにしても牛丼もそれなりの食堂というか、
そういう店に入らないと食べられない時代に
立ち食いソバと同じくらい安い牛丼が出てきたのは、
ほんと驚いた!
しかも結構おいしいからよく食べた。
金のない若い者にとっては神だった。
しかし、そんな時代から幾星霜。
牛丼もけっこうな値段になってきた。
値上げ、値上げで必ずしも安いというくくりでは、
食べられなくなってきた。
それでも安いということではあるみたいですが、
出てきたころを知ってる人間としてはたっけーなぁ・・・。
なんだかあまり気楽に食べる、
という雰囲気ではなくなってきた。
今や立ち食いソバといっても必ずしも安くはない。
天ぷら一個乗せてもそこそこの値段になる。
まあ、物価の上昇がすごい!
日銀の黒田総裁のこの値上げを、
家計は許容している発言。
なんともノー天気な雰囲気が面白い。
まあ、物価から見ても昭和は遠くなりにけりですな・・・。






主催者吟


草刈られもう枯れ色に夏の土手

林立のビルの間の空暗き梅雨

寡黙なる人の理由知る雲の峰

若苔の初夏の輝き八ヶ岳

くたびれて畳の冷えや梅雨の闇



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